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Flashback to victory-トマ・ルバ個人総合優勝! ツール・ド・インドネシア2019第5ステージ
過去の名レースをプレイバックする企画「Flashback to victory」。
現所属メンバーの勝利レースをレビューしていきたいと思います。
今回は昨シーズンの勝利レポートを。
トマ・ルバ選手が個人総合優勝を決めた、ツール・ド・インドネシア第5ステージを振り返ります。
東南アジア特有の暑さとハードな展開。
難産の末に獲得したタイトルの価値を、改めて実感してみてください。
現所属メンバーの勝利レースをレビューしていきたいと思います。
今回は昨シーズンの勝利レポートを。
トマ・ルバ選手が個人総合優勝を決めた、ツール・ド・インドネシア第5ステージを振り返ります。
東南アジア特有の暑さとハードな展開。
難産の末に獲得したタイトルの価値を、改めて実感してみてください。
Flashback to victory
第1回 山本元喜優勝 全日本選手権ロードレース2018
第2回 中島康晴優勝 スリランカ Tカップ2018第1ステージ
第3回 中島康晴個人総合優勝 スリランカ Tカップ2018第3ステージ
第4回 椿大志優勝 ツール・ド・モルッカ2017第4ステージ
第5回 マルコス・ガルシア優勝 ツアー・オブ・ジャパン2017第7ステージ
第6回 トマ・ルバ優勝 ツアー・オブ・ジャパン2018第5ステージ
第7回 マルコス・ガルシア優勝 ツアー・オブ・ジャパン2018第6ステージ
第8回 マルコス・ガルシア個人総合優勝 ツアー・オブ・ジャパン2018第8ステージ
第9回 トマ・ルバ優勝 ツール・ド・熊野2019第2ステージ
第10回 トマ・ルバ優勝! ツール・ド・熊野2017第2ステージ
第1回 山本元喜優勝 全日本選手権ロードレース2018
第2回 中島康晴優勝 スリランカ Tカップ2018第1ステージ
第3回 中島康晴個人総合優勝 スリランカ Tカップ2018第3ステージ
第4回 椿大志優勝 ツール・ド・モルッカ2017第4ステージ
第5回 マルコス・ガルシア優勝 ツアー・オブ・ジャパン2017第7ステージ
第6回 トマ・ルバ優勝 ツアー・オブ・ジャパン2018第5ステージ
第7回 マルコス・ガルシア優勝 ツアー・オブ・ジャパン2018第6ステージ
第8回 マルコス・ガルシア個人総合優勝 ツアー・オブ・ジャパン2018第8ステージ
第9回 トマ・ルバ優勝 ツール・ド・熊野2019第2ステージ
第10回 トマ・ルバ優勝! ツール・ド・熊野2017第2ステージ
■まえがき
シーズン初勝利が6月のツール・ド・熊野までずれ込んだこの年のKINAN Cycling Teamでしたが、それをきっかけに上昇機運が高まっていきました。
夏の大分2連戦で椿大志選手が好走。
その勢いのまま乗り込んだこのインドネシア最大のステージレースで、チームはいよいよ主役の座を取り戻すこととなります。
大会初日から再三再四アタックを繰り返し、第2ステージで山岳賞ジャージを確保。
続く第3ステージでは新城雄大選手が3位、イジェン山を上った第4ステージでトマ選手がついにリーダージャージに袖を通したのでした。
そして迎えた最終日。
バリ島でのウイニングライド…のはずが、思わぬ出来事に遭遇するのです。
詳しくはレポートで…。
個人的な話になりますが、この大会では公式メディアに同行し毎日フィニッシュまでの移動をともにしていたのですが、この日に限ってバリ島への船便から別移動となってしまいます。
現地テレビ局が押さえていたクルマに同乗させてもらうことになるのですが、幸いにも島内の交通事情や、公式には通達されていなかったコース内の未舗装区間の存在など、レースへの影響をはらんだポイントに気付き、即座にチームへ情報発信できたことを思うと、そんな移動トラブルも結果オーライだったと今では思えるのです。
-メディアオフィサー 福光俊介
シーズン初勝利が6月のツール・ド・熊野までずれ込んだこの年のKINAN Cycling Teamでしたが、それをきっかけに上昇機運が高まっていきました。
夏の大分2連戦で椿大志選手が好走。
その勢いのまま乗り込んだこのインドネシア最大のステージレースで、チームはいよいよ主役の座を取り戻すこととなります。
大会初日から再三再四アタックを繰り返し、第2ステージで山岳賞ジャージを確保。
続く第3ステージでは新城雄大選手が3位、イジェン山を上った第4ステージでトマ選手がついにリーダージャージに袖を通したのでした。
そして迎えた最終日。
バリ島でのウイニングライド…のはずが、思わぬ出来事に遭遇するのです。
詳しくはレポートで…。
個人的な話になりますが、この大会では公式メディアに同行し毎日フィニッシュまでの移動をともにしていたのですが、この日に限ってバリ島への船便から別移動となってしまいます。
現地テレビ局が押さえていたクルマに同乗させてもらうことになるのですが、幸いにも島内の交通事情や、公式には通達されていなかったコース内の未舗装区間の存在など、レースへの影響をはらんだポイントに気付き、即座にチームへ情報発信できたことを思うと、そんな移動トラブルも結果オーライだったと今では思えるのです。
-メディアオフィサー 福光俊介
トマ・ルバがツール・ド・インドネシア個人総合優勝
UCIアジアツアーの洗礼を受けるもチーム力で打開しジャージを守り抜く
UCIアジアツアーの洗礼を受けるもチーム力で打開しジャージを守り抜く
●ツール・ド・インドネシア(UCIアジアツアー2.1)
第5ステージ グリマヌク~バトゥール・グローバル・ジオパーク 136.8km
●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
マルコス・ガルシア
サルバドール・グアルディオラ
トマ・ルバ
新城雄大
第5ステージ グリマヌク~バトゥール・グローバル・ジオパーク 136.8km
●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
マルコス・ガルシア
サルバドール・グアルディオラ
トマ・ルバ
新城雄大
インドネシアで行われてきたステージレース「ツール・ド・インドネシア(UCIアジアツアー2.1)」は8月23日に最終日を迎え、前日に総合首位に浮上したトマ・ルバがリードを守り切り、個人総合優勝を達成。
2019年大会の王者に輝き、レースリーダーの証であるグリーンジャージを獲得した。
この日行われた第5ステージの途中では一時逃げグループに大差を許す展開となったが、最後はチーム力を持って局面を打開した。
2019年大会の王者に輝き、レースリーダーの証であるグリーンジャージを獲得した。
この日行われた第5ステージの途中では一時逃げグループに大差を許す展開となったが、最後はチーム力を持って局面を打開した。
今大会最難関のクイーンステージと目された前日の第4ステージでKINAN Cycling Teamは、トマがステージ2位。
優勝こそ譲ったものの、アジアの名峰・イジェン山の上りで実力を発揮。
個人総合争いのライバルたちを引き離すことに成功し、グリーンジャージを獲得した。
第2ステージ以降守っている山岳賞も盤石の態勢で、2冠をかけて最後のステージに挑むことになった。
また、マルコス・ガルシアがステージ4位、サルバドール・グアルディオラも9位と続いたほか、献身的なアシストを見せた山本元喜も粘って20位でフィニッシュ。
個人総合で10位と好位置につける。
優勝こそ譲ったものの、アジアの名峰・イジェン山の上りで実力を発揮。
個人総合争いのライバルたちを引き離すことに成功し、グリーンジャージを獲得した。
第2ステージ以降守っている山岳賞も盤石の態勢で、2冠をかけて最後のステージに挑むことになった。
また、マルコス・ガルシアがステージ4位、サルバドール・グアルディオラも9位と続いたほか、献身的なアシストを見せた山本元喜も粘って20位でフィニッシュ。
個人総合で10位と好位置につける。
そして、8月19日から展開されてきた戦いは、いよいよこの日のステージで最後となった。
第5ステージは、前日までのジャワ島を離れ、バリ島へ移動。
同島の西側に位置する港、グリマヌクからバトゥール・グローバル・ジオパークまでの136.8km。
コースは、スタートからしばらくは海沿いの平坦路をゆくが、後半にかけて上り基調へと変化。
山岳ポイントを通過後にいったん下って、フィニッシュのバトゥール・グローバル・ジオパークに向かって再びの登坂。
山岳区間は全体的に舗装が荒く、残り25kmからは未舗装区間も現れる。
大会の最後にやってきた難コースを前に、KINAN Cycling Teamはトマの個人総合首位のキープを最優先することを確認。
ライバルたちの動きを注視しながら、最終目的地を目指していく。
第5ステージは、前日までのジャワ島を離れ、バリ島へ移動。
同島の西側に位置する港、グリマヌクからバトゥール・グローバル・ジオパークまでの136.8km。
コースは、スタートからしばらくは海沿いの平坦路をゆくが、後半にかけて上り基調へと変化。
山岳ポイントを通過後にいったん下って、フィニッシュのバトゥール・グローバル・ジオパークに向かって再びの登坂。
山岳区間は全体的に舗装が荒く、残り25kmからは未舗装区間も現れる。
大会の最後にやってきた難コースを前に、KINAN Cycling Teamはトマの個人総合首位のキープを最優先することを確認。
ライバルたちの動きを注視しながら、最終目的地を目指していく。
最終日とあって、やはり残りわずかなチャンスに賭ける選手たちがアクチュアルスタート直後から次々とアタック。
激しい出入りの中、レース序盤が進行していく。
この状況がしばらく続いたが、30km地点を迎えたところで7人が先行を開始。
個人総合での最上位はトップのトマから約6分差の選手とあり、この段階でKINAN勢が集団を落ち着かせてコントロールを本格化。
0km地点を過ぎたところでのタイム差は5分30秒。
メイン集団は新城雄大や山本がペーシングを担う。
レース状況が一変したのは、70kmを過ぎたあたり。
タイム差を知らせる情報が錯綜したことや、通過する都市の交通規制が混乱したことが関係し、あっという間にその差が大きく広がってしまったのだ。
90km地点でのタイム差は、この日最大の10分25秒となった。
だが、ここからがKINAN勢の見せ場となった。
大差になっていることを確認すると、新城や山本がペースを上げ、レース後半の山岳区間に入るとサルバドールとマルコスが登坂力を武器に前を行く選手たちとの差を縮めていく。
同時にメイン集団は崩壊し、徐々に人数が絞られていく。
この日2つ目のカテゴリー山岳が設置された126km地点では4分45秒差として、リーダージャージキープに向けて状況を整えていく。
この間、先頭は2人となりステージ優勝争いへとシフト。
結果、最終盤に独走へと持ち込んだベンジャミン・ダイボール選手(オーストラリア、チーム サプラサイクリング)がこのステージの勝者となった。
激しい出入りの中、レース序盤が進行していく。
この状況がしばらく続いたが、30km地点を迎えたところで7人が先行を開始。
個人総合での最上位はトップのトマから約6分差の選手とあり、この段階でKINAN勢が集団を落ち着かせてコントロールを本格化。
0km地点を過ぎたところでのタイム差は5分30秒。
メイン集団は新城雄大や山本がペーシングを担う。
レース状況が一変したのは、70kmを過ぎたあたり。
タイム差を知らせる情報が錯綜したことや、通過する都市の交通規制が混乱したことが関係し、あっという間にその差が大きく広がってしまったのだ。
90km地点でのタイム差は、この日最大の10分25秒となった。
だが、ここからがKINAN勢の見せ場となった。
大差になっていることを確認すると、新城や山本がペースを上げ、レース後半の山岳区間に入るとサルバドールとマルコスが登坂力を武器に前を行く選手たちとの差を縮めていく。
同時にメイン集団は崩壊し、徐々に人数が絞られていく。
この日2つ目のカテゴリー山岳が設置された126km地点では4分45秒差として、リーダージャージキープに向けて状況を整えていく。
この間、先頭は2人となりステージ優勝争いへとシフト。
結果、最終盤に独走へと持ち込んだベンジャミン・ダイボール選手(オーストラリア、チーム サプラサイクリング)がこのステージの勝者となった。
ダイボール選手のフィニッシュから約5分。
トマを含むクライマーたちの集団がやってきた。
サルバドール、マルコスが役割を終えてからは、トマが自らこのグループを率いてペースアップ。
ステージ3位争いのスプリントからは後れを取ったが、総合においては安全圏でフィニッシュラインを通過。
この瞬間、トマの個人総合優勝が決定した。
スタート直後からライバルとなりうる選手たちの動きはしっかりとチェックし、逃げを狙う選手たちのアタックを選別しながらレースコントロールに持ち込んだKINAN勢。
途中、思わぬ形で先頭グループに大差を許すことになったが、そこはUCIアジアツアーを戦う中で培った走り方やメンタルで苦境を乗り切った。
トマを含むクライマーたちの集団がやってきた。
サルバドール、マルコスが役割を終えてからは、トマが自らこのグループを率いてペースアップ。
ステージ3位争いのスプリントからは後れを取ったが、総合においては安全圏でフィニッシュラインを通過。
この瞬間、トマの個人総合優勝が決定した。
スタート直後からライバルとなりうる選手たちの動きはしっかりとチェックし、逃げを狙う選手たちのアタックを選別しながらレースコントロールに持ち込んだKINAN勢。
途中、思わぬ形で先頭グループに大差を許すことになったが、そこはUCIアジアツアーを戦う中で培った走り方やメンタルで苦境を乗り切った。
インドネシアでの全5ステージを終えて、トマは個人総合のグリーンジャージと山岳賞のブルージャージを獲得し、2冠を達成。
チーム総合でも3位とし、その力を示すこととなった。
チーム総合でも3位とし、その力を示すこととなった。
ツール・ド・インドネシア第5ステージ(136.8km)結果
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) 3時間36分25秒
2 イェロエン・メイヤース(オランダ、タイユアンミオジェサイクリング) +1分0秒
3 アミール・コラドウズ(イラン、タイユアンミオジェサイクリング) +4分58秒
4 メトケル・エヨブ(エリトリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム)
5 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング)
6 アンガス・ライオンズ(オーストラリア、オリバーズリアルフードレーシング)
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +5分4秒
10 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +6分20秒
37 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +23分25秒
65 新城雄大(KINAN Cycling Team) +34分2秒
73 山本元喜(KINAN Cycling Team) +38分5秒
個人総合
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 20時間7分32秒
2 アンガス・ライオンズ(オーストラリア、オリバーズリアルフードレーシング) +1分31秒
3 イェロエン・メイヤース(オランダ、タイユアンミオジェサイクリング) +1分46秒
4 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) +4分30秒
5 クリスティアン・ライレアヌ(モルドバ、チーム サプラサイクリング) +4分43秒
6 メトケル・エヨブ(エリトリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム) +5分4秒
21 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +31分13秒
32 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +43分0秒
33 山本元喜(KINAN Cycling Team) +43分13秒
37 新城雄大(KINAN Cycling Team) +53分51秒
山岳賞
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 63pts
6 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 34pts
11 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 11pts
27 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) 3時間36分25秒
2 イェロエン・メイヤース(オランダ、タイユアンミオジェサイクリング) +1分0秒
3 アミール・コラドウズ(イラン、タイユアンミオジェサイクリング) +4分58秒
4 メトケル・エヨブ(エリトリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム)
5 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング)
6 アンガス・ライオンズ(オーストラリア、オリバーズリアルフードレーシング)
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +5分4秒
10 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +6分20秒
37 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +23分25秒
65 新城雄大(KINAN Cycling Team) +34分2秒
73 山本元喜(KINAN Cycling Team) +38分5秒
個人総合
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 20時間7分32秒
2 アンガス・ライオンズ(オーストラリア、オリバーズリアルフードレーシング) +1分31秒
3 イェロエン・メイヤース(オランダ、タイユアンミオジェサイクリング) +1分46秒
4 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) +4分30秒
5 クリスティアン・ライレアヌ(モルドバ、チーム サプラサイクリング) +4分43秒
6 メトケル・エヨブ(エリトリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム) +5分4秒
21 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +31分13秒
32 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +43分0秒
33 山本元喜(KINAN Cycling Team) +43分13秒
37 新城雄大(KINAN Cycling Team) +53分51秒
山岳賞
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 63pts
6 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 34pts
11 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 11pts
27 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts
※レースレポートは2019年8月23日付メディアリリースから
※レースレポートの一部に加筆・修正・削除を施しています
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