東海地区のロードレースシリーズ「iRC Tire Presents KINAN AACA CUP」の2022年シーズン第3戦が4月24日、岐阜県海津市・国営木曽三川公園 長良川サービスセンター特設コースにて開催された。

KINAN Racing Team 選手を含めた42人がスタートラインへ並んだメインレースの1-1カテゴリーは、雨天ながらも高速で進み、最後はスプリントの展開へ。
有力チームが競り合う中を、鋭い伸びをみせた田村一暉選手（京都産業大学）が見事初優勝を飾った。

東海地方を転戦する本シリーズは4つのカテゴリーとキッズカテゴリーのレースで構成される。
今回の舞台は周長5.1kmの長良川サービスセンター特設コース。
フラットな長方形のレイアウトに一部「コ」の字のコーナーが採用されている。
スタート・フィニッシュライン直後のこのコーナーを使ったアタックから展開を作っていけるかが鍵となる。

トップカテゴリーの1-1クラスは、5.1kmの周回コースを20周する総距離102kmで争われた。
ホストを務めるKINAN Racing Teamからは、山本元喜、山本大喜、花田聖誠、中島康晴、新城雄大、畑中勇介、鈴木宏幸、荒井佑太、小出樹、仮屋和駿、トマ・ルバの11選手が出走。
また、「三菱地所 JCLプロロードレースツアー」加盟チームであるVC福岡、レバンテフジ静岡が参戦。
国内プロチームからのエントリーもあり、ハイレベルなレースが期待された。

風は穏やかながらも冷たい雨を受け、選手たちはスタートラインを切る。
前半、周回賞へ向けたアタックからの飛び出しはあるものの、決定的な動きにはならないまま周回を消化していく。

1回目に続き、2回目の周回賞をバトムンク・マラルエルデン選手（レバンテフジ静岡）が獲得すると、谷内健太選手（京都産業大学）、篠島瑠樹選手（福井工業大学附属福井高校）、KINAN Racing Teamからは山本元が追走。
さらにシリーズリーダージャージを着用する森口寛己選手（Jin Cycling Team）が単独合流し、5人の逃げ集団が形成される。
実力者の揃った逃げ集団は最大30秒ほどのタイム差を築いていく。

3回目の周回賞もバトムンク選手が獲得すると、勢いそのままに単独エスケープを敢行。
一人逃げるバトムンク選手を追いきれない4名の逃げ集団はスピードの上がったメイン集団に吸収される。

さらに勢いを増したメイン集団は2周ほどかけて先頭をキャッチすると、残り2周を前にしてレースを振り出しに。
レースは再び、逃げ切りを狙う選手のアタックが散発されるがいずれも決まらず、勝負は最終周回へ。

バックストレートで中田拓也選手（VC福岡）がロングスパートをかけると、追う集団は一気に縦にのびる。
残り1km地点、集団は中田選手を飲み込むとそのままスプリント態勢へ。
ハイスピードのまま最終コーナーを回ると、仮屋と先ほどまで逃げていたバトムンク選手、田村選手が横一列で並ぶ。
最後はフィニッシュライン直前でわずかに仮屋をかわした田村選手がAACA1-1初優勝。
ハイスピードレースは普段、脚を交えることのない学連選手と国内プロ選手たちによるスプリントで幕を閉じた。

今節は、かつて日本のロードレースシーンを引っ張った福島晋一さんが1-1カテゴリーのプレゼンターとして登場。
また、ブース出店では株式会社 隼さまより即効性の高いエネルギージェル、「ATHLETUNE」を。
FUSIONさまでは防錆、防水性に優れた「ハドラス ガラスコーティング」ほか、取扱商品をPRしていただいた。
さらに大会プレゼンターであるiRC Tireさまには、KINAN Racing Teamの足元も支えるレースタイヤの特徴を解説していただき、参加者の関心を集めた。
今後もサイクリングからレースシーンまでサイクリストを支えるプロダクトを引き続き紹介していただく。

次節、第4戦は新城市鬼久保ふれあい広場特設コースにて6月4日開催予定。
1周1.4km、総距離51.8kmとなり、よりアクティブな展開が期待される。

iRC Tire Presents KINAN AACA CUP 2022 第3戦　1-1クラス結果
1 田村一暉（京都産業大学）
2 バトムンク・マラルエルデン（レバンテフジ静岡）
3 四宮寛人（京都産業大学）
4 森口寛己（Jin Cycling Team）
5 上野颯斗（京都産業大学）

※KINAN Racing Teamは仮屋和駿が2位相当、山本大喜が4位相当でそれぞれフィニッシュ