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KINAN RACING

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ジャパンカップサイクルロードレース レポート

雨のサバイバルレースとなったジャパンカップ
アクシデントを乗り越えたライアンが執念の完走
●ジャパンカップサイクルロードレース(UCIプロシリーズ)
10月15日
宇都宮市森林公園周回コース
10.3km×13周回=133.9km

・出場選手
ドリュー・モレ(DNS)
ライアン・カバナ
宮崎泰史
新城雄大
津田悠義
畑中勇介
アジア最大級のワンデーレース、ジャパンカップサイクルロードレースが10月15日に栃木県宇都宮市で行われ、KINAN Racing Teamから5選手が出走。
夜半からの強い雨がレースに大きく影響を及ぼし、寒さにも苦しめられるサバイバルレースに。
チームはレース前半にパンクに見舞われながらも徐々に前を追い上げたライアン・カバナが唯一の完走者に。
半数以上の選手が雨と寒さで力を発揮できずに終えた中、最後まで走り切ってみせた。
この大会は日本で唯一、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際レースとしては第2階層にあたる「プロシリーズ」に認定される、アジア最高位のワンデーロードレース。
ツール・ド・フランスに出場するような世界の一線級も参戦し、日本のチームが迎え撃つ構図がおなじみとなっている。

13日から関連イベントが始まっており、同日にチームプレゼンテーション、14日にはクリテリウムをそれぞれ宇都宮市中心部で実施。
KINANメンバーはレースはもとより、ファンサービスにも注力し、会場に駆け付けた多くの人たちとの交流を楽しんでいる。
迎える本戦のロードレースは、宇都宮市森林公園を基点とする10.3kmの周回コースを16周する164.8kmで競う。
周回前半に標高差185mの古賀志林道が待ち受け、レースが大きく動く重要ポイントにもなっている。

ただ、この日は前夜から降り続く雨によって天候だけでなく路面状況も悪コンディション。
これらの状況を加味し、周回数を16周から13周に短縮。レース距離は133.9kmになった。

今大会の常連にもなっているKINAN Racing Team。
今年はライアン・カバナ、宮崎泰史、新城雄大、津田悠義、畑中勇介の5人が出走。
当初出場が予定されていたドリュー・モレは、体調の不安があり大事をとって走るのを取りやめている。
降り続く雨の中でスタートが切られると、世界のトップであるUCIワールドチーム勢が1周目からハイペースで飛ばす。
プロトンはあっという間に崩れて、集団がいくつにも分断される。
KINAN勢ではここまで好調を維持しているライアンが好位置につけ、この先の勝負に備える。
雨は強く降り続けるばかりで、周回を経るごとにコース上に残る選手が減っていく一方。
レース序盤に飛ばしに飛ばしたUCIワールドチーム勢も日本の雨と寒さに対応しきれず次々とバイクを降りる中、粘り強く走り続けるKINANメンバー。
周回数が少なくなったところで残ったのはライアンだけとなったが、完走と上位40人に付与されるUCIポイント獲得を目指してレースを続けた。
結果的にUCIポイント圏外でのフィニッシュとなったものの、チーム唯一の完走者となったライアン。
レース終盤は新城幸也選手(バーレーン・ヴィクトリアス)と一緒にフィニッシュを目指す形になって、多くの声援に後押しされながらの走りだった。
雨の中、沿道には74000人が足を運んだ日本が世界に誇るビッグレースは、これで終幕。
今回も世界の一流どころがその力を見せ、悪コンディション下でも戦う姿勢を崩さなかった。
ともに走ったKINANメンバーも大いに刺激を受け、残るシーズンのチーム活動につなげていく心づもりでいる。
チームの次戦は、11月4日と5日に行われる山口県での2連戦。
山口ながとクリテリウムと、UCI1.2クラスで行われる美祢・秋吉台カルスト国際ロードレースに臨む。
ジャパンカップサイクルロードレース(133.9km)結果
1 ルイ・コスタ(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)3時間28分22秒
2 フェリックス・エンゲルハルト(チーム ジェイコ・アルウラー)+0秒
3 ギヨーム・マルタン(コフィディス)+2秒
4 マキシム・ファンヒルス(ロット・デスティニー)+27秒
5 ゲオルク・ツィンマーマン(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)+1分34秒
6 ライリー・シーハン(イスラエル・プレミアテック)
48 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+13分33秒
DNF 宮崎泰史(KINAN Racing Team)
DNF 津田悠義(KINAN Racing Team)
DNF 新城雄大(KINAN Racing Team)
DNF 畑中勇介(KINAN Racing Team)
DNS ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
●選手コメント
ライアン・カバナ
「2周目にパンクをしてしまい、そこからはひたすら前を追うレースになってしまった。スタート直後から良い位置で走れていて、チャンスがあると思っていたので悔しい結果に終わった。最後の3周回は新城幸也選手と一緒になって、励まし合いながらフィニッシュを目指した。彼はナイスガイだし、日本では一番の人気選手だ。

今シーズンは1月のオーストラリア選手権、ニュージーランド・サイクルクラシックと、とても良い形で迎えられて、10月まで走り続けられた。とくにこの数週間はすごく調子が良くて、自信をもって走ることができた。オフシーズンのトレーニングをしっかりやれれば、来年も良い結果が出せると思う。

このチームに迎え入れてもらって、ファンのみなさんからの応援がとても励みになった。本当に感謝している。アリガトウゴザイマス!!」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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