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KINAN RACING

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山陽建設 佐木島ロードレース レポート

初の離島開催JCL佐木島ロードレース
孫崎大樹の4位がチーム最上位も果敢にレースを動かしインパクト残す
●山陽建設 佐木島ロードレース
10.5km×10周回 105km

・出場選手
孫崎大樹
山本元喜
宮崎泰史
新城雄大
津田悠義
畑中勇介
全日本選手権後最初のレースは、広島県佐木島(さぎしま)で初開催されるJCLプロロードレースツアー・佐木島ロードレース。
三原市の沖約3kmの瀬戸内海に浮かぶ8.72㎢の島に、1周10.5kmの公道コースを設定してのロードレースが7月8日に行われた。
佐木島は今年32回目の開催となる「佐木島トライアスロン」の会場としても知られ、今回のロードレースコースは、トライアスロンのバイクパートと同じコースを使用する。
島の外周をぐるっと1周するコースは、標高40mほどの2つの登り区間と、カーブが連続するフラットな海岸沿いで構成される。
登りがそれほど厳しくないため、ハイペースで人数を絞り込む展開にするか、集団にまとめてスプリント勝負に持ち込むか、チームによって作戦が分かれるコースだ。
9チーム51名が出走したレースは、スタート直後からアタック合戦が始まる。
単独での飛び出しが繰り返されるも、人数のまとまった飛び出しは決まらず、集団はひとつにまとまったまま3周目を迎える。
3周目完了時に設定された周回賞は、フォン・チュンカイ選手(宇都宮ブリッツェン)が先頭通過。
これをきっかけに10名ほどの集団が先行し、さらに後方からの合流が続いて18名の先頭集団が形成される。
KINAN Racing Teamからは孫崎大樹、山本元喜、津田悠義、宮崎泰史の4名がこの先頭集団に乗り、集団内の最多勢力となる。
各チームが1名以上のメンバーを送り込んだことから、メイン集団との差は5周目に1分まで広がる。
6周目、ベンジャミン・ダイボール選手(ヴィクトワール広島)が単独追走して合流し、先頭集団は19名となる。
その後メイン集団との差は2分から3分以上まで広がり、先頭集団の19名の逃げ切りが濃厚になる。

8周目に入ると、ダイボール選手のアタックをきっかけに先頭集団の協調が崩れる。
この動きで宮崎が遅れ、先頭集団は15名に。
9周目に入ると雨が強く降り始め、スリップによる落車が発生。
先頭集団内でも落車が発生し、さらに人数が絞られる。
天候とコース状況が悪化する中、2つ目の登り区間で山本がアタック。
最終周回の10周目に入るところで吸収されると、カウンターで津田がアタックし、KINAN勢が攻撃を繰り返す。
しかし勝負を決めるまでにはならず、集団でのスプリント勝負へ。
最後はレオネル・キンテロ選手(ヴィクトワール広島)、黒枝士揮選手(スパークルおおいたレーシングチーム)、小野寺玲選手(宇都宮ブリッツェン)、孫崎の4名によるハンドルの投げ合いとなり、キンテロ選手が優勝。
孫崎は惜しくも4位となった。
佐木島ロードレース 結果(105km)
1 レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)2時間20分50秒
2 黒枝士揮(スパークルおおいたレーシングチーム)+0秒
3 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)+0秒
4 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+0秒
5 谷順成(宇都宮ブリッツェン)+1秒
6 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)+2秒
10 津田悠義(KINAN Racing Team)+5秒
11 山本元喜(KINAN Racing Team)+31秒
23 新城雄大(KINAN Racing Team)+4分32秒
24 畑中勇介(KINAN Racing Team)+4分32秒
25 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+4分32秒


※山本元喜はJCLシリーズ個人ランキング首位をキープ
●選手コメント
孫崎大樹
「前半から攻めの姿勢で動いて厳しい展開にして、前にメイン集団を作ってそこに人数を残し、好調な元喜さんと、スプリントできる僕が乗るという作戦で臨んだ。その通りの展開になって、19人のうち4人をKINANメンバーが占める圧倒的有利な展開ができた。

雨が降ってきたラスト3周のタイミングで落車が多発して、思ってた展開とはまたちょっと違ってしまったが、それでも先頭集団の人数を減らしてそこに3人残せて良い展開になったと思う。

最終周回残り1km手前の長い登りでキンテロ選手と谷選手(宇都宮ブリッツェン)、僕の3人で抜け出した。けれど追いつかれてしまい、津田のカウンターも反応されて、8人くらいで最終コーナーに突っ込むことになり、埋もれてラインが塞がってしまった。それで飛び出すのが遅れてしまい、届かなかった。

コースは登りが厳しくないスピードコースなので、集団にいると楽に感じた。攻める側には辛いコースという印象。その中でも有効な攻撃を繰り出すことができたので、結果として先頭集団を絞ることができた。展開を作れるという点では良いコースなのかなと思う。

逃げ集団は良いペースでみんな回っていたので、もうちょっと消耗してからのアタック合戦ができたとは思うが、明らかにスリップによる落車が多く、先頭集団でも安全に行こうという意識が高まってちょっとスローペースになってしまった。雨が降ってこなければもう少し違った展開になったかなと思う。

今日は中間スプリントも争って出力的には問題ないので、チームもしっかり作戦通りに動いてレース展開を作れたので、明日のクリテリウムもKINANらしく攻めて最後はしっかり決められるようにしたい」
山本元喜
「残り2周の登りでアタックしたのは、雨が降ってきて状況が変わってしまったので、スプリントよりも攻撃して全員消耗した方が逃げ切りの可能性が高まるし、スプリントになるよりも人数を絞り込めて有利になると考えた。雨が降る前からヴィクトワールが積極的に出ていて、落車でカーター(・ベトルス)選手がいなくなり、少し守りに入ったようになって展開が変わった。

孫崎選手が4位と惜しい結果になり、できれば表彰台は欲しかったと思うが、積極的に攻撃しての結果だと思っている。

シリーズ総合首位にはなったが、まだシーズンは続くし、これから順位は入れ変わると思う。変に意識せず、ひとつひとつしっかりレースを走りたい。今日のレースは読みにくいレースだったが、明日のクリテリウムは読みやすいと思うので、チームとしてしっかり戦うプランを立てて行きたい」
Text, Photo: Satoru KATO
Edit: Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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