Race Report
ツアー・オブ・サムスン 第4ステージ サムスン-サムスン
ツアー・オブ・サムスン4日間の戦いに幕 個人総合は小石祐馬が11位で終える
●ツアー・オブ・サムスン2026(UCIヨーロッパツアー2.2)
8月30日 第4ステージ
サムスン-サムスン 146.3km
・出場選手
橋川丈(第4ステージDNS)
草場啓吾
ルーカス・カーステンゼン
レイン・タラマエ
新城雄大
小石祐馬
ツアー・オブ・サムスン最終第4ステージは、サムスンを発着する146.3km。
雨と雷に見舞われる厳しいコンディションの中、KINAN Racing Teamは5名でスタートし、終盤はルーカス・カーステンゼンでのスプリント勝負を狙った。
チームで隊列を組んで前方へ送り込んだものの、あと一歩上げきれずルーカスは13位でのフィニッシュ。
個人総合では小石祐馬の11位が確定。チームは約1カ月に及ぶトルコ遠征を終えた。

第4ステージは、サムスンを発着する146.3km。総獲得標高は691mで、4日間の中では比較的フラットな部類に入る一方、前半から中盤にかけてまとまった起伏が設定されている。
舞台となるのは、サムスン東部からテルメ方面へと広がる黒海沿岸と、その南側に位置する内陸部。
コースはサムスンをスタートして東へ進み、テルメ周辺から南へ折れてサルパザル方面の丘陵地帯へ。
再び平野部へ戻ったのち、黒海沿岸をたどってサムスンへフィニッシュするレイアウトとなる。

30.8km地点にはスプリントポイントが設定され、その後は徐々に標高を上げていく。
44.8km地点には4級山岳が置かれ、この日の中では最も大きな起伏となる区間。
山岳通過後は大きく標高を下げ、60km以降は再び平坦基調へ。70km前後に短い登り返しはあるものの、その後は終盤まで大きな登坂は少ない。

最終日は、第1ステージで落車した橋川丈がコンディションの回復に至らず出走を取りやめ、KINAN Racing Teamは5人でスタートラインに並んだ。
天候は前日の第3ステージに続いて雨。雷を伴うほど不安定なコンディションとなり、一時はレース開催そのものを危ぶむ声も上がる状況だった。
安全面を考慮して初回のスプリントポイントは取りやめとなり、レースはパレードスタートで進行。その後、激しい雨の中で本格的なレースが始まった。
序盤は、この日もリーダージャージを擁するコンヤ・ビュユクシェヒル・ベレディイェ・スポルを中心に、トルコ籍のチームがプロトンをコントロール。
散発的にアタックがかかるものの、いずれも決定的な逃げには至らなかった。

4級山岳を迎え、サルパザル地域の狭いアップダウン区間へ入ると、KINAN勢も徐々にポジションを上げてプロトン前方へ。
続く起伏区間ではKINANメンバーが仕掛ける場面こそあったものの、他チームのチェックに遭い、抜け出しは決まらなかった。

その後、平野部へ戻る頃には雨も上がり、天候は徐々に回復。
ここからは60km以上にわたって平坦基調の区間が続き、レースも一度落ち着いたペースへと移行した。

プロトンから単独で抜け出す選手が現れる場面もあったが、コンヤ・ビュユクシェヒル・ベレディイェ・スポルを筆頭に、トルコ籍のチームが集団前方を固めて動きを監視。
大きなタイム差を許さず、集団スプリントを見据えた展開が続く。

この流れにKINAN勢も応戦し、ルーカスのスプリントに賭けていく。
フィニッシュへ向けては、最終コーナーを前にレイン・タラマエが集団前方を牽引し、新城雄大、草場啓吾、ルーカスの順で前線へ。続いて新城がペースを上げ、草場がリードアウトを担当。
チームとして狙った形に近づけていったものの、最終局面でルーカスの進路がふさがれ、スプリントの開始が遅れる。結果、13位で走り終えることになった。

残るKINANメンバーも全員メイン集団でレースを完了。
個人総合でのジャンプアップを視野に入れていた小石は順位を上げるにはいたらなかったものの、11位で4日間のレースを終えた。
これで、約1カ月にわたったトルコ遠征が終了。複数のレースを連戦する中で、個人総合を狙う動きやステージを狙った動きなど、いくつものトライができた。
その締めとなったツアー・オブ・サムスンでは、ステージ勝利や個人総合上位を明確に狙う中で、思い通りにいかない場面やアクシデントもありつつも、連日プロトン前方でレースを展開。
改めて、チーム力と可能性を実感することができている。
この遠征で得た手応えと課題を持ち、シーズン後半戦を駆け抜ける。

●選手コメント
ルーカス・カーステンゼン
「今日に関わらず不運が続いたステージレースでした。今日も草場とともに決して悪くないポジションにつけたと思ったが、スプリントをかける前に蓋をされてしまって良いタイミングで仕掛けることができなかった。チーム全員が最後アシストしてくれたので非常に悔しい。カフラマンマラシュでのレースが悪くなかっただけに、今回のステージレースの結果は残念に思う。
次のレースは大分(おおいたアーバンクラシック)かツール・ド・九州になると良いですね。大分ではクリテリウムで勝利(2024年大会)しているし、良い思い出があります。今シーズンまた日本で走れることを嬉しく思います」
Photos, Text: Ryo KODAMA
Edit: Syunsuke FUKUMITSU
ステージ成績
- 1 ラマザン・ユルマズ(コンヤ・B・B・スポル) 3時間22分54秒
- 2 ムスタファ・タラクチ(コンヤ・ビュユクシェヒル・ベレディイェ・スポル) +0秒
- 3 ルーク・エルフィングストーン(プロジェクト・エシュロン・レーシング)
- 4 グスタフ・バッソン(チェノロ・プロ・サイクリングチーム)
- 5 オエトモ・ヨサンディ・ダルマワン(ジャカルタ・プロサイクリングチーム)
- 6 トム・ワイフエ(ユニバース・サイクリングチーム)
- 13 ルーカス・カーステンゼン(KINAN Racing Team)
- 32 草場啓吾(KINAN Racing Team)
- 48 小石祐馬(KINAN Racing Team)
- 60 新城雄大(KINAN Racing Team)
- 71 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
- DNS 橋川丈(KINAN Racing Team) -
2026 個人総合時間
- 1 ラマザン・ユルマズ(コンヤ・B・B・スポル) 13時間25分55秒
- 3 ジェローム・ゴティエ(プロジェクト・エシュロン・レーシング) +41秒
- 2 メワエル・ギルマイ(イスタンブールチーム) +42秒
- 4 ダニエル・プロンスキー(チーム・ヴィノ-ノース・カザフスタン・リージョン) +49秒
- 5 カラム・マクラウド(ムーラ・ビュユクシェヒル・ベレディイェシ・スポル・クルビュ) +50秒
- 6 カラム・オーミストン(ザ・ジョイラン&ハリケーン・サイクリングチーム)
- 11 小石祐馬(KINAN Racing Team)
- 25 ルーカス・カーステンゼン(KINAN Racing Team) +1分53秒
- 30 新城雄大(KINAN Racing Team)
- 51 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team) +6分56秒
- 56 草場啓吾(KINAN Racing Team) +14分54秒
チーム総合時間
- 1 ムーラ・ビュユクシェヒル・ベレディイェシ・スポル・クルビュ 40時間20分15秒
- 7 KINAN Racing Team +2分6秒