世界遺産に登録される熊野路を走るヒルクライムイベント「那智勝浦町 熊野古道ヒルクライム」が11月2日に開催。
毎年ゲストとして参加するKINAN Racing Teamは今回、橋本英也、宮崎泰史、トマ・ルバ、新城雄大の4選手が急峻な山道に挑んだ。
走りで魅せ、その後はファンサービスや表彰式のプレゼンターを務めるなど、参加した多くのサイクリストともに秋の1日を楽しんだ。

このヒルクライムは、自転車を通じた熊野地域の活性化を図る「NPO法人SPORTS PRODUCE 熊野」主催のもと行われる晩秋恒例のサイクリングイベント。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に指定される荘厳な熊野路を自転車で駆ける貴重な機会となる。
開催に先立ち、ゲストライダーやイベント関係者がそろって熊野那智大社での安全祈願に臨み、神が宿るとされる自然豊かな地でのライドの成功を誓った。

迎えたイベント当日は、長短2種のコースに合計200人近いサイクリストが集った。
「毎年参加している」というライダーから、遠方からの初参加をかなえた人まで、多種多様のサイクリストが集結。
堀順一郎・那智勝浦町長の開会あいさつにはじまり、今回はみずからも山岳コースに挑むSPORTS PRODUCE 熊野・角口賀敏理事長は参加者・関係各所への感謝の言葉を述べた。

今年は好天のもとレースが行われることとなり、昨年は実施を断念した那智山・大雲取山頂を目指すAコースが復活。
距離24.5km・標高931mの頂を目指すルートには、宮崎と橋本が出走。
時差スタートのグループからスタートした宮崎が早々に第1グループに合流すると、そのまま独走態勢へ。クライマーとしての走りを披露し、54分33秒で走破。
橋本は1時間切りを目指す一般参加者のペースメイクを担いつつ、自身もしっかりと上位フィニッシュ。
距離9.5kmのBコースにはトマと新城が臨み、それぞれ1位と3位相当のタイムで走っている。

このイベントのもうひとつの目玉と言えるのが、主会場であるブルービーチでのグルメイベントと表彰式。
名物のめはり寿司やマグロの刺身、干物やまぐろのあら汁がふるまわれ、那智勝浦町の魅力ある美味に舌鼓。
表彰式のプレゼンターでは、角口理事長、浦島観光ホテル株式会社・松下哲也社長とならび、KINANメンバーも登壇。
上位選手からの決めポーズのリクエストにも応じながら、和やかにイベントを締めた。

イベントの閉会に際しては、翌週に控えるツール・ド・おきなわでの活躍を誓い、11月下旬にゲスト参加を予定する「紀南シーサイドヴェロフェスタ」、翌月にチームが主催する「Kick off Meeting 2025-2026」のPRも。
レースに、イベントにフル回転するKINAN Racing Teamの活動を広く知ってもらう機会とした。
また、イベント前日からはチームスポンサーでもある那智勝浦町・ホテル浦島さまでの宿泊機会をいただき、チーム活動への士気高揚にもつなげている。

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU