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KINAN RACING

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ヘラルド・サン・ツアー 第5ステージ レポート

ヘラルド・サン・ツアーはトマ・ルバが個人総合8位で終える
メルボルンでの最終日では椿大志が逃げで魅せる
●ジャイコ・ヘラルド・サン・ツアー(UCIオセアニアツアー2.1)
第5ステージ メルボルン・サーキット 89.1km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
椿大志
マルコス・ガルシア
サルバドール・グアルディオラ
トマ・ルバ
中島康晴
新城雄大(第3ステージリタイア)
オーストラリアで開催されたステージレース、ヘラルド・サン・ツアーは2月9日に行われた第5ステージをもって閉幕。
メルボルンで迎えた大会最終日は、序盤に逃げグループに合流した椿大志が、終盤までレースをリード。
逃げ切りこそならずも、チームとして最後まで戦う姿勢を崩すことはなかった。
最終的に、トマ・ルバが個人総合8位を確保。
マルコス・ガルシアも同11位で続き、上位25位までに付与されるUCIポイントでは合計45点を獲得した。

レース前のひととき、芝生の上でリラックス

5日に開幕した大会は、2回の山頂フィニッシュを経て、いよいよメインタウンであるメルボルンへと到達。
マウント・ブラーを上った前日の第4ステージでは、マルコスが9位、トマが10位と、トップ10フィニッシュ。
個人総合でもトマが8位、マルコスが11位とそれぞれ順位をアップさせることに成功させ、良い流れで最終目的地のメルボルンへと向かうことになった。

最終・第5ステージのスタートライン

最終ステージの舞台であるメルボルン・サーキットは、オーストラリア王立植物園近くに発着点を設ける4.05kmのコースを22周回。
総合成績は前日まででおおよそ決まっていることもあり、この日の焦点は、最後の最後にインパクトを残したいスプリンターやアタッカーの走りとなる。
KINAN勢も、トマとマルコスの総合成績を意識しつつ、中島康晴のスプリントでステージ上位進出のチャンスもうかがっていくことになった。

スタートを切った中島康晴

そうして迎えたレースは、まず椿大志が動く。
2周目に入って集団から飛び出した数人にジョインし、そのまま集団に対してリードを奪っていく。
椿を含む7人がこの日の逃げグループとなり、しばし先導することとなった。

2周目に形成された先頭グループに椿大志が加わる

メイン集団はリーダーチームのチーム サンウェブを中心としながら、UCIワールドチーム勢が前方を固める展開。
椿らとは約40秒差をキープしながら進む。
一方で、先頭グループも快調に飛ばし、椿も積極的に先頭交代に加わる。
逃げと集団との構図は大きく変わることなく、中盤まで進行した。

メイン集団は約40秒差を維持して進む

レースが半ばに入ると、集団から2人がアタックして追走を図るが、先頭グループへの合流は失敗に終わり、やがてメイン集団へと引き戻される。
その集団では、KINAN勢が周回を経るごとにポジションアップ。
スプリントを見据え、中島を好位置へ運ぶことが重要なミッションとなる。

サルバドール・グアルディオラが牽引役となって中島康晴のポジションを確保する

長くトップを走り続けた椿らのグループだったが、計ったかのようにペースを上げた集団が猛然と迫り、残り2周を切ったところで吸収。
見せ場を作った椿だったが、その後を仲間に託した。

最終局面に備えて前方へと上がっていく山本元喜と中島康晴

迎えた最終周回。
山本元喜の引き上げで前方をキープしていた中島だったが、最終局面を前にポジションを下げてしまい失速。
その後はトマとマルコスがともにトップが見える位置を押さえながらフィニッシュへ。
総合成績を維持することにシフトチェンジし、無事にステージを終えた。

個人総合8位を確定させたトマ・ルバ

全5ステージを走り切り、トマとマルコスはそれぞれ前日からの個人総合8位、11位を維持して終えることに。
すでに数レースをこなしてエンジンがかかっているUCIワールドチーム勢や地元オーストラリア勢に続く結果を残し、上々の成果を挙げた。

5ステージを走り終えた選手たち

1月のニュージーランド、そして2月のオーストラリアと、オセアニアでシーズン序盤を送ったKINAN Cycling Team。
最高峰のUCIワールドチームや、実力派チームとの戦いを通して、大きな刺激と収穫を得て春のレースへと移っていくことになる。
この先へは、再度調整を行い、万全の状態でレースに入っていけるよう作り上げていく。

地元メディアのインタビューに応じるマルコス・ガルシア

ジャイコ・ヘラルド・サン・ツアー2020 第5ステージ(89.1km)結果
1 カーデン・グローブス(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) 1時間58分38秒
2 ディオン・スミス(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) +0秒
3 モレノ・ホフラント(オランダ、EFプロサイクリング)
4 マイケル・ライス(オーストラリア、ARAプロレーシング・サンシャインコースト)
5 ミヒケル・レイム(エストニア、イスラエル・スタートアップネイション)
6 アスビャアン・クラーウアナスン(デンマーク、チーム サンウェブ)
18 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +7秒
20 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)
39 中島康晴(KINAN Cycling Team) +28秒
49 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +44秒
61 山本元喜(KINAN Cycling Team) +1分17秒
77 椿大志(KINAN Cycling Team) +2分48秒


個人総合
1 ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、チーム サンウェブ) 14時間50分23秒
2 セバスティアン・バーウィック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +17秒
3 ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) +36秒
4 ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFプロサイクリング) +1分0秒
5 ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、ネロコンチネンタル) +1分28秒
6 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) +1分32秒
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +2分2秒
11 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +3分1秒
32 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +16分18秒
69 椿大志(KINAN Cycling Team) +41分4秒
70 中島康晴(KINAN Cycling Team) +42分42秒
73 山本元喜(KINAN Cycling Team) +43分38秒


ポイント賞
1 ベンジャミン・ヒル(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 34pts

山岳賞
1 ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、チーム サンウェブ) 54pts

チーム総合
1 チーム サンウェブ 44時間37分9秒
6 KINAN Cycling Team +15分5秒
●選手コメント
・椿大志
「予定では中島さんがスプリントで勝負に絡めるようアシストすることだったが、スタート直後の流れで逃げに入ることができたので、そのまま行けるところまで行ってみようとトライすることにした。内心、すぐに集団に戻されるかとも思ったが、思いのほか長く逃げ続けられることができた。

5日間を通じて、課題や改善できたポイントもはっきりしたので、シーズン序盤のレースとしては上出来だと感じている。これからが重要なので、シーズンのヤマ場に向けてさらに上げていきたい。チームとしてもよいイメージでレースを終えられたと思うので、この先につなげていきたい」
・トマ・ルバ
「(個人総合8位は)良くも悪くもない結果だ。もちろん勝ちたかったし、ポディウムにも上がりたかった。ただ、まだベストコンディションではない中でできるだけの挑戦をして、トップ10フィニッシュを収めたので、この先のレースにつなげていけると思う。

このレースへは初めて出場したが、とても良いレースだったと感じている。5ステージ中2つが山頂フィニッシュで、個人的にも好みのコース設定だった。素晴らしいオーガナイズのもとレースができ、(UCIワールドチームなど)普段は戦わないようなチームと勝負できるなど、好条件がそろっていた。KINANもコンディションが良ければリザルトを狙えるレースだと実感したし、次のレベルへ上がっていくためにも刺激的な5日間だった」
※レポートはメディアリリースから

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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