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KINAN RACING

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チーム総合2位獲得 ツール・ド・台湾 第5ステージ レポート

ツール・ド・台湾はチーム総合2位で5日間の戦いを終える
最終・第5ステージでは新城雄大が逃げでレースをリードする
●ツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)
3月20日 第5ステージ 美麗新六堆 121.41km

・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
レイン・タラマエ
トマ・ルバ
新城雄大
KINAN Racing Teamが出場したツール・ド・台湾は、3月20日の第5ステージをもって閉幕。
同国南部を走った大会最終日は、レース半ばに新城雄大が先頭グループでレースを展開。
しばしリードを続け、逃げ切りはならずも勝利への執念を見せた。
また、前日までのチーム総合2位もキープ。最終表彰台に登壇し、祝福を受けている。
16日に台北で開幕し、以降は南下を続けてきたプロトン。
ここまで攻勢を続けてきたKINAN Racing Teamはレイン・タラマエ、トマ・ルバ、ドリュー・モレの3選手を上位争いへと送り込み、個人総合でのジャンプアップを狙っている。
また、各ステージのチーム内上位3選手の所要タイムを合算し競うチーム総合においても2番手につけ、ハイレベルの戦いにあって存在感を示している。
いよいよ残すは1ステージ。最後を飾るのは、台湾南部の文化と歴史の中心地・屏東県。
121.41kmのレースは、台湾海峡に向かって南下したのち、北へと針路をとり直してフィナーレへ迎える。
同地の特徴でもある平地の多い地形が生かされたレイアウトではあるが、一発逆転を狙うべくKINANメンバーは引き続きチャンスをうかがっていく。
これまでのステージと同様に、アタックの応酬で進んだレース序盤。
前日同様にスタートアタックを試みた山本や新城が代わる代わる攻撃し、集団のペースを引き上げる。
数人が飛び出しては集団が追いかける流れがしばらく続き、スタートから続いた丘陵区間を終える。
均衡が破られたのは40km過ぎ。下り基調でスピードに乗った状態から新城を含む6人がアタックに成功。
集団に対し数十秒のリードで10kmほど進んだが、個人総合に関係しない選手たちがそろっていたこともあり、52.1km地点に設定された1回目の中間スプリントポイント通過を機に逃げが容認される。
メイン集団は上位に選手を送り込むチームのほか、スプリントでのステージ優勝を狙うチームも加わって、ペースのコントロールを始めた。
リードする態勢が整った新城らは1分ほどの差で先を急ぐ。
大きな変動がないままレース中盤を終えるが、フィニッシュまで30kmを切ったのを境にメイン集団が猛然とスピードアップ。
先頭6人はそれまでの貯金を取り崩しながら逃げ続けたが、107.74km地点に置かれた2回目の中間スプリントポイントを目前に吸収。新城は約60kmにわたって先頭を走り、集団へと戻った。
なおも勝利への執念を見せるKINAN勢。中間スプリントポイントを通過した直後にトマがアタック。
数選手を引き連れ、逃げ切りへの最後のチャンスに賭ける。
残り9kmを切ったところで集団へと引き戻されたが、チャレンジする姿勢を崩すことはなかった。
ステージ優勝争いはスプリント決着となり、KINANメンバー5人は安全なポジションでレースを完了。全5ステージを完走した。

すべてのステージを終えて、KINAN Racing Teamはチーム総合2位を維持。
各ステージのチーム内上位3選手の所要タイム合算で競う同部門で、価値ある上位フィニッシュを決め、大会最終の表彰台へ。5人そろってステージに上った。
なお、個人総合ではレインの13位が最高。トマ、ドリューがそれぞれ16位と17位で続き、上位25選手に付与されるUCIポイントは3選手合わせて11点を獲得している。

KINAN Racing Teamにとって2年ぶりの参戦だったツール・ド・台湾。
ワールドクラスの選手やチームも意欲的に走ったなか、チームとして十分なインパクトを残すことに成功。重要なレースが待つ春以降へ、弾みとなる走りができた。

チームの次戦は3月29・30日の国内シリーズ、JプロツアーならびにJクリテリウムツアーの栃木2連戦。台湾を走ったメンバーのほか、日本国内で調整を続ける選手たちも合流し、タイトルを獲りに行く。
ツール・ド・台湾 第5ステージ(121.41km)結果
1 ポール・エヌカン(エウスカルテル・エウスカディ)2時間33分53秒
2 ダヴィデ・ボンボイ(ユニベット・ティテマ・ロケッツ)+0秒
3 イタマル・アインホルン(イスラエル・プレミアテック)
4 ダニエル・カビア(ブルゴス・ブルペレット・BH)
5 フィリッポ・フォルティン(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)
6 アンドレア・ダマト(JCL TEAM UKYO)
36 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
54 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
58 新城雄大(KINAN Racing Team)
78 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
89 山本元喜(KINAN Racing Team)+18秒


・個人総合時間
1 ブレディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック)13時間44分43秒
2 モーリッツ・クレッチュ(イスラエル・プレミアテック)+0秒
3 ジョルディ・ロペス(エウスカルテル・エウスカディ)+6秒
4 ジャコモ・バッラビオ(Hrinkow Advarics)
5 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)
6 シュテファン・デボッド(トレンガヌサイクリングチーム)+11秒
13 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+17秒
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+23秒
17 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
68 新城雄大(KINAN Racing Team)+16分46秒
75 山本元喜(KINAN Racing Team)+18分43秒


・ポイント賞
28 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)6pts
42 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)2pts


・山岳賞
13 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)6pts

・チーム総合
1 エウスカルテル・エウスカディ 41時間15分2秒
2 KINAN Racing Team +10秒
●選手コメント
新城雄大
「(山本)元喜さんと交互にアタックして逃げの展開を作りたいと考えてスタートした。覚悟を決めて捨て身でアタックし続けて、狙えるならステージ優勝も…と思っていたけど、ただただ厳しいレースだった。

5日間を通して、総合力のある3人(レイン、トマ、ドリュー)を前線に送り込みながら、自分と元喜さんが序盤からアグレッシブに動くという狙いは果たすことができた。これがKINAN Racing Teamの戦い方なので、ブラッシュアップをしながらこの先のレースにつなげられれば近いうちに勝てると感じている。

個人的には3年ぶりのツール・ド・台湾。寒さへの対応は問題なく、最後まで調子よく走ることができてうれしい。」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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