山岳勝負のツール・ド・台湾第2ステージ
混戦を戦い抜き翌日以降に新たなチャンスをうかがう
混戦を戦い抜き翌日以降に新たなチャンスをうかがう
●ツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)
3月17日 第2ステージ 桃園市 123.31km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
レイン・タラマエ
トマ・ルバ
新城雄大
3月17日 第2ステージ 桃園市 123.31km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
レイン・タラマエ
トマ・ルバ
新城雄大
KINAN Racing Teamが参戦しているツール・ド・台湾。
大会2日目の3月17日は、いよいよ山岳の難所へ。123.31kmで争われたレースは混戦となり、レイン・タラマエがチーム最上位となる13位。
個人総合成績では僅差に30人近くがひしめく争いとなっており、残りのステージでさらなるチャンスをうかがっていく。
大会2日目の3月17日は、いよいよ山岳の難所へ。123.31kmで争われたレースは混戦となり、レイン・タラマエがチーム最上位となる13位。
個人総合成績では僅差に30人近くがひしめく争いとなっており、残りのステージでさらなるチャンスをうかがっていく。

前日16日に雨の台北で開幕した大会は、この第2ステージから台湾を南下していく。
国際空港が立地する桃園市を駆けるコースは、スタートからしばらくして西海岸の台湾海峡沿いを進行。
57.66km地点に設置される中間スプリントポイントまでは平坦路が続く。
国際空港が立地する桃園市を駆けるコースは、スタートからしばらくして西海岸の台湾海峡沿いを進行。
57.66km地点に設置される中間スプリントポイントまでは平坦路が続く。

これを境にコースの趣きが変わり、山岳地帯へと突入。
特に、最後の約30kmで3カ所の2級山岳を立て続けに上る。
最後の砦となる角板山公園への上りは例年、総合成績を狙う選手たちが攻撃に転じる区間。
頂上にフィニッシュラインが置かれて、このステージでの成績が総合の順・タイムに反映されることとなる。
第1ステージを無難に終えたKINAN Racing Teamも、ここから攻勢へ。
逃げや要所でのアタックなど、攻撃チャンスをうかがいながら上位進出を意識して走る。
特に、最後の約30kmで3カ所の2級山岳を立て続けに上る。
最後の砦となる角板山公園への上りは例年、総合成績を狙う選手たちが攻撃に転じる区間。
頂上にフィニッシュラインが置かれて、このステージでの成績が総合の順・タイムに反映されることとなる。
第1ステージを無難に終えたKINAN Racing Teamも、ここから攻勢へ。
逃げや要所でのアタックなど、攻撃チャンスをうかがいながら上位進出を意識して走る。

パレード走行を経てリアルスタートが切られると、早々に4選手が飛び出して先頭グループを形成。
やがて6人に人数を増やして、メイン集団に対して2分前後のリードとする。
KINAN勢はいずれも集団に残って後半勝負の構え。リーダーチームのルージャイインシュアランスやソリューションテック・ヴィーニファンティーニが集団のペースを作ってレースを進行させた。
やがて6人に人数を増やして、メイン集団に対して2分前後のリードとする。
KINAN勢はいずれも集団に残って後半勝負の構え。リーダーチームのルージャイインシュアランスやソリューションテック・ヴィーニファンティーニが集団のペースを作ってレースを進行させた。

形勢に変化はなく中間地点を過ぎると、集団では少しずつ先頭メンバーを追う態勢を整えていく。
山本元喜や新城雄大らが要所では前方へと上がってペースアップを促す。
山岳区間を前に集団からは1人が飛び出したが、レースの流れを変化させるまでにはならず、先頭グループを射程圏に捉えた状態で上りの入口を迎えた。
山本元喜や新城雄大らが要所では前方へと上がってペースアップを促す。
山岳区間を前に集団からは1人が飛び出したが、レースの流れを変化させるまでにはならず、先頭グループを射程圏に捉えた状態で上りの入口を迎えた。

頂上に設定される山岳ポイントを狙った動きをきっかけに人数を減らした先頭グループに対し、勢いを増す先頭グループはみるみるうちにその差を縮小。
断続的に発生したアタックはフィニッシュ前12kmまでにすべて抑えられ、KINAN勢はレインのほか、トマ・ルバ、ドリュー・モレが好位置をキープして最終盤へと移っていった。
断続的に発生したアタックはフィニッシュ前12kmまでにすべて抑えられ、KINAN勢はレインのほか、トマ・ルバ、ドリュー・モレが好位置をキープして最終盤へと移っていった。

残り9kmで1選手が飛び出したことで、集団はさらに活性化。
残り2kmで吸収して最終局面に入る頃には約30人まで絞り込まれて、2級山岳頂上のフィニッシュラインへと急ぐ。
最後の1kmは、何チームもが入り乱れてスプリント勝負さながらの主導権争い。
テクニカルなレイアウトを抜けてフィニッシュへとなだれ込んだ戦いは、レインの13位がチーム最上位。直後にドリューとトマも続いた。
残り2kmで吸収して最終局面に入る頃には約30人まで絞り込まれて、2級山岳頂上のフィニッシュラインへと急ぐ。
最後の1kmは、何チームもが入り乱れてスプリント勝負さながらの主導権争い。
テクニカルなレイアウトを抜けてフィニッシュへとなだれ込んだ戦いは、レインの13位がチーム最上位。直後にドリューとトマも続いた。

前日に続く寒さの中でのレースとなったが、KINANメンバーは5人全員がきっちり走り切って次のステージへ。
個人総合ではレインの18位が最高だが、トマとドリューを含めてトップとの差30秒以内に約30人がひしめく状況。
同時に、チーム内上位3選手の所要タイム合算で競うチーム総合では3位に浮上。
個人・チームともに今後のステージの展開次第ではさらに順位がシャッフルすることも考えられ、KINAN Racing Teamにもまだまだチャンスがある。
個人総合ではレインの18位が最高だが、トマとドリューを含めてトップとの差30秒以内に約30人がひしめく状況。
同時に、チーム内上位3選手の所要タイム合算で競うチーム総合では3位に浮上。
個人・チームともに今後のステージの展開次第ではさらに順位がシャッフルすることも考えられ、KINAN Racing Teamにもまだまだチャンスがある。

翌18日は、台湾中部を走行。台湾ロマンチック街道を行く154.3kmのルートは、中盤に今大会唯一の1級山岳がそびえ、ダウンヒルの後に2級山岳をこなしてフィニッシュへと向かう。
このステージだけで台湾中部の14の自治体をめぐり、同地域で栄えた産業や文化に触れるルーティングが設けられている。
このステージだけで台湾中部の14の自治体をめぐり、同地域で栄えた産業や文化に触れるルーティングが設けられている。
ツール・ド・台湾 第2ステージ(123.31km)結果
1 ブレディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック)2時間52分11秒
2 ジョルディ・ロペス(エウスカルテル・エウスカディ)+0秒
3 モーリッツ・クレッチュ(イスラエル・プレミアテック)
4 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+2秒
5 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)
6 ジェロエン・メイヤース(ルージャイインシュアランス)+4秒
13 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
22 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+10秒
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
52 新城雄大(KINAN Racing Team)+1分55秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分5秒
・個人総合時間
1 モーリッツ・クレッチュ(イスラエル・プレミアテック)4時間33分4秒
2 ブレディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック)+3秒
3 ジョルディ・ロペス(エウスカルテル・エウスカディ)+7秒
4 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+15秒
5 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)
6 ジェロエン・メイヤース(ルージャイインシュアランス)+17秒
18 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+23秒
24 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
53 新城雄大(KINAN Racing Team)+2分8秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分18秒
・チーム総合
1 エウスカルテル・エウスカディ 13時間40分5秒
>3 KINAN Racing Team +10秒
1 ブレディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック)2時間52分11秒
2 ジョルディ・ロペス(エウスカルテル・エウスカディ)+0秒
3 モーリッツ・クレッチュ(イスラエル・プレミアテック)
4 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+2秒
5 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)
6 ジェロエン・メイヤース(ルージャイインシュアランス)+4秒
13 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
22 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+10秒
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
52 新城雄大(KINAN Racing Team)+1分55秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分5秒
・個人総合時間
1 モーリッツ・クレッチュ(イスラエル・プレミアテック)4時間33分4秒
2 ブレディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック)+3秒
3 ジョルディ・ロペス(エウスカルテル・エウスカディ)+7秒
4 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+15秒
5 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)
6 ジェロエン・メイヤース(ルージャイインシュアランス)+17秒
18 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+23秒
24 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
53 新城雄大(KINAN Racing Team)+2分8秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分18秒
・チーム総合
1 エウスカルテル・エウスカディ 13時間40分5秒
>3 KINAN Racing Team +10秒

●選手コメント
レイン・タラマエ
「私に限らず、多くの選手が今日の山岳を苦にしていなかったのだと思う。最後までペースが速く、まるで平坦ステージのスプリントのようだった。上りよりもスピードに対応する方が難しく、アタックするチャンスがほとんどなかった。最後の1kmで思い切ってトライはしたのだけれど、今日はうまくいかなかった。
明日以降新たなトライをしていきたい。今日勝てなかった分を取り戻したいし、どれだけスマートに走れるかが大事になる。日本のレースで良い走りをしてきたメンバーもそろっているし、私もハードなトレーニングを続けてきたので、その成果を出せるとうれしい。
それにしても、台湾の寒さには驚いている。ちょっとイメージと違っていたね…エストニアの冬と変わらないかもしれないよ(笑)」
レイン・タラマエ
「私に限らず、多くの選手が今日の山岳を苦にしていなかったのだと思う。最後までペースが速く、まるで平坦ステージのスプリントのようだった。上りよりもスピードに対応する方が難しく、アタックするチャンスがほとんどなかった。最後の1kmで思い切ってトライはしたのだけれど、今日はうまくいかなかった。
明日以降新たなトライをしていきたい。今日勝てなかった分を取り戻したいし、どれだけスマートに走れるかが大事になる。日本のレースで良い走りをしてきたメンバーもそろっているし、私もハードなトレーニングを続けてきたので、その成果を出せるとうれしい。
それにしても、台湾の寒さには驚いている。ちょっとイメージと違っていたね…エストニアの冬と変わらないかもしれないよ(笑)」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU