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ツール・ド・北海道はトマ・ルバが個人総合2位フィニッシュ
チーム総合では1位となり選手層の厚さを証明する
チーム総合では1位となり選手層の厚さを証明する
●ツール・ド・北海道(UCIアジアツアー2.2)
第3ステージ
9月11日(日)
倶知安町~苫小牧市 173km
・出場選手
山本元喜
マルコス・ガルシア
山本大喜
トマ・ルバ
新城雄大
第3ステージ
9月11日(日)
倶知安町~苫小牧市 173km
・出場選手
山本元喜
マルコス・ガルシア
山本大喜
トマ・ルバ
新城雄大
3日間で争われた国際ステージレース、ツール・ド・北海道は9月11日に閉幕。
大会最終日は173kmで争われ、序盤から先頭グループでレースを進めたマルコス・ガルシアがステージ3位。
途中で前方合流を果たした山本大喜が4位で続いた。
個人総合では、前日に2位に浮上していたトマ・ルバがそのままの順位を維持して総合表彰台の一角を確保。
チーム総合でもKINAN Racing Teamが1位となり、個人・チームともに好成績を収めた。
大会最終日は173kmで争われ、序盤から先頭グループでレースを進めたマルコス・ガルシアがステージ3位。
途中で前方合流を果たした山本大喜が4位で続いた。
個人総合では、前日に2位に浮上していたトマ・ルバがそのままの順位を維持して総合表彰台の一角を確保。
チーム総合でもKINAN Racing Teamが1位となり、個人・チームともに好成績を収めた。
9日に札幌市を出発し道央地域をめぐった今大会。
第1ステージからアグレッシブなレースが展開され続く第2ステージでは総合成績がシャッフル。
KINAN Racing Teamはトマが2位につけたほか、山本大、マルコスもトップ10圏内で最終の第3ステージを迎えていた。
大会のフィナーレを飾る1日は、倶知安町から苫小牧市へと向かうルート。
共和町、蘭越町、ニセコ町、真狩村、喜茂別町、伊達市、千歳市と抜けて、苫小牧市・緑ヶ丘公園にフィニッシュラインが敷かれる。
レース前半は羊蹄山を望み、後半からは支笏湖を左手に見ながら選手たちは走る。
第1ステージからアグレッシブなレースが展開され続く第2ステージでは総合成績がシャッフル。
KINAN Racing Teamはトマが2位につけたほか、山本大、マルコスもトップ10圏内で最終の第3ステージを迎えていた。
大会のフィナーレを飾る1日は、倶知安町から苫小牧市へと向かうルート。
共和町、蘭越町、ニセコ町、真狩村、喜茂別町、伊達市、千歳市と抜けて、苫小牧市・緑ヶ丘公園にフィニッシュラインが敷かれる。
レース前半は羊蹄山を望み、後半からは支笏湖を左手に見ながら選手たちは走る。
最後の1日に個人総合首位奪取をかけたKINAN勢は、スタート直後からレースを動かしていく。
まずマルコスが10人ほどの逃げに加わり、そのままこの日唯一の山岳区間である神仙沼を目指す。
勾配が厳しくなるところで逃げグループからも抜け出して、単独で頂上を通過。この日の区間山岳賞を決める。
それからも1分30秒ほどのタイム差をもって下りを進んだが、やがて他の逃げメンバーも前線復帰。
再び10人の先頭グループとなる。
まずマルコスが10人ほどの逃げに加わり、そのままこの日唯一の山岳区間である神仙沼を目指す。
勾配が厳しくなるところで逃げグループからも抜け出して、単独で頂上を通過。この日の区間山岳賞を決める。
それからも1分30秒ほどのタイム差をもって下りを進んだが、やがて他の逃げメンバーも前線復帰。
再び10人の先頭グループとなる。
その後方、メイン集団でも情勢に変化が起きていた。
上りとその後の下りを利用して、山本大が抜け出すことに成功。
単独でマルコスたちのグループへとジョイン。これでKINAN勢2人が先頭に位置した。
幾分のシャッフルがあり、再度10人体制になった先頭グループは、メイン集団に対して3分ほどのリード。
この間、2回のホットスポット(中間スプリントポイント)の通過があり、どちらも山本大が1位通過に成功。合計で6秒のボーナスタイム獲得を決める。
上りとその後の下りを利用して、山本大が抜け出すことに成功。
単独でマルコスたちのグループへとジョイン。これでKINAN勢2人が先頭に位置した。
幾分のシャッフルがあり、再度10人体制になった先頭グループは、メイン集団に対して3分ほどのリード。
この間、2回のホットスポット(中間スプリントポイント)の通過があり、どちらも山本大が1位通過に成功。合計で6秒のボーナスタイム獲得を決める。
3分前後を行き来する先頭グループとメイン集団とのタイム差。
集団はリーダーチームのEFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチームがコントロールしながら進行。
そうした中、フィニッシュまで60kmを切ったタイミングで先頭グループから山本大がアタック。
それまで一緒に逃げてきた金子宗平選手(東京大学)とともにペースアップを図る。
この動きによって、山本大らとメイン集団までは4分近いタイム差まで拡大。
個人総合での順位アップも見える状況となった。
ただ、レースが終盤に差し掛かるにつれて、それまでのタイム差は徐々に縮小傾向に。
山本大と金子選手は他の逃げメンバーが再合流し、メイン集団も2分30秒ほどまで差を調整。
残り30kmになろうかというタイミングでは、トマが逆転のチャンスにかけてアタックを試みたが、個人総合でトップを走る門田祐輔選手(EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム)のチェックもあり、集団へと戻される。
少しずつ人数が絞られて8人となった先頭メンバーは、最終盤を迎えてステージ優勝争いへシフト。
逃げ切るには十分なリードを持って最終局面に突入した。
集団はリーダーチームのEFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチームがコントロールしながら進行。
そうした中、フィニッシュまで60kmを切ったタイミングで先頭グループから山本大がアタック。
それまで一緒に逃げてきた金子宗平選手(東京大学)とともにペースアップを図る。
この動きによって、山本大らとメイン集団までは4分近いタイム差まで拡大。
個人総合での順位アップも見える状況となった。
ただ、レースが終盤に差し掛かるにつれて、それまでのタイム差は徐々に縮小傾向に。
山本大と金子選手は他の逃げメンバーが再合流し、メイン集団も2分30秒ほどまで差を調整。
残り30kmになろうかというタイミングでは、トマが逆転のチャンスにかけてアタックを試みたが、個人総合でトップを走る門田祐輔選手(EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム)のチェックもあり、集団へと戻される。
少しずつ人数が絞られて8人となった先頭メンバーは、最終盤を迎えてステージ優勝争いへシフト。
逃げ切るには十分なリードを持って最終局面に突入した。
そして勝負はフィニッシュ前、上り基調でのスプリントへ。
残り300mで右コーナーを抜けてラストスパート。ステージ優勝をかけてマルコスや山本大も加速したが、第1ステージに続いて今村駿介選手(チームブリヂストンサイクリング)が先着。
マルコス3位、山本大4位で最終・第3ステージを終えた。
残り300mで右コーナーを抜けてラストスパート。ステージ優勝をかけてマルコスや山本大も加速したが、第1ステージに続いて今村駿介選手(チームブリヂストンサイクリング)が先着。
マルコス3位、山本大4位で最終・第3ステージを終えた。
ステージ優勝争いから1分4秒後、メイン集団もフィニッシュへ到達。
終始集団でレースを進めたトマ、山本元喜、新城雄大は問題なくこの中でレースを完了した。
終始集団でレースを進めたトマ、山本元喜、新城雄大は問題なくこの中でレースを完了した。
これらの結果により、トマは前日からの個人総合2位を維持して3日間の戦いを終えた。
門田選手との総合タイム差5秒を逆転することはできなかったが、目まぐるしく変化のあった短期決戦でもこれまでと変わらぬ総合力を発揮。
山本大も6位、マルコスは前日から1つ順位を上げて7位で大会を終えている。
また、各ステージのチーム内上位3選手の所要タイムを合算して競うチーム総合では、大会初日からの1位を守り抜き、大会ナンバーワンチームの座を射止めた。
改めて、チームの総合力・組織力が整備されていることを証明する結果を収めた。
門田選手との総合タイム差5秒を逆転することはできなかったが、目まぐるしく変化のあった短期決戦でもこれまでと変わらぬ総合力を発揮。
山本大も6位、マルコスは前日から1つ順位を上げて7位で大会を終えている。
また、各ステージのチーム内上位3選手の所要タイムを合算して競うチーム総合では、大会初日からの1位を守り抜き、大会ナンバーワンチームの座を射止めた。
改めて、チームの総合力・組織力が整備されていることを証明する結果を収めた。
3年ぶりの開催となったツール・ド・北海道。
広大な大地を生かしたコースセッティングや、これまでに培ってきた格式と伝統は変わらず。
チームとしての相性の良さもそのままで、今後もシーズン後半戦の目標となるレースであり続ける。
季節は秋を迎え、レースシーンは活性化。
ターゲットに据えてきたビッグイベントが1つ終わり、次なる目標に向け、チームは加速度を増していく。
広大な大地を生かしたコースセッティングや、これまでに培ってきた格式と伝統は変わらず。
チームとしての相性の良さもそのままで、今後もシーズン後半戦の目標となるレースであり続ける。
季節は秋を迎え、レースシーンは活性化。
ターゲットに据えてきたビッグイベントが1つ終わり、次なる目標に向け、チームは加速度を増していく。
ツール・ド・北海道 第3ステージ(173km)結果
1 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 4時間14分35秒
2 中井唯晶(シマノレーシングチーム)+0秒
3 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)
4 山本大喜(KINAN Racing Team)
5 金子宗平(東京大学)
6 ホセ・ヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
14 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分4秒
23 新城雄大(KINAN Racing Team)
27 山本元喜(KINAN Racing Team)+1分13秒
個人総合時間賞
1 門田祐輔(EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム) 12時間52分41秒
2 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+5秒
3 松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)+29秒
4 谷順成(那須ブラーゼン)+1分15秒
5 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)+3分2秒
6 山本大喜(KINAN Racing Team)+3分12秒
7 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)+3分47秒
18 新城雄大(KINAN Racing Team)+9分9秒
27 山本元喜(KINAN Racing Team)+20分18秒
ポイント賞
1 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 54pts
2 山本大喜(KINAN Racing Team)44pts
5 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)31pts
6 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)31pts
26 新城雄大(KINAN Racing Team)2pts
山岳賞
1 留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム)16pts
4 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)12pts
5 山本大喜(KINAN Racing Team)10pts
4 新城雄大(KINAN Racing Team)8pts
8 山本元喜(KINAN Racing Team)7pts
13 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)3pts
チーム総合
1 KINAN Racing Team 38時間41分34秒
1 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 4時間14分35秒
2 中井唯晶(シマノレーシングチーム)+0秒
3 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)
4 山本大喜(KINAN Racing Team)
5 金子宗平(東京大学)
6 ホセ・ヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
14 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分4秒
23 新城雄大(KINAN Racing Team)
27 山本元喜(KINAN Racing Team)+1分13秒
個人総合時間賞
1 門田祐輔(EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム) 12時間52分41秒
2 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+5秒
3 松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)+29秒
4 谷順成(那須ブラーゼン)+1分15秒
5 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)+3分2秒
6 山本大喜(KINAN Racing Team)+3分12秒
7 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)+3分47秒
18 新城雄大(KINAN Racing Team)+9分9秒
27 山本元喜(KINAN Racing Team)+20分18秒
ポイント賞
1 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 54pts
2 山本大喜(KINAN Racing Team)44pts
5 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)31pts
6 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)31pts
26 新城雄大(KINAN Racing Team)2pts
山岳賞
1 留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム)16pts
4 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)12pts
5 山本大喜(KINAN Racing Team)10pts
4 新城雄大(KINAN Racing Team)8pts
8 山本元喜(KINAN Racing Team)7pts
13 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)3pts
チーム総合
1 KINAN Racing Team 38時間41分34秒
●選手コメント
トマ・ルバ
「喜びと悔しさが半々といったところだね。今日は自分から動くことは難しいシチュエーションだったので、マルコスと(山本)大喜にトライしてもらって、状況次第で彼らは個人総合順位のシャッフルを狙っていっても良いと思っていた。ただ、先頭グループとメイン集団とのタイム差が約4分まで開きながら、それを1分ほどまで縮めてレースを完了させたEFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチームは素晴らしいコントロールだったと思う。今日の彼らはとても落ち着いてレースを進めていたし、結果的に門田選手と私の5秒差は近いようで遠いタイム差だった。それでもトライを最後まであきらめなかったし、悔いのないレースにはできた。門田選手は私の小さなミスを見逃さなかったし、最後までとても強い戦いぶりだった。彼にはおめでとうと伝えたい。
今大会のチームワークには誇りを持っている。第1ステージで大喜とマルコスが強さを発揮してくれたし、昨日は厳しい局面でチームメートが助けてくれた。その点でも満足している。
少し前までは調子が良くなかったが、ここへきて上昇している。良いレースができることを楽しんでいるし、この先のビッグレースへ向けとてもワクワクしている」
トマ・ルバ
「喜びと悔しさが半々といったところだね。今日は自分から動くことは難しいシチュエーションだったので、マルコスと(山本)大喜にトライしてもらって、状況次第で彼らは個人総合順位のシャッフルを狙っていっても良いと思っていた。ただ、先頭グループとメイン集団とのタイム差が約4分まで開きながら、それを1分ほどまで縮めてレースを完了させたEFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチームは素晴らしいコントロールだったと思う。今日の彼らはとても落ち着いてレースを進めていたし、結果的に門田選手と私の5秒差は近いようで遠いタイム差だった。それでもトライを最後まであきらめなかったし、悔いのないレースにはできた。門田選手は私の小さなミスを見逃さなかったし、最後までとても強い戦いぶりだった。彼にはおめでとうと伝えたい。
今大会のチームワークには誇りを持っている。第1ステージで大喜とマルコスが強さを発揮してくれたし、昨日は厳しい局面でチームメートが助けてくれた。その点でも満足している。
少し前までは調子が良くなかったが、ここへきて上昇している。良いレースができることを楽しんでいるし、この先のビッグレースへ向けとてもワクワクしている」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU