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KINAN RACING

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トマ・ルバ ステージ敢闘賞! ツール・ド・台湾第3ステージ レポート

ツール・ド・台湾第3ステージでトマ・ルバが敢闘賞
40km独走で大きなインパクトを残す
●ツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)
第3ステージ
10月4日(火)
浪漫台三線 156.5km

・出場選手
マルコス・ガルシア
トマ・ルバ
中島康晴
新城雄大
ツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)は中盤戦。
第3ステージが156.5kmで争われ、トマ・ルバがレース後半の40kmを独走。
最終盤でメイン集団に捕まったものの、この日一番の印象的な走りでステージ敢闘賞を獲得した。
個人総合3位につけるマルコス・ガルシアはその座をキープしている。
台湾を南へと進行中の大会は、この日が3日目。
新竹市から台中市までのルートは、別名「ロマンチック街道」と呼ばれる国道3号線を進行。
台湾の文化・文明が興った地域と言われ、コース周辺には豊かな自然が広がる。
レース前半で2カ所の中間スプリントポイントを過ぎると、中盤には1級山岳を登坂。
その後無印の上りもこなしつつ、起伏のある後半のコースへ。
この時期としては珍しい気温30度超えの日々が続き、消耗戦の色が濃くなってきている。

KINAN Racing Teamは前日にマルコスがステージ3位で、個人総合でも同順位につける。
トップとの総合タイム差は46秒。このステージを含む3日間で勝負をかける。
迎えたレースは、早い段階で8選手が先頭グループを形成。
メイン集団はリーダーのチーム右京がコントロールし、その差を2分以内にとどめて進む。
前を行く選手たちを射程圏に捉えながら前半戦を終えると、中盤の重要局面である1級山岳へと入った。

この上りで先頭グループが崩壊。
一方でメイン集団はペースを上げて人数を絞りながら前とのタイム差を縮めていく。
頂上までにシャッフルし、先頭は単独で山頂を通過。ほどなくしてメイン集団も上りを終えた。
レース半ばの山岳区間を過ぎ、フィニッシュまで残り50kmとなったところでトマが動いた。
直前の下りで追いついてきた選手を含め、メイン集団が15人ほどとなっている中から飛び出すと、そのまま独走態勢に。
集団は再びチーム右京がコントロールを本格的に再開。
KINAN勢ではマルコスがこの中に残って、しばらくはトマの仕掛けに任せた。

快調に飛ばすトマは、集団に対して一時は2分近いタイム差まで広げる。
フィニッシュ前約20kmの位置に置かれた2級山岳も難なくクリアし、終盤へと突入。
メイン集団ではこのカテゴリー山岳の頂上を目前に活性化し始めて、トマとのタイム差が少しずつ縮まっていく。

それからも集団ではリーダージャージを着用するベンジャミン・ダイボール選手(チーム右京)みずからアタックするなど、勢いは増す一方。
アタックの応酬となった中から飛び出した1人にトマが追いつかれると、直後にメイン集団も合流。
トマは逃げ切りこそならずも、40km以上の独走劇を演じた。
結果的に、メイン集団は17選手がなだれ込むようにフィニッシュへ。
トマが8位、マルコスが15位とまとめて、動きの激しかった1日を締めた。
これらの結果により、個人総合でもマルコス3位、トマ10位と前日からの順位をキープ。
そして何より、レースを大きく動かしたトマがこの日の敢闘賞を獲得。
表彰台ではスペシャルジャージが贈呈され、現地関係者から大きな祝福を受けた。
大会は残すところ2ステージ。翌5日に行われる第4ステージは、内湾南部の主要都市・高雄が舞台。
155.6kmのコースは、中盤に2カ所の3級山岳が待ち受ける。
また、この大会では初めて採用されるルートがあり、山岳にカテゴライズされないものの約20kmに及ぶ上り基調が続く。
かたや、終盤の30kmはほぼフラット。
今大会に臨むスプリンターの多くがねらい目としているステージで、スピード感に満ちたレース後半となりそうだ。
ツール・ド・台湾 第3ステージ(156.5km)結果
1 ルーク・ランペルティ(アメリカ、トリニティレーシング) 3時間55分36秒
2 ステファン・ベネット(フランス、ユーロサイクリングティップス)+0秒
3 レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京)マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)
4 風間翔眞(シマノレーシング)
5 ジェームス・ジョバー(イギリス、クウェートプロサイクリング)
6 ジャンバルジャミツ・サインバーヤル(モンゴル、トレンガヌ・ポリゴンサイクリングチーム)
8 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
15 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)
22 中島康晴(KINAN Racing Team)+11分9秒
39 新城雄大(KINAN Racing Team)+19分38秒


個人総合時間賞
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム右京) 8時間40分8秒
2 サム・カルヴァーウェル(イギリス、トリニティレーシング)+35秒
3 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)+46秒
4 ルーク・ランペルティ(アメリカ、トリニティレーシング)+1分45秒
5 フォン・チュンカイ(台湾ナショナルチーム)+1分49秒
6 レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京)+1分54秒
10 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分56秒
28 中島康晴(KINAN Racing Team)+19分38秒
35 新城雄大(KINAN Racing Team)+22分10秒


ポイント賞
1 ルーク・ランペルティ(アメリカ、トリニティレーシング) 20pts
15 中島康晴(KINAN Racing Team)11pts
18 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)8pts
31 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)1pt


山岳賞
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム右京) 33pts
6 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)16pts
7 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)16pts
12 中島康晴(KINAN Racing Team)3pts


チーム総合
1 台湾ナショナルチーム 26時間7分24秒
2 KINAN Racing Team +9分27秒

ステージ敢闘賞(第3ステージ)
トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
●選手コメント
トマ・ルバ
「今日のプランは、チームとしてステージ優勝を狙うこととマルコスの個人総合を意識することだった。コース的にもチャレンジするべきだと思っていたし、その通りの走りができた。フィニッシュまでの距離があと少し短かったら良かったね(笑)。あと2ステージをしていこうと思う。

10年間アジアツアーを走ってきているが、年々レベルが上がっていることを実感しているし、久々のアジアのレースだけどチーム状態の良さに満足している。ここへ戻ってこれて本当にうれしいし、今後のモチベーションにもなる。トレーニングを積んでもっと良い結果を残したい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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