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KINAN RACING

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孫崎大樹 山岳賞! ツール・ド・おきなわ レポート

逃げで魅せた孫崎大樹がツール・ド・おきなわ山岳賞
終盤まで粘ったトマ・ルバがチーム最上位の10位フィニッシュ
●ツール・ド・おきなわ(UCIアジアツアー1.2)
11月12日
沖縄県北部地域
200km

・出場選手
孫崎大樹
山本元喜
宮崎泰史
トマ・ルバ
新城雄大
2023年シーズンをしめくくるビッグイベント、ツール・ド・おきなわ(UCIアジアツアー1.2)の国際レースが11月12日に行われ、序盤に先頭グループに加わった孫崎大樹が150km以上にわたってレースをリード。
2回設定された山岳ポイントをともに1位通過し、今大会の山岳賞を獲得した。
チーム最上位はトマ・ルバの10位。レース終盤の登坂区間で粘りを見せて、上位戦線に踏みとどまった。
国内外のプロ選手からホビーレーサーまで幅広く参加者が集う、日本国内最大級のサイクリングイベント。
前日11日から各種プログラムが進行し、KINAN Racing Teamが出場する男子チャンピオンレースは大会2日目にあたる12日の早朝にスタートが切られた。

UCIアジアツアー1.2クラスにカテゴライズられるレースは、今大会から海外チームの参戦も再開。
全14チームが200kmに及ぶ長丁場の戦いに挑む。
沖縄本島北部を8の字を描くようにセッティングされるコースは、例年アップダウンによる消耗戦の様相に。
特に今回は前日からの雨がレース時間には一層強まって、厳しいコンディション下での戦いとなった。
孫崎、トマ、山本元喜、宮崎泰史、新城雄大の5人で臨んだKINAN勢は、序盤から狙い通り前線をうかがって仕掛けていく。
孫崎、新城、さらに山本も加わって逃げを図る。
スタートから30kmほど進んだところで孫崎を含んだ4人がリードを得ることに成功。
さらに2人が追いついて、合計6人が先頭グループを形成。
メイン集団が容認したことで、あっという間にタイム差が拡大した。やがて10分ほどまで広がった。
向かい風の強かった西海岸を抜けて、起伏の多い中盤戦へ。
中間地点を前に設けられた1回目の山岳ポイントで孫崎が抜け出して1位通過。
再び6人の態勢に戻して好ペースを刻んでいく。沖縄本島最北部を走ったのちに迎えた2回目の山岳ポイントも、先頭メンバーの争いに。
ここも孫崎がタイミングを合わせて飛び出して、再びの1位通過。
これで今大会の山岳賞獲得を確定させた。
レース後半に入る頃にはメイン集団もペースを上げて、先頭との差を少しずつ縮めていく。
ハイペースを刻んできた先頭グループでも後退する選手が出て、東海岸を南下する頃には4人逃げに。

約150kmにわたってトップを走り続けた孫崎たちだったが、フィニッシュまで40kmを切ったあたりからメイン集団でアタックがかかり始めて、さらにタイム差が縮小。
残り30kmを切ったところで後続選手が追いついて、長時間の逃げは終わりを迎えた。
そこからは集団に残った精鋭メンバーによる争いへ。
25人ほどまで絞られた中から、山本が飛び出して先頭へ。
さらに3選手が追いついて、新たな逃げの動きが生まれる。
しかし、十分なタイム差を得るまでには至らず、残り9kmから始まる最後の上りで勝負はふりだしに。

頂上に向けて散発的にアタックがかかる中から、2選手が抜け出す。
KINAN勢では集団前方をキープした宮崎がトマを引き上げて、上位入りを託す。
激しい絞り込みを耐えたトマは最後までメイン集団に位置。
結果的に先行した2人までは届かなかったものの、上位入りをかけたスプリントに挑んだトマは10位でのフィニッシュ。
UCIポイント圏内(3点獲得)でレースを終えて、シーズンを締めた。
また、今季の主要国内レースのリザルトをポイント化し算出する「三菱地所JCLプロロードレースツアー2023」のシリーズリーダーも確定させた。

その後、他の4選手も完走。重要な局面を押さえ、それぞれに役割を果たして200kmを走り切っている。
ほぼ通常進行に戻ったロードレースシーズン。
KINAN Racing Teamは1月から動き出して、国内外で数多くのレースに参戦。今季の公式戦では5勝を挙げた。
シーズン終盤は翌シーズンへの強化も並行して進めており、2024年の戦いへの見通しも明るい。

UCI公認レースでの活動を終えたKINAN Racing Teamは、この先年末にかけてイベントやホストを務める「iRC Tire Presents KINAN AACA CUP」など、各種催しへの参加を予定。
オフシーズンも各地で精力的に活動を行っていく。
ツール・ド・おきなわ(200km)結果
1 山本大喜(JCL TEAM UKYO)5時間14分42秒
2 風間翔眞(シマノレーシングチーム)+1秒
3 ベル・ファンバス(WPGA)+5秒
4 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)+15秒
5 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
6 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)
10 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
20 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+1分0秒
33 新城雄大(KINAN Racing Team)+3分53秒
45 山本元喜(KINAN Racing Team)+9分42秒
50 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+13分20秒
●選手コメント
孫崎大樹
「シーズン最後のレースだったが“KINANらしく”という点は徹底しようと思っていた。プランとして(新城)雄大さんか自分が逃げに乗ることを考えていて、その通りの展開にできた。メイン集団とのタイム差がかなり広がったので、逃げ切りの可能性も考えつつ、そうなった場合は自分のスプリント力で勝負するイメージだった。

山岳賞については、自分でもビックリ。脚質からしてまったく上り向きではないので、キャリアを通じてこの賞を獲ることはないと思っていたが、そのチャンスが今日めぐってきた。逃げメンバーの中で自分が一番上れている感覚があったので、これは狙うしかないなと。

シーズンを通して詰めの甘さが出た部分が大きかった。これからはしっかり勝ち切れる力をつけて、今日のような逃げの展開でもレースをモノにできるようにしたい。もちろん、来年のツール・ド・おきなわも優勝を狙って走りたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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