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KINAN RACING

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おおいたアーバンクラシックロードレース レポート

おおいたアーバンクラシックは宮崎泰史の5位がチーム最上位
孫崎大樹が約140kmを逃げ、2選手の上位フィニッシュを演出
●おおいたアーバンクラシッククリテリウム
11.6km×13周回=150.8km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
宮崎泰史
トマ・ルバ
新城雄大
秋の大一番「おおいたアーバンクラシック」は9月29日にメインイベントのロードレースを実施。
大分スポーツ公園を基点とする周回コースで争われた150.8kmのレースは、孫崎大樹が序盤からリードを続け、終盤にかけては新城雄大と宮崎泰史が加わって優勝争い。
最終的に宮崎の5位が最上位フィニッシュとなったが、メンバー6人が終始レースを動かし続けた。
大分市内で開催中のサイクルイベント「おおいたサイクルフェス」は、前日のクリテリウムに続いてUCI(国際自転車競技連合)公認の国際ロードレースへ。
大分市の中心部で行われたクリテリウムで、KINAN Racing Teamは孫崎大樹が4位。
スプリント賞も手にし、コンディションの良さをアピールした。
会場を大分スポーツ公園に移してのロードレースは、11.6kmの周回コースが採用され、それを13周回する150.8kmで争われる。
園内を走行後、住宅街を抜けて大分スポーツ公園に戻ってくるルート。
繰り返しやってくるアップダウンによって、サバイバル化するのが例年のレース展開。
特に最終周回は、フィニッシュへ向かう約500mの上りが勝負を分けることとなる。

KINAN Racing Teamはクリテリウムに続き、孫崎、宮崎、新城、ドリュー・モレ、山本元喜、トマ・ルバの6人が出走。
前回この大会を制しているライアン・カバナに代わって、チームでタイトル防衛に挑んだ。
大型スタジアム「レゾナックドーム大分」を見ながらレーススタートするも、パレード走行中に大規模な落車が発生。
新城と宮崎を含む多くの選手が巻き込まれたことで一時的に集団がストップしたが、仕切り直して再スタート。
KINANメンバーも集団内のポジションを前線に戻してレースに臨んでいる。
1周目から山本や新城が先頭に立って集団を縦長にすると、2周目に入った直後に孫崎がアタック。
これに続いた3選手とともに先頭グループを形成し、着実にメイン集団とのタイム差を拡大した。
孫崎らの逃げに乗り遅れた数チームが集団を率いて追走の意志を示すものの、ここはKINANメンバーを中心にチェックをして追撃ムードを摘み取っていく。
その間も快調に飛ばし続けた孫崎たちは、メイン集団との差を2分以上とし、レースは中盤へと移っていった。
中間地点を過ぎようかというタイミングで、タイム差は2分30秒まで広がる。
これをきっかけに数チームが集団牽引を本格化。8周目から9周目にかけて、差は1分台まで縮まる。
しかし、孫崎らの先頭グループも一定ペースを刻んで、集団を簡単には近づかせない。
その差が1分を切った11周目の後半には山本が仕掛けて、他チームの消耗を誘うなど、レース全体の主導権をキープし続けた。
終盤を迎え、先頭4人を射程圏に捉えたメイン集団だったが、12周目後半に孫崎がアタックし独走を試みる。
一緒に逃げてきた3選手を振り切って、単独で最終周回の鐘を聞く。
数秒差で約40人のメイン集団が続き、ここにKINAN勢5人が残った。
140km近く逃げ続けてきた孫崎をフォローするべく、最終・13周目に入ったところでトマがアタック。
これは他選手のチェックに遭うが、代わって新城が抜け出すと、数人が追随。
孫崎のもとへ合流すると、その後ろからは宮崎も加わる。
8選手となった先頭グループにKINAN勢が3選手が乗り込んだ。
同様に複数メンバーを乗せたヴィクトリアスポーツサイクリングのペーシングによって、後続とのギャップが拡大。
孫崎も先頭に立って引き上げ役を務めると、フィニッシュまで3kmを切ったところからは新城が再三のアタック。
決定打とはならずも、他選手の消耗を誘う効果的な動きになった。

フィニッシュ前の上りスプリントにゆだねられた優勝争い。KINAN勢は宮崎に勝負を託す。
例年に違わず消耗戦となったレースで最後はトップに届かなかったものの、5位とまとめてチーム最上位を確保。
新城も7位に続いて、2選手がUCIポイント圏内で走り終えて合計20点を獲得している。
おおいたアーバンクラシックでは、チームのタイヤサプライヤーのiRC TIRE(井上ゴム工業)さまがスポンサーを務め、大会の盛り上げに寄与。
この日のレース前にはチームで同社ブースを訪問し、日頃の感謝とレースでの健闘を誓った。
大分での2連戦を終えたチームは、同県に残ってトレーニングキャンプを行う。
集中したトレーニングと調整を経て、次戦であるツール・ド・九州(10月11~14日、UCIアジアツアー2.1)に向かう。
おおいたアーバンクラシックロードレース(150.8km)結果
1 イェロン・メイヤース(ヴィクトリアスポーツサイクリング)3時間24分23秒
2 山本大喜(JCL TEAM UKYO)+0秒
3 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)
4 小林海(マトリックスパワータグ)+6秒
5 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+8秒
6 ニコラス・セスラー(ヴィクトリアスポーツサイクリング)+14秒
7 新城雄大(KINAN Racing Team)+26秒
11 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+42秒
15 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+46秒
29 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+1分25秒
41 山本元喜(KINAN Racing Team)+3分9秒
●選手コメント
宮崎泰史
「スタート直後の落車で脚を痛めてしまったうえに、今日は体調も良くなかったので、正直どこまで走れるのか分からなかったけど、何とか上位でレースを終えられた。数的優位を生かせなかったことは反省点だし、個人的に見て何よりも実力不足に尽きる。

4年間住んでいた大分でレースができて、たくさんの人に応援してもらえたことは本当にうれしかった。コースのいたるところで知り合いの姿を見つけられて、とても楽しいレースになった。

コンディションが整っていないときでもある程度走れるようになってきたので、あとは本番で結果を残すだけ。特にどのレースで…とは決めず、出場するすべてで成果を残したい」
孫崎大樹
「逃げのきっかけを作ろうと、他選手を誘う動きをしていたので、4人とは言わずもう少し大きなグループにできれば理想的だった。“不利な展開かな”とも思ったけど、逃げのメンバーに力のある選手がそろったのと、コース特性として先行する選手に味方するイメージがあっえ、実際に長い時間逃げ続けることができた。その間に集団が消耗していたことも、僕たちにとっては良かった。

3週間前の新城ロードレース(2位)がとても良いイメージだったので、チーム全体でその再現を狙っていて、実行に移せたことも今日のレースにおいてはプラスだった。メイン集団との差が1分を切ったら自分で行こうと思っていたので、残り1周を前にアタックして自分の勝利も狙いつつ、チームに貢献したいと思って走っていた。

今日はチームとして機能できたレースだと実感している。あとは1位を獲るだけなので、レースをこなすごとにチーム力が増していることを証明できるよう、引き続き結果にこだわって走っていきたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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