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KINAN RACING

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ツール・ド・熊野2025 第4ステージ・太地半島 レポート

ツール・ド・熊野全日程を終了
地域の応援への大きな感謝とリベンジを誓って次の戦いへ向かう
●ツール・ド・熊野2025(UCIアジアツアー2.2)
5月11日 第4ステージ・太地半島周回コース
9.8km+10.5km×9laps=104.3km

・出場選手
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
宇賀隆貴
トマ・ルバ
新城雄大
KINAN Racing Teamにとってシーズン最大のレースイベントである、ツール・ド・熊野の2025年大会が全日程を終了。
5月11日に行われた最終・第4ステージでは、トマ・ルバが終盤までレースをリード。
逃げ切りをかけた動きはあと一歩のところで実らなかったものの、大会最終日に駆け付けた大勢のファンにインパクトを与える走りに。
今大会での上位進出はかなわず、次回へのリベンジを誓って熊野路を離れる。
6日の和歌山城クリテリウムを経て、8日からは本戦へ。
印南、古座川、熊野山岳と走ってきたプロトンは、最終決戦の地である太地へ。
太地半島をめぐる10.5kmのコースをおおよそ10周回・104.3kmで競う第4ステージは断続的に急な上りや下りが待つ変化の多いレイアウト。
街を挙げての応援も魅力で、最終ステージにふさわしい盛り上がりを見せる。
KINAN Racing Teamは2年前に山本元喜とトマがワン・ツーフィニッシュを果たしている。

ここまで、チームはネイサン・アールの個人総合12位が最高。
大会最終日においてはステージ優勝にもフォーカスしながら戦術を組み立てていく。
この日もスタート直後からスピードが上がる中、KINANメンバーが繰り返しアクションを起こしていく。
トマやレイン・タラマエのアタックは集団の分断を誘発する力のある動きとなり、早くから集団の人数が絞られていく。
しばしアタックとキャッチの繰り返しは、2周目終わりに設けられた中間スプリントポイントまで続き、その後も散発的なアタックはすべて集団に封じられる。
そんな流れを変えたのがトマ。数人のアタックに同調し先頭まで上がると、そのまま逃げの構え。
3周目の終わりに4人が先頭グループを形成すると、次の周回半ばまでにもう1人が合流。トマら5選手による逃げがまとまった。
メイン集団に対して1分のリードを得た先頭5人。
集団ではリーダーチームのソリューションテック・ヴィーニファンティーニがコントロールを本格化。
しばらくはタイム差を広げも縮めもせず、1分前後の差をキープして周回数を減らしていく。
レース後半に入り集団のペースが上がると、トマたちのリードは周回を経るごとに減っていく。
残り2周回となったところで、その差は24秒。上り区間でアタックがかかるとトマも加速して先頭で粘った。
最終周回の鐘を3人で聴いたトマだったが、猛追する集団のスピードには抗えず、長時間の逃げは終わりに。
代わってネイサンとレインが上りを使ってアタックを打ったが、これも集団の厳しいマークに遭う。
最終的に3人はメイン集団内でレースを完了。その後、新城雄大と山本もフィニッシュラインを通過した。
KINAN Racing Teamの最終成績は、ネイサンの個人総合12位がチーム最上位に。
トップ10入りはかなわなかったが、ネイサンは山岳賞ランキングで2位となり、最終表彰台へと登壇。
日曜とあって多くのファンでにぎわった会場を熱くさせた。
約1週間の大会期間では、ホストチームとしてレースにとどまらない、あらゆるプログラムに選手やスタッフが参加。
毎レース後恒例の餅まきには出走したKINANメンバーが全員ステージへと上がったほか、大会公認の応援ツアーには橋本英也と畑中勇介コーチがアテンダントとして参加者をサポート。各方面から大会を盛り上げた。
そして、チーム本拠の熊野地域の人々の熱い応援・声援を受け、次回大会でのリベンジと今後のレースでの活躍を誓った。

ツール・ド・熊野を終え、すぐに次なるビッグレースへ。
5月18日から25日までの日程でツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.2)に出場。7年ぶりの大会制覇へ、急ピッチで仕上げていく。
ツール・ド・熊野2025 第4ステージ 太地半島周回コース(107.7km)結果
1 ドゥシャン・ラヨヴィッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)2時間28分12秒
2 キム・ユロ(LXサイクリングチーム)+0秒
3 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)
4 織田聖(マトリックスパワータグ)
5 ニコロ・ガリッポ(JCLチーム右京)
6 ダジル・ドックス(ワンティ・NIPPO・リユーズ)
21 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)
24 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
26 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
30 新城雄大(KINAN Racing Team)+43秒
44 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分6秒
DNF 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)


・個人総合時間賞
1 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)11時間6分20秒
2 マティアス・ブレグノイ(トレンガヌサイクリングチーム)+8秒
3 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)+48秒
4 ベンジャミ・プラデス(VC福岡)+55秒
5 ケイエ・ソーレン(ワンティ・NIPPO・リユーズ)
6 小石祐馬(JCLチーム右京)
12 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)+1分4秒
14 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分7秒
30 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+9分41秒
37 新城雄大(KINAN Racing Team)+12分35秒
49 山本元喜(KINAN Racing Team)+18分29秒


・ポイント賞
23 山本元喜(KINAN Racing Team)5pts
25 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)5pts


・山岳賞
2 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)18pts
9 山本元喜(KINAN Racing Team)3pts
12 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)1pts


・チーム総合時間賞
1 トレンガヌサイクリングチーム 33時間21分20秒
6 KINAN Racing Team +9分32秒
●選手コメント
トマ・ルバ
「昨日のステージを受けて、チームの誰もがもう失うものは何もないと思っていた。最後の1日はとにかくアグレッシブにいこうと決めていて、2周を終えた時点で調子が良いと実感したので逃げにトライした。5人逃げは良いシチュエーションで、状況次第で総合成績を上げられる可能性はあったが、結果的に最後の1周で捕まってしまった。

今大会では順位がともなわなかったが、チームワークや戦術面には満足している。レースである以上勝ち負けはつきものだし、みんなの走り自体は良いのでこの先のチャンスに賭けていきたい。次のツアー・オブ・ジャパンにはドリュー(モレ)も合流する予定なので、チームはさらに強くなる。コンディションを整えて本番を迎えられれば、まちがいなく好結果はついてくる」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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