

ツアー・オブ・ジャパン第4ステージ・美濃 レポート
5人が逃げ切りのツアー・オブ・ジャパン第4ステージ・美濃
KINAN勢は大会後半へフォーカスし堅実に走り終える
KINAN勢は大会後半へフォーカスし堅実に走り終える
●ツアー・オブ・ジャパン2025(UCIアジアツアー2.2)
5月21日 第4ステージ・美濃
11.3km+21.0km×6周回=137.3km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
トマ・ルバ
新城雄大
5月21日 第4ステージ・美濃
11.3km+21.0km×6周回=137.3km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
トマ・ルバ
新城雄大
大会4日目を迎えたツアー・オブ・ジャパン(TOJ)。5月21日は岐阜県美濃市で第4ステージを行い、序盤から逃げ続けた5選手がそのまま優勝争い。
メイン集団でレースを進めたKINAN Racing Teamの6選手は、いずれも堅実な走りに終始。勝負のかかる大会後半戦へ向け、安全策をとっている。
メイン集団でレースを進めたKINAN Racing Teamの6選手は、いずれも堅実な走りに終始。勝負のかかる大会後半戦へ向け、安全策をとっている。

国内最大級のステージレースとして東進を続ける選手たち。この日走る美濃のコースは平坦・上り・下りとバランスが保たれたレイアウトが特徴。例年ハイスピードでレースが展開し、TOJでは数少ないスプリントステージとの見方も強い。

KINAN Racing Teamは、いなべを走った前日の第3ステージでネイサン・アールが5位フィニッシュ。
レースを通じて終始前方で展開し、一時的ながらネイサンは先頭に立つ場面も。
結果的に2選手が逃げ切ったが、終盤にかけてのトマ・ルバの牽引による集団の猛追もチームのホームであるいなべのファンを沸かせた。
続く美濃では、タイムを失うようなミスは避けながら、確実に次のステージへと続く走りが求められた。
レースを通じて終始前方で展開し、一時的ながらネイサンは先頭に立つ場面も。
結果的に2選手が逃げ切ったが、終盤にかけてのトマ・ルバの牽引による集団の猛追もチームのホームであるいなべのファンを沸かせた。
続く美濃では、タイムを失うようなミスは避けながら、確実に次のステージへと続く走りが求められた。

江戸時代に築かれた文化遺産の“うだつの上がる町並み”をスタート。
4kmのパレードを経て周回コースに入ると、早々に3選手が集団から飛び出す。
やがて2選手が追いついて、5人がレースをリード。KINAN勢はこれらを見送って、メイン集団に待機。
リーダーチームのJCL TEAM UKYOが主にペーシングを担うなか、展開に合わせながら残り距離を減らしていく。
4kmのパレードを経て周回コースに入ると、早々に3選手が集団から飛び出す。
やがて2選手が追いついて、5人がレースをリード。KINAN勢はこれらを見送って、メイン集団に待機。
リーダーチームのJCL TEAM UKYOが主にペーシングを担うなか、展開に合わせながら残り距離を減らしていく。

レース中盤には先頭5人とメイン集団との差は4分30秒近くまで拡大。
スプリントフィニッシュを狙う数チームがアシストを集団前方に送り出す様子も見られるが、その差は縮まっても1分50秒ほどまで。
6周回するうちの5周目を迎えようかという段階で、タイム差は再び広がって2分台となった。
スプリントフィニッシュを狙う数チームがアシストを集団前方に送り出す様子も見られるが、その差は縮まっても1分50秒ほどまで。
6周回するうちの5周目を迎えようかという段階で、タイム差は再び広がって2分台となった。

総合成績で上位につける選手が先頭グループに入っていなかったこともあり、逃げ容認ムードが高まっていく中、KINANメンバーはセーフティーにレースをクローズさせるべく、5周目以降は集団前方をキープ。
トマやレインが集団を率いて先頭との差を1分台まで戻して最終周回へ持ち込んだ。
トマやレインが集団を率いて先頭との差を1分台まで戻して最終周回へ持ち込んだ。

ステージ優勝争いは、そのまま逃げの5人に。勝利をかけた駆け引きが繰り広げられる後方では、メイン集団がハイスピードでフィニッシュを目指す。
5選手の先着から16秒後にメイン集団がレースを完了。KINANメンバーはネイサン、トマ、レインが同集団でフィニッシュラインを通過。
その後、新城雄大、ドリュー・モレ、山本元喜も続いている。
このステージを終えた時点での総合成績の大きな変動はなく、KINAN Racing Teamはネイサンがスタート時の19位をキープ。トップとの差は50秒となっている。
5選手の先着から16秒後にメイン集団がレースを完了。KINANメンバーはネイサン、トマ、レインが同集団でフィニッシュラインを通過。
その後、新城雄大、ドリュー・モレ、山本元喜も続いている。
このステージを終えた時点での総合成績の大きな変動はなく、KINAN Racing Teamはネイサンがスタート時の19位をキープ。トップとの差は50秒となっている。

TOJは中間地点を過ぎて、後半戦へ。翌22日の第5ステージは長野県飯田市が舞台。
標高561mの山岳ポイントに向かって最大勾配10%超の急坂が続くほか、テクニカルなダウンヒルセクションも待ち構える。
飯田のコース名物の「TOJコーナー」は、急な下り区間に控えるヘアピンコーナー。
おおよそ10周回したのち、最後はフィニッシュラインに向かっての急な上り。
総合成績を大きく揺るがすケースが多く、この大会では重要ステージの1つに数えられている。レース距離は120.9kmに設定される。
標高561mの山岳ポイントに向かって最大勾配10%超の急坂が続くほか、テクニカルなダウンヒルセクションも待ち構える。
飯田のコース名物の「TOJコーナー」は、急な下り区間に控えるヘアピンコーナー。
おおよそ10周回したのち、最後はフィニッシュラインに向かっての急な上り。
総合成績を大きく揺るがすケースが多く、この大会では重要ステージの1つに数えられている。レース距離は120.9kmに設定される。
ツアー・オブ・ジャパン2025 第4ステージ・美濃(137.3km)結果
1 宇田川塁(愛三工業レーシングチーム)3時間9分35秒
2 アイマン・チャヒヤディ(トレンガヌサイクリングチーム)+0秒
3 ヨン・クノレ(レンベ・ラド・ネット)
4 風間翔眞(シマノレーシング)
5 カーター・ベトルス(ルージャイインシュアランス)
6 窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)+16秒
35 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)
49 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
67 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
77 新城雄大(KINAN Racing Team)+43秒
83 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+3分13秒
85 山本元喜(KINAN Racing Team)+3分43秒
・個人総合時間賞
1 アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO)8時間51分0秒
2 マティアス・ブレンホイ(トレンガヌサイクリングチーム)+16秒
3 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)+33秒
4 ニコロ・ガリッボ(JCL TEAM UKYO)+35秒
5 アンドレア・ダマト(JCL TEAM UKYO)+39秒
6 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+44秒
19 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)+50秒
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+56秒
38 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+8分28秒
40 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+8分43秒
53 新城雄大(KINAN Racing Team)+14分44秒
61 山本元喜(KINAN Racing Team)+17分48秒
・ポイント賞
15 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)14pts
・チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 26時間34分42秒
7 KINAN Racing Team +5分41秒
1 宇田川塁(愛三工業レーシングチーム)3時間9分35秒
2 アイマン・チャヒヤディ(トレンガヌサイクリングチーム)+0秒
3 ヨン・クノレ(レンベ・ラド・ネット)
4 風間翔眞(シマノレーシング)
5 カーター・ベトルス(ルージャイインシュアランス)
6 窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)+16秒
35 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)
49 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
67 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
77 新城雄大(KINAN Racing Team)+43秒
83 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+3分13秒
85 山本元喜(KINAN Racing Team)+3分43秒
・個人総合時間賞
1 アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO)8時間51分0秒
2 マティアス・ブレンホイ(トレンガヌサイクリングチーム)+16秒
3 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)+33秒
4 ニコロ・ガリッボ(JCL TEAM UKYO)+35秒
5 アンドレア・ダマト(JCL TEAM UKYO)+39秒
6 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+44秒
19 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)+50秒
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+56秒
38 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+8分28秒
40 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+8分43秒
53 新城雄大(KINAN Racing Team)+14分44秒
61 山本元喜(KINAN Racing Team)+17分48秒
・ポイント賞
15 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)14pts
・チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 26時間34分42秒
7 KINAN Racing Team +5分41秒

●選手コメント
山本元喜
「上りでペースの変化はあったけど、集団でレースを進めるには難しい展開ではなかった。(5人が逃げ切り)逃げに乗っても良かったのかな…というところもあるけど、先々のステージを考えて消耗を避けたかったし、総合上位の選手が逃げに含まれていなかったので、チームとして安全策をとって良かったと思う。
暑さも関係してハードなレースが続くけど、明日の飯田、明後日の富士山は外せないステージなので、しっかり回復させてチームに貢献したい」
山本元喜
「上りでペースの変化はあったけど、集団でレースを進めるには難しい展開ではなかった。(5人が逃げ切り)逃げに乗っても良かったのかな…というところもあるけど、先々のステージを考えて消耗を避けたかったし、総合上位の選手が逃げに含まれていなかったので、チームとして安全策をとって良かったと思う。
暑さも関係してハードなレースが続くけど、明日の飯田、明後日の富士山は外せないステージなので、しっかり回復させてチームに貢献したい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU