

ツアー・オブ・ジャパン2025 第5ステージ・綿半 信州飯田 レポート
ツアー・オブ・ジャパン第5ステージで上位陣に動き
ネイサン・アールとトマ・ルバが好位置をキープして運命の富士山へ
ネイサン・アールとトマ・ルバが好位置をキープして運命の富士山へ
●ツアー・オブ・ジャパン2025(UCIアジアツアー2.2)
5月22日 第5ステージ・綿半 信州飯田
10.8km+12.2km×9周回+0.3km=120.9km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
トマ・ルバ
新城雄大
5月22日 第5ステージ・綿半 信州飯田
10.8km+12.2km×9周回+0.3km=120.9km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
トマ・ルバ
新城雄大
KINAN Racing Teamが臨んでいるステージレース、ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)は後半戦へ。
5月22日は第5ステージとして長野県飯田市で120.9kmのレースを実施。
2選手が逃げ切り、47秒差としたメイン集団にネイサン・アールとトマ・ルバが入りステージ完了。
ともに上位戦線に残って、翌日に控える富士山登坂をに挑むこととなった。
5月22日は第5ステージとして長野県飯田市で120.9kmのレースを実施。
2選手が逃げ切り、47秒差としたメイン集団にネイサン・アールとトマ・ルバが入りステージ完了。
ともに上位戦線に残って、翌日に控える富士山登坂をに挑むこととなった。

大阪・堺を出発し、ここまで4ステージを終えたTOJ。一昨日には大熱狂のホームステージ・いなべを走り終え、チームの勢いも急上昇。
大きなトラブルに見舞われることもなく、大会後半戦を迎えた。
大きなトラブルに見舞われることもなく、大会後半戦を迎えた。

第5ステージは長野県飯田市に設定された丘陵コースが舞台。
スタートして早々から標高555mが頂点となる最大勾配10%超の上りをこなすほか、テクニカルなダウンヒル、名物ヘアピンの“TOJコーナー”など、バラエティ豊かなレイアウトが特徴的。
1周12.2kmで、パレード走行を含んだオープニング周回を「0」として、その後9周回する。
また、フィニッシュへは周回コースを外れて300mの上り基調。
例年、有力選手間でもタイム差が発生するケースが多く、サバイバル化すると総合成績にも反映される。
スタートして早々から標高555mが頂点となる最大勾配10%超の上りをこなすほか、テクニカルなダウンヒル、名物ヘアピンの“TOJコーナー”など、バラエティ豊かなレイアウトが特徴的。
1周12.2kmで、パレード走行を含んだオープニング周回を「0」として、その後9周回する。
また、フィニッシュへは周回コースを外れて300mの上り基調。
例年、有力選手間でもタイム差が発生するケースが多く、サバイバル化すると総合成績にも反映される。

KINAN Racing Teamはトップとの総合タイム差で1分以内につけるネイサンとトマを軸に戦術を組み立てていく構え。
ここからは1秒のロスも許されない、重要ステージの連続となっていく。
ここからは1秒のロスも許されない、重要ステージの連続となっていく。

これまでのステージと同様に逃げを狙ったアタックの応酬でレースの幕が開けると、KINAN勢もドリュー・モレが主に前をうかがう動き。
0周を終えて、本格的に周回を開始すると、登坂区間を利用して2選手が飛び出す。さらに1人が加わって、この日の逃げは3人で固まった。
0周を終えて、本格的に周回を開始すると、登坂区間を利用して2選手が飛び出す。さらに1人が加わって、この日の逃げは3人で固まった。

メイン集団はリーダーチームのJCL TEAM UKYOが統率し、着実に残り距離を減らしていく。
先頭3人がいずれも総合上位に位置していない選手であることも関係し、4分近くまでリードを容認。
レースが半分を過ぎたあたりから少しずつその差を縮めていくムードが濃くなっていった。
先頭3人がいずれも総合上位に位置していない選手であることも関係し、4分近くまでリードを容認。
レースが半分を過ぎたあたりから少しずつその差を縮めていくムードが濃くなっていった。

レースペースが上がりつつあった5周目に落車が発生。
新城雄大が巻き込まれ後方へと下がったが、数キロかけてリカバリー。
ただ、この間に4人による追走グループが形成されており、先頭3人を含んだ全7選手の先行を許すまいと集団は活性化。
ここまで淡々と走ってきたKINANメンバーも前方へと位置取りを整えて、勝負どころへと備える。
新城雄大が巻き込まれ後方へと下がったが、数キロかけてリカバリー。
ただ、この間に4人による追走グループが形成されており、先頭3人を含んだ全7選手の先行を許すまいと集団は活性化。
ここまで淡々と走ってきたKINANメンバーも前方へと位置取りを整えて、勝負どころへと備える。

7周目に入って1人に減った逃げを追走しようと散発的なアタックが見られたなか、大きな局面を迎えたのは8周目。
上りで先頭ライダーが入れ替わると、頂上通過後のダウンヒルでさらに1人が先頭合流。
2選手がパックを組んでトップに立つと、集団との差はあっという間に50秒まで拡大。
メイン集団も約20人まで絞り込まれ、KINAN勢ではネイサンとトマが残る。
上りで先頭ライダーが入れ替わると、頂上通過後のダウンヒルでさらに1人が先頭合流。
2選手がパックを組んでトップに立つと、集団との差はあっという間に50秒まで拡大。
メイン集団も約20人まで絞り込まれ、KINAN勢ではネイサンとトマが残る。

結局、終盤に飛び出した2人がステージ優勝を争うこととなり、そのままワン・ツーを確保。
メイン集団は最終周回にかけて追撃姿勢を強めたものの、フィニッシュでは47秒差。
精鋭グループとなった中にネイサンとトマも入って、ステージを完了させた。
メイン集団は最終周回にかけて追撃姿勢を強めたものの、フィニッシュでは47秒差。
精鋭グループとなった中にネイサンとトマも入って、ステージを完了させた。

これらの結果から、このステージ上位2人が個人総合でも1位と2位を占める格好に。
ネイサンとトマもランクをそれぞれ上げて、59秒差の13位と1分5秒差の18位。
同20位までが数秒単位のギャップでひしめいており、シャッフルする可能性は大いに残されている。
KINANメンバーはこのほか、レイン・タラマエ、ドリュー、山本元喜、新城の順でフィニッシュラインを通過。次のステージへと向かう。
ネイサンとトマもランクをそれぞれ上げて、59秒差の13位と1分5秒差の18位。
同20位までが数秒単位のギャップでひしめいており、シャッフルする可能性は大いに残されている。
KINANメンバーはこのほか、レイン・タラマエ、ドリュー、山本元喜、新城の順でフィニッシュラインを通過。次のステージへと向かう。

TOJはいよいよ大会のハイライトとなる富士山へ。
第6ステージは今大会最短の66.6kmながら、最後の11.4kmでふじあざみラインの本格ヒルクライムが待ち受ける。
高低差にして1160m、平均勾配10%・最大勾配22%は、世界に誇る山岳コース。
レース前半には東京五輪2020の個人タイムトライアルで採用されたコースを3周回するなど、日本だからこそなせるコースセッティングが魅力。
ステージ成績がそのまま個人総合順位にも反映され、戦いの行方を見るうえで最も重要な1日となる。
第6ステージは今大会最短の66.6kmながら、最後の11.4kmでふじあざみラインの本格ヒルクライムが待ち受ける。
高低差にして1160m、平均勾配10%・最大勾配22%は、世界に誇る山岳コース。
レース前半には東京五輪2020の個人タイムトライアルで採用されたコースを3周回するなど、日本だからこそなせるコースセッティングが魅力。
ステージ成績がそのまま個人総合順位にも反映され、戦いの行方を見るうえで最も重要な1日となる。
ツアー・オブ・ジャパン2025 第5ステージ・綿半 信州飯田(120.9km)結果
1 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)3時間6分1秒
2 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+2秒
3 ヴァレリオ・コンティ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+47秒
4 ウィリアム・ヘファナン(シーキャッシュ×ボディラップ)
5 レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)
6 ディラン・ホプキンス(ルージャイ インシュアランス)
16 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)
18 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
40 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+6分32秒
46 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
48 山本元喜(KINAN Racing Team)
54 新城雄大(KINAN Racing Team)
・個人総合時間賞
1 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)11時間57分39秒
2 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+2秒
3 アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO)+9秒
4 マティアス・ブレンホイ(トレンガヌサイクリングチーム)+25秒
5 ニコロ・ガリッボ(JCL TEAM UKYO)+44秒
6 ヴァレリオ・コンティ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+52秒
13 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)+59秒
18 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分5秒
38 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+14分22秒
39 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+14分37秒
49 新城雄大(KINAN Racing Team)+20分38秒
61 山本元喜(KINAN Racing Team)+23分42秒
・ポイント賞
18 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)14pts
・チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 35時間54分19秒
5 KINAN Racing Team +12分13秒
1 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)3時間6分1秒
2 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+2秒
3 ヴァレリオ・コンティ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+47秒
4 ウィリアム・ヘファナン(シーキャッシュ×ボディラップ)
5 レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)
6 ディラン・ホプキンス(ルージャイ インシュアランス)
16 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)
18 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
40 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+6分32秒
46 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
48 山本元喜(KINAN Racing Team)
54 新城雄大(KINAN Racing Team)
・個人総合時間賞
1 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)11時間57分39秒
2 マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+2秒
3 アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO)+9秒
4 マティアス・ブレンホイ(トレンガヌサイクリングチーム)+25秒
5 ニコロ・ガリッボ(JCL TEAM UKYO)+44秒
6 ヴァレリオ・コンティ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+52秒
13 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)+59秒
18 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分5秒
38 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+14分22秒
39 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+14分37秒
49 新城雄大(KINAN Racing Team)+20分38秒
61 山本元喜(KINAN Racing Team)+23分42秒
・ポイント賞
18 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)14pts
・チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 35時間54分19秒
5 KINAN Racing Team +12分13秒

●選手コメント
ネイサン・アール
「とても難しく、ハードなステージになった。逃げ切った2人を行かせてしまったのは運が悪かった。JCL TEAM UKYOは今大会ナンバーワンのチームで、彼らの動きをもっとチェックする必要があった。ただ、個人的には富士山(第6ステージ)に集中していて、自信もある。その意味では今日のステージをトラブルなく走り切ることが重要だったし、トマが常にフォローしてくれて助かった。
TOJの全8ステージをトータルで考えていて、自分がどのタイミングで勝負をするべきかは分かっている。富士山の上りは良いイメージがあって、準備はしっかりとできている。今大会のメインターゲットなので、勝つことだけを意識して走りたい」
ネイサン・アール
「とても難しく、ハードなステージになった。逃げ切った2人を行かせてしまったのは運が悪かった。JCL TEAM UKYOは今大会ナンバーワンのチームで、彼らの動きをもっとチェックする必要があった。ただ、個人的には富士山(第6ステージ)に集中していて、自信もある。その意味では今日のステージをトラブルなく走り切ることが重要だったし、トマが常にフォローしてくれて助かった。
TOJの全8ステージをトータルで考えていて、自分がどのタイミングで勝負をするべきかは分かっている。富士山の上りは良いイメージがあって、準備はしっかりとできている。今大会のメインターゲットなので、勝つことだけを意識して走りたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU