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KINAN RACING

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ツール・ド・熊野第1ステージ レポート

ツール・ド・熊野第1ステージは山本大が先頭グループでフィニッシュ
総合でも上位が見える位置で翌日のクイーンステージへ
●ツール・ド・熊野(UCIアジアツアー2.2)
第1ステージ 100.4km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
マルコス・ガルシア
山本大喜
サルバドール・グアルディオラ
トマ・ルバ
新城雄大
KINAN Cycling Teamの本拠地・熊野地域で開催中のステージレース「ツール・ド・熊野」(UCIアジアツアー2.2)は5月31日、和歌山県新宮市内で第1ステージを行った。
全体的に変化に富んだ100.4kmのレースは、前半に形成された最大20人の先頭グループがそのまま逃げ切り。
KINAN勢も2人が加わり、そのうち山本大喜がチーム最上位となる11位。
個人総合でも上位が見える位置につけ、翌日に控える山岳ステージへ進んでいる。

前日、プロローグで幕を開けた今大会。0.7kmの個人タイムトライアルでは、サルバドール・グアルディオラがチーム最上位の42位としたほか、山本大が44位、トマ・ルバが49位。
いずれの選手もトップから大きく遅れることはなく大会初日を終えた。
続く第1ステージは、新宮市熊野川町の赤木川沿いを走る通称「赤木川清流コース」。
同地の「熊野川温泉 さつき」前を発着とする点は例年通りだが、今年から周回コースが一部刷新している。

KINANメンバー6人がそろってスタートラインへ

まず、第1周回は変則レイアウトの15.4kmを走り、第2周回からメインコースの17.2kmのサーキットへ。
この周回から山岳賞(KOM)が設定されるが、KOM地点が従来とは大きく変わっている。
上りがこれまでと違わず激坂で、さらには頂上からの下りもテクニカル。
集団内でのポジショニングによっては、周回を重ねていくたびにふるい落とされていくばかりか、レース展開次第では総合成績にも影響が及ぶ可能性もある。

この周回を4回めぐり、最終の第6周回で再び変則レイアウトとなり16.2kmを走ってフィニッシュへ。
なお、山岳賞周回は第2、第5周回に設定される。

熊野川温泉 さつき前に設けられたリアルスタート地点

新宮市役所前をスタートした選手たちは、1.9kmのパレード走行ののち、スタート地点までのニュートラル走行。
そして、さつき前での号砲をもって「リアルスタート」。
その直後はアタックの応酬となったが、1周目のうちに4選手が集団から抜け出すことに成功。
KINAN勢は集団に残り、一時はレースが落ち着くかに思われた。

山岳ポイントに向けての上り。メイン集団のスピードが一気に上がる

だが、2周目に入りすぐの山岳ポイントへの上りで、新城雄大を含む数人が前方をうかがう動きでペースを上げる。
これをきっかけに集団前方はスピードアップ。
このハイペースに対応できた17選手が追走グループを形成する。
この中に新城と山本大が入り、先頭をゆく4人を追いかけることとなった。

ローテーションを繰り返す先頭グループ。新城雄大が牽引する

3周目に入ったところで追走グループは先頭に追い付き、20人によるトップグループに。
メイン集団もたびたび追走を試みる動きがみられるが、いずれも局面を大きく変化させるまでには至らない。
サルバドール、トマのほか、山本元喜とマルコス・ガルシアは後方の大規模な集団でレースを進める状況が続く。

メイン集団内でレースを進めるサルバドール・グアルディオラ

かたや、新城と山本大が入る先頭グループは、有力チームのほとんどが複数メンバーを送り込んだこともあり、勢いは増す一方。
後続をグングンと引き離し、そのままレース後半へ。
やがて、この20人がそのままステージ優勝争いへと移っていくこととなった。

山本大喜が先頭グループを率いる

先頭グループは最終周回に入って1人が脱落したものの、19人はそのままの形勢で残り距離を減らしていく。
展開を大きく変化させるアタックなどはないまま、先頭交代のローテーションを繰り返しながら進む。
最終周回後半に入って、各チームがスプリントを意識した動きへ。
KINAN勢も新城が好位置を押さえながら、山本大のスピードに勝負を託すこととなる。

上りをこなす新城雄大

そして迎えた最終局面。
残り500mから2つの直角コーナーを経て、最後のストレートは上り基調。
スプリント力に長ける選手が多くそろった中で、山本大も懸命に追随し11位でのフィニッシュ。
ステージ上位進出はならずも、トップと同タイムでフィニッシュラインを通過。
山本大を引き上げた新城も5秒差でステージを終えた。

ステージ11位の山本大喜。悔しそうな表情を見せる

この結果、ステージ上位19人が総合でも上位へ。
山本大はチーム最上位となる個人総合13位につける。
トップとは13秒差。
同じく19秒差の新城を含め、僅差での争いとなっており、残るステージでジャンプアップを目指していくことになる。

最終局面は牽引役となった新城雄大

実質のメイングループだった大集団には、山本元、サルバドール、トマが含まれたほか、マルコスもレースフィニッシュ。
次のステージへと駒を進めている。

6月1日に行われる第2ステージは、今大会のハイライト間違いなし。
熊野山岳での戦いは、風光明媚な「丸山千枚田」を上った後、最大の山岳区間である札立峠へ。
テクニカルかつ長距離のダウンヒルを経て、2回目の丸山千枚田の上りへ。
この頂上からフィニッシュ地点までは16.5km。
下りと平坦基調によるレース終盤の駆け引きも見もの。
総合争いの形成は、誰もが認める109.3kmのクイーンステージにゆだねられる。
KINAN Cycling Teamにとっても、運命の1日となる。
ツール・ド・熊野第1ステージ(100.4km)結果
1 オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ) 2時間12分23秒
2 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +0秒
3 中井唯晶(シマノレーシング)
4 ユーセフ・レグイグイ(アルジェリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム)
5 コービン・ストロング(セントジョージコンチネンタル)
6ホセヴィセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)
11 山本大喜(KINAN Cycling Team)
18 新城雄大(KINAN Cycling Team) +5秒
33 山本元喜(KINAN Cycling Team) +6分7秒
36 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
43 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
87 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +9分40秒


個人総合
1 オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ) 2時間13分3秒
2 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +5秒
3 中井唯晶(シマノレーシング) +7秒
4 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +9秒
5 ユーセフ・レグイグイ(アルジェリア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム) +10秒
6コービン・ストロング(セントジョージコンチネンタル) +11秒
13 山本大喜(KINAN Cycling Team) +13秒
18 新城雄大(KINAN Cycling Team) +19秒
50 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +6分20秒
55 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +6分21秒
73 山本元喜(KINAN Cycling Team) +6分23秒
87 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +9分54秒


ポイント賞
1 オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ) 32pts
14 山本大喜(KINAN Cycling Team) 5pts

山岳賞
1 安原大貴(マトリックスパワータグ) 2pts

チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 6時間39分42秒
6 KINAN Cycling Team +6分19秒
●選手コメント
・山本大喜
「山岳ポイントへの上りをきっかけに集団がいくつにも割れるような状態で、追走グループとなる約20人へは単騎で合流した形だった。(新城)雄大しか前方にいないことは分かっていたので、何としてでも自分も合流しないといけないと思って動いた。

メンバーを見る限り、勝ち逃げになるだろうと思っていた。それからはできるだけ脚を貯めて、ステージ成績を残して総合につなげたかったが、最終局面で集団の中に埋もれてしまい思うようなスプリントができなかったことは残念だった。オールイス(・アウラール)選手をマークしていたが、多くの選手が同じ思惑で、そうこうしているうちにポジションを下げてしまったことが敗因。

第2ステージの勝負どころとなる丸山千枚田や札立峠は、練習で何度も走っているコース。下りもトレーニングを積んできたので、多少上りで苦しんでも下りでしっかり挽回して、結果的にトップ争いができればと考えている。とにかく総合成績につながる走りをしたい」
・新城雄大
「最後はスプリントになることが予測できていたので、(山本)大喜のスプリントで勝負しようと試みたが、他チームのトレインとの争いで埋もれてしまい、大喜を前へ押し上げられなかったことが反省点。

1周目で逃げが決まった時点で集団が一度落ち着いたが、さらに活性化させたかったので、上りでアタックした。先頭グループには人数をそろえたチームが多く入っていたが、自分たちはまずステージ狙いにフォーカスして走る形をとった。それだけに、今回の結果は悔しく思っている。

明日は厳しいステージになることは分かっているので、何としても前方で粘りたい。総合で遅れてしまったメンバーもいるが、彼らのアシストやステージ狙いに期待をしつつ、自分たちは総合上位進出を目指して走れたらと思っている」
Rider's specifications

Tire: IRC TIRE FORMULA PRO
Sensor Pad: AIRFIT
Frame: YONEX CARBONEXHR & AEROFLIGHT
Wear: Champion System
Wheel: FULCRUM Racing Speed 40T & 55T
Helmet & Eyeware: uvex
Foods: ATHLETUNE, POWERBAR
Chemicals: WAKO'S
UV care: Aggressive Design
Sports Aroma: Igname Sports Aroma
Trainer: MINOURA HYBRID ROLLER FG540 & HYBRID ROLLER FG220
Shoes: NORTHWAVE
Conditioning: KT TAPE
Insole: La NICO CUSTOM INSOLE
※レポートはメディアリリースから

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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