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KINAN RACING

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シマノ鈴鹿ロードレース クラシック レポート

シマノ鈴鹿ロードレース クラシックはトマ・ルバが5位
レース後半のアタックで上位争いのきっかけを作る
●シマノ鈴鹿ロードレース クラシック
鈴鹿サーキット 5.807km×10周回

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
椿大志
大久保陣
マルコス・ガルシア
山本大喜
サルバドール・グアルディオラ
福田真平
雨乞竜己
トマ・ルバ
中島康晴
新城雄大
三重県・鈴鹿サーキットを舞台に行われたロードレースの祭典「シマノ鈴鹿ロードレース」。
国内のUCIコンチネンタルチームを中心に、トップライダーが集ったメインレース「シマノ鈴鹿ロードレース クラシック」にKINAN Cycling Teamも出場。
11選手で挑み、最終局面まで先頭グループでレースを進めたトマ・ルバがチーム最上位となる5位。
メイン集団でのスプリントに挑んだ福田真平が7位に続いた。

晩夏のロードレースイベントとしておなじみの今大会。
今年は9月に時期を移して行われた。プロからビギナーまで、スキルや体力に応じたあらゆる部門が設定され、その中でもハイクラスのレースとして行われるのが「シマノ鈴鹿ロードレース クラシック」である。

レースは鈴鹿サーキットのフルコースを10周回・58.1kmで争われた。
近年は「JCF公認大会/JCF大阪車連主管」として行われており、翌年の「全日本自転車競技選手権ロードレース」における、エリート並びにアンダー23カテゴリーの申込資格獲得大会(30位以内)にも位置付けられる。
この資格獲得を目指して参加する選手も多く、年々レベルが高まっている。

レースに向けたミーティング

コースは常にアップダウンをこなしながら、シケインや複数のハードコーナーをクリアしていくテクニカルさが特徴。
下りからのハイスピードのまま突入する連続コーナーも待ち受け、脚力とともにバイクコントロール、集団内での位置取りなども勝負のポイントに。
レース距離が短いこともあり、スタート直後からアタックの応酬となるサバイバルさも見もの。

毎年上位進出を果たしてきたKINAN Cycling Teamは今年こそ、この大会のタイトル獲得に燃える。
チームとしては過去最大の11選手を配して臨むことになった。
メンバーはトマ、福田のほか、山本元喜、椿大志、大久保陣、マルコス・ガルシア、山本大喜、サルバドール・グアルディオラ、雨乞竜己、中島康晴、新城雄大の編成。

スタート前列に並んだ選手たち

過去のレース展開に違わず、序盤から中盤にかけてはアタックと吸収の繰り返し。
KINAN勢も集団前方を固め、トマや新城、山本元らがアタックで集団を活性化させる。
しかし、有力チームのねらいが交錯し、レース展開を形作る仕掛けとまでは至らない。
中盤には中島が強力な飛び出しを見せたが、これも厳しいチェックにあう。

レース中盤、中島康晴がアタックを試みる

レースが半ばを過ぎ、均衡が破られたのは7周目。
辛抱強くチャンスを探ってきたトマが上りを利用してスピードアップ。
これをきっかけに8人がリードを開始。そのまま先頭グループとなり、KINANからはトマのほか、椿、マルコスが合流に成功。
メイン集団に対して約15秒差で先を急いだ。

7周目、トマ・ルバのアタックをきっかけに先頭グループが形成される

続く8周目に入ると、4人がメイン集団から出て追走へ。
ここにはサルバドールが加わり、周回の中ほどで先頭8人にジョイン。
KINAN勢は4選手が先頭でレースを進める状況となり、他チームに対して数的優位な状況を作り出すことに成功した。

8周目、先頭グループは12人に膨らむ

だが、メイン集団も活発なままで、9周目に入ると先頭グループを猛追。
あっという間に数秒差にまで迫る。ここで先頭グループからマトリックスパワータグの2選手が飛び出し、トマがすかさずチェックに入る。
そのまま3人に絞られ、出入りの激しいメイン集団に対して再び10秒以上のタイム差を奪う。
この形勢のまま、最終周回を迎えることになった。

3人の先頭グループ

数的優位な状況から一転し、トマ1人でライバル2選手をチェックする格好となった最終盤。
仕掛けどころを探りながら、徐々にフィニッシュへと近づいていく。
その後ろ、メイン集団では先頭の3人に迫るとともに、スプリントに向けた主導権争いが激化。
KINAN勢は福田のスプリントに向け態勢を整えていく。そして、先頭3人とメイン集団とは数秒で最後の直線へと突入した。

5位でフィニッシュしたトマ・ルバ

最終局面を迎え、スパートしたのはマトリックスパワータグのオールイス・アウラール選手。
これをトマが追うが、スプリント力のあるオールイス選手が逃げる。
さらにはメイン集団が猛然と迫り、フィニッシュへと急ぐ。
結局、僅差でオールイス選手が逃げ切り優勝。
トマはフィニッシュライン直前で集団にキャッチされたが、5位として上位を死守。
また、猛追した集団からのスプリントで福田が7位とし、KINAN勢はトップ10に2選手を送り込んだ。

メイン集団からのスプリントで福田真平が7位となった

人数をそろえて挑んだKINAN勢だが、わずかなところで勝利をつかむところまで至らず。
詰めのところでの課題が残った一方で、先頭グループに複数メンバーを送り込むなど、チーム最上位のトマを筆頭にコンディション面で充実が見られるレースでもあった。

ウィーラースクール

そのほか、この日は午前とお昼にかけてはブラッキー中島さん主宰のウィーラースクールに選手たちがゲスト講師として参加したほか、日頃お世話になっているサプライヤー企業各社のブースを訪問するなど、選手たちは1日を通して精力的に活動した。

鈴鹿サーキットでの戦いを終えたチームは、より勢いを増してレース活動に取り組んでいくことになる。
次戦はUCI公認の国内4大ツアーの1つ、ツール・ド・北海道(UCIアジアツアー2.2)。
9月6日から8日までの全3ステージで行われる大会は、昨年の大会中止をはさみつつも、チームとして実質2連覇をかけて臨むことになる。
前回はマルコスが劇的な個人総合優勝を遂げたが、再び伝統ある大会の頂点を目指す。
その後もレーススケジュールが決まりつつあり、シーズン後半戦も充実した活動が期待できる状況にある。
シマノ鈴鹿ロードレース クラシック(58.1km)結果
1 オールイス・アウラール(ベネズエラ、マトリックスパワータグ) 1時間12分51秒22
2 黒枝咲哉(シマノレーシング) +0秒59
3 窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング) +0秒61
4 黒枝士揮(チーム ブリヂストンサイクリング) +0秒78
5 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +1秒16
6 孫崎大樹(チーム ブリヂストンサイクリング) +1秒29
7 福田真平(KINAN Cycling Team) +1秒31
12 雨乞竜己(KINAN Cycling Team) +1秒69
14 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +1秒90
44 中島康晴(KINAN Cycling Team) +4秒25
49 大久保陣(KINAN Cycling Team) +4秒85
56 山本大喜(KINAN Cycling Team) +5秒54
69 新城雄大(KINAN Cycling Team) +12秒28
75 山本元喜(KINAN Cycling Team) +30秒27
77 椿大志(KINAN Cycling Team) +30秒83
81 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +54秒65
●選手コメント
・トマ・ルバ
「レース前半は逃げ狙いのアタックをチェックしたり、チームメートのフォローに集中した。繰り返し仕掛けていくことで何とか前方でレースを展開できたが、残り2周でマトリックスパワータグの2選手と対峙することになり、できる限りアタックやライバルのチェックにトライし続けたが、最終的にオールイス選手のスピードが素晴らしかった。

コンディションがよく、気持ちも前向きだ。今日のレースは短かったため、今後に向けてどこまで参考にできるか分からないが、とにかくよいコンディションが保てていることは確かだ」
※レポートはメディアリリースから

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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