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KINAN RACING

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山本元喜 山岳賞獲得! ツール・ド・おきなわ レポート

シーズン最終戦 ツール・ド・おきなわ
長距離逃げで魅せた山本元喜が山岳賞を獲得
●ツール・ド・おきなわ 男子チャンピオンレース
210km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
椿大志
大久保陣
山本大喜
中島康晴
2019年シーズンの最後を飾るツール・ド・おきなわは、11月10日にメインレースの男子チャンピオンレースを実施。
KINAN Cycling Teamはファーストアタックに乗った山本元喜がそのまま逃げグループでレースを展開。
150km近く逃げ続け、その間に山岳ポイントを加算。
逃げ切りはならなかったものの、今大会の山岳賞に輝いた。

ツール・ド・おきなわ 男子チャンピオンレースのスタート

国内最大級のロードレースイベントにふさわしく、数あるレースカテゴリーにあって、男子チャンピオンレースは唯一の国際公認レース。
UCIアジアツアー1.2クラスに設定され、国内外から14チーム・67選手がそろった。

210kmと国内屈指の長丁場となるレースは、名護市を発着とし、沖縄半島をおおむね8の字に進むルート。
中盤に2カ所山岳ポイントが設定され、太平洋沿いを走るレース終盤にも細かいアップダウンが連続。
そして、残り15kmでやってくる羽地ダムへの長い上りが、勝負の行方を左右する重要局面となる。

スタート直前、椿大志の集中した表情

今回で5回目の出場となるKINAN Cycling Teamは、エントリー5選手を日本人メンバーで編成。
山本元喜、椿大志、大久保陣、山本大喜、中島康晴がスタートラインに並んだ。

スタートを切る椿大志と山本大喜

午前6時45分の号砲とともに始まったレースは、2kmほどのニュートラル区間を経てリアルスタート。
すぐに山本元が飛び出すことに成功。
メイン集団の容認を得て、もう1人とともにレースをリードすることとなった。

スタート直後のアタックを成功させた山本元喜。逃げグループでレースを進める

サイクリングペースになったメイン集団に対し、先行する山本元らは着実にタイム差を広げていく。
この間、33.7km地点に設けられた1回目のスプリントポイントをトップ通過。
しばらくして追走してきた1人が合流し、合計3選手での逃げグループとなった。

中島康晴、大久保陣がカメラに視線を送る

残る4人が待機となったメイン集団は逃げメンバーを容認後、サイクリングペースに。
ゆったりとした進行に、タイム差は最大で約14分まで広がった。
やがて、国内UCIコンチネンタルチームらが中心となってペースコントロールを開始。少しずつながらその差を縮めていった。

順調に飛ばす山本元らの先頭グループは、海沿いの平坦路を終えて連続するアップダウンへ。
はじめに待ち受けた1回目の普久川の上りには山岳ポイントが設定される。
ここをしっかり上りきった山本元は1位通過に成功。
その後、12分30秒差でメイン集団が通過。

1回目の普久川の上りをこなす山本元喜ら

この区間を機に、メイン集団がペースを上げ始める。
山本元らの先頭グループとの差は一気に縮まっていく。
そんな流れから2回目の普久川の上りへと移ると、ひと踏ん張りした山本元が再びの1位通過を果たし、山岳賞争いでトップを固める。
しかし、数分差で続いたメイン集団の勢いは増す一方。

メイン集団でレースを進めた中島康晴

150km近く逃げ続けた山本元だったが、レースが東海岸の南下を始める頃には先頭3人の態勢が崩れ、しばらくしてメイン集団へと引き戻された。

中盤以降のアップダウンで人数が絞り込まれていくメイン集団。
先頭に残った1人を射程圏内にとらえながら、先を急ぐ。
その流れが一変したのは、残り30km。
集団でアタックが散発し、これに山本大らが果敢に反応していく。
なかなか決定打が生まれないが、集団が活性化。
この間に逃げていた残り1人もキャッチする。

そうした駆け引きから4人の抜け出しが決まるも、KINAN勢は対応できず後方に取り残される情勢に。
前を追いたい集団には椿と山本大が含まれるが、あと一歩追いきれない。

チーム最高位は山本大喜の14位

結局、この4人の中から終盤に独走に持ち込んだ増田成幸選手(宇都宮ブリッツェン)が自身3度目となるツール・ド・おきなわ制覇。
追走を図った数人に続いて、メイン集団は54秒差でフィニッシュへ到達。
上位争いのスプリントとなり、山本大が14位、椿が19位で終えた。

椿大志は19位

好調なメンバーをそろえて挑んだ今大会だったが、勝負どころでの対応しきれず、上位進出を逃す結果に終わった。
そんな中でも、山本元が序盤から続いた長距離逃げでレースを構築するなど、攻めの姿勢は崩さず。
山岳賞を獲得し、表彰台を確保したことも収穫となった。

山本元喜は37位。レースを完走し山岳賞を確定させる

このレースをもって、2019年シーズンの公式戦は終了。
チームは今年も5つの勝利を含む多数の上位進出を果たし、大きな成果を挙げた1年とした。

チームは引き続き、イベントへのゲスト参加や、学校を訪問しての交通安全教室などを予定しており、精力的な活動に努めていく。

山岳賞ジャージを獲得した山本元喜

ツール・ド・おきなわ 男子チャンピオンレース(210km)結果
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 3時間36分31秒
2 内間康平(チームUKYO) +18秒
3 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +19秒
4 石橋学(チーム ブリヂストンサイクリング) +20秒
5 ジェイソン・クリスティ(ニュージーランド、愛三工業レーシングチーム) +49秒
6 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) +54秒
14 山本大喜(KINAN Cycling Team)
19 椿大志(KINAN Cycling Team)
36 中島康晴(KINAN Cycling Team) +11分32秒
37 山本元喜(KINAN Cycling Team) +17分10秒
DNF 大久保陣(KINAN Cycling Team)
●選手コメント
・山本元喜
「スタート直後は静かで、スムーズに逃げが決まるような感触があった。先に飛び出した1人を試しに追ったらそのまま逃げが決まった感じ。こうなった以上はできるだけ逃げ続けようと思って走った。

逃げメンバーでスプリントポイントは分け合うということで話をしていたのだが、山岳ポイントに関してはコースを知っている分、力の出しどころも分かっていたので、1位通過ができた。1回目の上りで自分に登坂力があることを他の2人に見せられたので、2回目は譲ってもらえたのかなとも感じている。どんな形であれ、表彰台に上がることができて、シーズンをよい形で締めくくることができたと思う。

(シーズンを振り返って)個人としてもチームとしても、シーズン前半はかみ合わなくフラストレーションを感じることもあったが、後半になると個人としてUCIポイントを獲得できるまで上げていけたので、良い1年にできたとは思う。ただ、シーズンイン前のキャンプの過ごし方や、トレーニング方法には改善の余地があるので、来年に生かしていきたい」
※レポートはメディアリリースから

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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