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KINAN RACING

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ツール・ド・台湾 第4ステージ レポート

ツール・ド・台湾第4ステージはスプリントに挑んだ中島康晴4位
トマ・ルバは連日の逃げから個人総合順位をアップさせる
●ツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)
第4ステージ
10月5日(火)
高雄市 155.6km

・出場選手
マルコス・ガルシア
トマ・ルバ
中島康晴
新城雄大
日々熱戦が続くツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)は、10月5日に第4ステージを実施。
ステージ優勝争いは大会初日以来となる大集団スプリント。KINAN Racing Teamは中島康晴が勝負に挑んで4位。
トップ3まであと一歩のところまで迫った。
また、トマ・ルバが前日に続いて逃げを敢行。残り15kmでメイン集団に戻ったものの、中間スプリントポイントで得た2秒のボーナスタイムを生かして個人総合で順位アップに成功している。
第2、第3ステージと丘陵・山岳を走ったプロトンは、3日ぶりとなる平坦基調のコースへ。
台湾南部の高雄市を基点とする大周回をめぐる155.6kmには、中盤に2カ所の3級山岳が待ち受けるが、終盤30kmはフラット。
大会で初めて採用されるルートも含まれるが、全体の難易度としてはさほど高くはないことから、スプリンターにもチャンスがあると見られた。
KINAN Racing Teamは第1ステージで5位に入った中島でのチャレンジをもくろみながら、個人総合3位につけるマルコス・ガルシア、同10位のトマの総合ジャンプアップのチャンスをうかがっていく。

リアルスタートから散発した逃げ狙いのアタックはいずれも決まらず、やがてスプリントを狙うチームが全体をコントロール。
リードする選手が出ないまま、レースの前半を終える。
その流れが変わったのは、50km過ぎに置かれた3級山岳ポイントを通過した直後。
ポイントを狙って仕掛けた選手たちと入れ替わるようにして3選手がアタック。
これをトマが追って、前を行く選手たちに合流。
さらに2人が追随し、6人による先頭グループが形成。
メイン集団はこれを容認したことで、あっという間に3分30秒ほどのタイム差まで広がった。
半ばを過ぎたあたりからトマらの先頭グループとメイン集団との差は縮小傾向に移っていくが、後半に入ってやってきた3級山岳と中間スプリントポイントは前を行くメンバーが締めた。
ここではトマがスプリントに動いて、2位通過。
2秒のボーナスタイムを獲得し、個人総合での順位アップの可能性を広げた。
終盤の平坦区間では、メイン集団が勢いで上回る。
フィニッシュまで30kmを切った頃にはその差が1分を切り、逃げメンバーのキャッチは時間の問題。
前日に続いてレースを動かしたトマは、残り15kmで意識的にメイン集団へと戻る選択。
スプリント狙いの中島のアシストに回った。

逃げ続けた選手たちは粘ったものの、高雄の市街地へと戻ったところで集団が捕まえた。
そこから最後の数キロはスプリントに向けた主導権争い。
KINAN勢もトレインを組んで最終局面へと突入した。
迎えたスプリント。新城が中島を引き上げて残り500m。
そこからは左右に細かく変化するレイアウトをこなしながら中島みずからポジションをこじ開けて4番手で最終コーナーへ。
これを抜け、最後の100mで前をめがけてスプリントした中島。
わずかに前の3人まで届かなかったものの、4位は押さえて今大会2回目のステージ上位入りを果たした。
トマの逃げからレースを構築していったKINANメンバーは、好連携で中島をアシスト。
各選手ともメイン集団内でこのステージを終えて、最後の1日へと向かう。

個人総合で、マルコスがトップと46秒差の3位は変わらず。
連日逃げを打ったトマがボーナスタイムを生かして順位を3ランクアップ。7位に浮上している。

台湾を縦断する5日間は、いよいよ最終日へ。
最後を飾るのは大鵬湾をめぐるサーキットコース。
12kmのコースをおおよそ12周する149.83kmで大会のフィナーレ。ここではスプリントフィニッシュとなるのが慣例で、今年もスプリンターによる最終決戦となることが予想されている。
KINAN Racing Teamは、みたび中島のスプリントを狙いながら、マルコス、トマの個人総合ジャンプアップを最後まで目指していく。
ツール・ド・台湾 第4ステージ(155.6km)結果
1 レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京) 3時間37分32秒
2 モハメド・ハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌ・ポリゴンサイクリングチーム)+0秒
3 ルーク・ランペルティ(アメリカ、トリニティレーシング)
4 中島康晴(KINAN Racing Team)
5 草場啓吾(愛三工業レーシング)
6 フォン・チュンカイ(台湾ナショナルチーム)
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
24 新城雄大(KINAN Racing Team)
25 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)


個人総合時間賞
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム右京) 12時間17分40秒
2 サム・カルヴァーウェル(イギリス、トリニティレーシング)+35秒
3 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)+46秒
4 ルーク・ランペルティ(アメリカ、トリニティレーシング)+1分38秒
5 レイモンド・クレダー(オランダ、チーム右京)+1分40秒
6 フォン・チュンカイ(台湾ナショナルチーム)+1分49秒
7 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分54秒
29 中島康晴(KINAN Racing Team)+19分38秒
34 新城雄大(KINAN Racing Team)+22分10秒


ポイント賞
1 ルーク・ランペルティ(アメリカ、トリニティレーシング) 38pts
6 中島康晴(KINAN Racing Team)23pts
17 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)11pts
32 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)1pt


山岳賞
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム右京) 35pts
6 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)18pts
7 マルコス・ガルシア(KINAN Racing Team)16pts
14 中島康晴(KINAN Racing Team)3pts


チーム総合
1 台湾ナショナルチーム 37時間0分0秒
4 KINAN Racing Team +9分27秒
●選手コメント
中島康晴
「トマが逃げてくれて、マルコスと(新城)雄大が僕を守ってくれた。本当に良い展開でレースが進んで、最後まで脚を残すこともできていた。残り500mで雄大がポジションをうまく作ってくれて、良い位置をキープできていたが、最後の250mで集団の勢いが落ちたときに前へ上がりきれないまま最後の直線を迎えてしまった。最後の最後、何とか差し切って3位で終えたかったが、ほんのわずかに届かずに終わった。

今日は最高の展開だっただけに、本当に勝ちたかった。自分としては理想とするコースレイアウトだったので、勝たないといけないレースだった。支えてくれたみんなに感謝しているので、この悔しさを明日のステージにぶつけたい。日本からの応援も届いています、本当にありがとうございます!」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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