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KINAN RACING

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山口ながとクリテリウム レポート

中島康晴 現役最終戦は6位
新コースの山口ながとクリテリウムは終始出入りの激しいレースに
●山口ながとクリテリウム
10月29日(土)
1.5km×35周=52.5km

・出場選手
山本元喜
仮屋和駿
山本大喜
中島康晴
新城雄大
畑中勇介
国内プロチームによるロードレースリーグ「三菱地所JCLプロロードレースツアー」は10月29日、2022年シーズンの第11戦として山口ながとクリテリウムを実施。
海沿いにつくられた1.5kmの周回コースを舞台としたレースは、今季限りでの引退を発表している中島康晴の現役最終戦。
表彰台の頂点へ向けてアシスト陣が終始レースをコントロール。
最後は各チームのスプリンター陣による力勝負となり、中島は狙っていた勝利こそならなかったものの、アタックの応酬となった中で最後の最後にみずから見せ場をつくって長かったキャリアを終えた。
JCLは山口での2連戦で実質今季のシリーズを終える。
このクリテリウムと、翌日の秋吉台カルストロードレースの後は、ポイント付与対象レースのツール・ド・おきなわを残すだけとなる。
シーズン大詰めとなり、シリーズ各賞争いなどが関係しチームごとに思惑が異なる中で、KINAN Racing Teamは中島に花道を飾ってもらうべく、今節はまずクリテリウムでの勝利にフォーカスする。
脇を固めるのは、山本元喜、仮屋和駿、山本大喜、新城雄大、畑中勇介の5人。
海沿いの住宅街を舞台に設定された1.5kmの周回コースは、いくつかの鋭角コーナーに加えて、残り500mを切ってからの登坂区間がアクセントとなるレイアウト。
加えて、レース前から西風が強く吹き、プロトンの動きに変化を与える要素となりえた。
パレード走行ののちリアルスタートが切られると、早い段階からKINANメンバーが前方を固めてレースをコントロール。
たびたび発生するアタックを押さえながら、序盤をクリアしていく。

10周目に前後して数人が集団から飛び出すと、山本大が動きを合わせて一時的に先行する。
ただ、12周目に設けられた中間スプリントポイントを通過すると同時に全員が集団へと戻って、再びKINAN勢による集団コントロール。
18周目に置かれた2回目の中間スプリントでは畑中がトップ通過を狙って動くなど、常にKINANメンバーが集団前方に位置する状況をつくった。
後半に入ると、今度は山本元や山本大がアタックに出て集団を崩しにかかる。
23周目には山本大の動きから追随した数人とリードする場面も。
後方では集団から遅れた選手も見られ始め、消耗戦の様相へと変わってくる。

ここまでの流れが一変したのは25周目。ベンジャミン・ダイボール選手(チーム右京相模原)が単独で飛び出すと、すぐに集団との差が10秒ほどまで広がる。
人数が減る集団はやはりKINAN勢が牽引。6人全員が前を固めてダイボール選手とのタイム差拡大を防ぐ。
1周ごとに1~2秒ずつ差を縮めながら迎えた最終盤。
人数をかけての追走が実って最後の周回でダイボール選手に追いつくと、集団に残っているのは各チームのエース級のみ。
上りを利用してチーム右京相模原、宇都宮ブリッツェンとペースアップを図ると、これまでアシストに守られてきた中島がみずからチェックへ。
そのまま4番手のポジションで最終コーナーを抜けてスプリント勝負。

完全な力勝負となった最終局面、中島は前方に位置した選手たちにあと一歩届かず。
16年のプロキャリアを締める最後の一戦は6位という結果だった。
中島自身、そしてチームが掲げてきた「最終シーズンでの勝利」はかなわなかったものの、最後の最後まで勝負することにこだわり走る抜いた姿に、レース後にはファンからのねぎらいの声や拍手が鳴りやまず。
会場に駆け付けた大観衆との記念撮影も行い、長かったプロ生活を祝福するにふさわしい1日ともなった。

熱気と感動に包まれているJCL山口シリーズ。次は秋吉台へ。
118kmで競う秋吉台カルストロードレースは昨年、山本大が優勝しており、今回は連覇にチャレンジ。
同時に、仮屋とともにKINANジャージでは最後の公式戦となる。
なお、中島との入れ替わりで花田聖誠が出走する。
山口ながとクリテリウム(52.5km)結果
1 沢田桂太郎(スパークルおおいたレーシングチーム)1時間10分21秒
2 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)+1秒
3 孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)
4 ベンジャミ・プラデス(チーム右京相模原)+2秒
5 阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)
6 中島康晴(KINAN Racing Team)
14 山本大喜(KINAN Racing Team)+25秒
21 山本元喜(KINAN Racing Team)+56秒
22 新城雄大(KINAN Racing Team)+57秒
25 仮屋和駿(KINAN Racing Team)+1分26秒
DNF 畑中勇介(KINAN Racing Team)
●選手コメント
中島康晴
「チームとして積極的なレースしようと心掛けていた。自分にとって最後のレースだったので、追う展開になってからもチームメートに任せて勝負どころを待つことにした。最終コーナーを前に自分が追うしかない状況になってしまったうえに厳しいマークもあり、スプリントでは前に上がり切れずに終わってしまった。

チームメートが100点の動きをしてくれたのに、それに報いることができず悔しいし申し訳ない。それでも、素晴らしいロケーションの中でレースを最高に楽しめたことは幸せに感じている」
※ライブ中継より
Photos: Ryo KODAMA
Report, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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