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KINAN RACING

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ニュージーランド・サイクルクラシック第4ステージ レポート

混戦のスプリントに孫崎大樹は6位も収穫あり
山本元喜は前半からの逃げで存在感示す
●ニュージーランド・サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)
第4ステージ 1月14日(土)
ミラマー・サーキット-ウェリントン 126km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
ライアン・カバナ(第3ステージDNF)
トマ・ルバ
新城雄大(第3ステージDNF)
KINAN Racing Teamが出場中のニュージーランド・サイクルクラシックは後半戦へ。
1月14日は第4ステージが行われ、テクニカルなコースレイアウトでのスプリントフィニッシュで孫崎大樹がチーム最上位の6位。
フィニッシュ目の前でクラッシュが発生し、集団前方が割れたこともあり、優勝争いへわずかに届かず悔しい結果に。
また、山本元喜が前半から先頭グループに加わってレースをリードした。
前日に行われた第3ステージは今大会の最難関。
アドミラル・ヒルの頂上へ向かっての争いでは、ドリュー・モレが4位。
個人総合では5位へと上げて、残り2ステージでさらなるジャンプアップの機会をうかがう構え。
一方で、プロトン内で多発する体調不良に、KINANメンバーも2選手が大会を離脱。
ここからは4人で戦っていくこととなる。
その第4ステージは、ウェリントン湾に突き出たミラマー半島を周回。
10.5kmのコースは、序盤で急坂が待ち受け、直後のダウンヒルはテクニカル。
それからは半島の輪郭に沿って海沿いを進む。
この日は風が強く、集団内でのポジション次第で後方へ取り残される危険性も。
KINANメンバーも常時前方をキープすることを心掛けた。
12周回・126kmに設定されたレースは、予想通り序盤からハイペースで進行。
そのスピードに集団が縦長になる中、トマ・ルバや山本元喜が前線をチェック。
個人総合上位陣が動く場面も見られ、そこではドリューがみずから前に出て対応した。
形勢が固まったのは3周目から4周目にかけて。
逃げ狙いの動きに山本がジョインし、4選手による先頭グループに。
メイン集団はスプリントを狙うチームを中心にコントロールが始まって、山本らは1分ほどのリードを得る。
この状態がしばらく続き、メイン集団待機のKINANメンバーは孫崎のスプリントを見越して前方に位置を固める。
山本ら4人の逃げは9周目まで続いたが、この頃にはメイン集団のスピードも上がっており、その差は数十秒に。
10周目に入る時点で先頭は山本ともう1人に絞られたが、この周のなかばで山本もメイン集団へと戻る。
そこからはトマとドリューが孫崎を集団先頭近くまで引き上げ、スプリントに向けた態勢を整えていった。
勝負できる状況を作り出して迎えた最終周回。
スプリンター陣の主導権争いに孫崎も加わる。
ライバルとなりうる選手をチェックしながらポジションを上げて、最終局面へ。
しかし、フィニッシュ前数百メートルのテクニカルなレイアウトで、激化したプロトン内ではクラッシュが発生。
これを回避した孫崎だったが、スピードを失い、前に位置する選手たちまでは届かず。
最後の200mで猛追したが、6位でのフィニッシュだった。
第2ステージの4位を機に他チームからのマークも厳しくなる中で、再びの好勝負。
リザルトこそ落としたものの、今大会のスプリンター勢に負けない走りができることを改めて認識したレースとなり、残る1ステージにすべてを賭けることとなる。
ドリュー、トマも問題なくメイン集団でレースを終え、逃げで魅せた山本もフィニッシュ。
4人で最後のステージへと駒を進める。
ドリューは個人総合で5位をキープしている。

5ステージで争われる大会は、いよいよ最終日。
最後を飾るのは首都・ウェリントン中心街でのクリテリウム。
1.6kmのサーキットで全周回数・距離は定めず、スタートから1時間プラス3周回走ってフィニッシュとなる。
長い直線と高速コーナーが特徴のコースセッティングで、この大会にふさわしい華やかなフィナーレとなりそうだ。
ニュージーランド・サイクルクラシック 第4ステージ(126km)結果
1 ルーク・マドウェイ(ニュージーランド、ボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリング)3時間5分13秒
2 ルイス・ボウワー(ニュージーランドナショナルチーム)+0秒
3 キアーン・ワッツ(ニュージーランドナショナルチーム)
4 ルーカス・カーステンセン(ドイツ、ロージャイオンラインインシュランス)
5 マシュー・ライス(オーストラリア、CCACHE x Par Küp)
6 孫崎大樹(KINAN Racing Team)
12 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
23 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+6秒
51 山本元喜(KINAN Racing Team)+7分49秒


・個人総合時間
1 ジェームス・オラム(ニュージーランド、ボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリング)12時間57分55秒
2 ジョシュ・バーネット(ニュージーランド、ボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリング)+5秒
3 アドネ・ファネンゲレン(オランダ、ロージャイオンラインインシュランス)+17秒
4 ベン・オリバー(ニュージーランド、MitoQ - NZ Cycling Project)+32秒
5 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+36秒
6 ジェームス・ハーヴェイ(ニュージーランドナショナルチーム)
20 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分38秒
39 山本元喜(KINAN Racing Team)+13分28秒
49 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+18分32秒


・ポイント賞
16 山本元喜(KINAN Racing Team)4pts
17 孫崎大樹(KINAN Racing Team)4pts


・山岳賞
8 山本元喜(KINAN Racing Team)6pts
11 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)4pts


・チーム総合
1 ボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリング 29時間39分6秒
5 KINAN Racing Team +5分20秒
●選手コメント
孫崎大樹
「トマ、ドリュー、(山本)元喜さんがレース前半に何度も攻撃してくれて、そのおかげで僕は負担なく走ることができた。元喜さんが逃げに入ってくれてからは、トマとドリューが僕を守ってくれて、上りでのポジショニングも楽で、脚を使わずに最後まで走ることができた。

ドリューが引き上げてくれて、残り1.5kmの段階では今日勝った選手の後ろを確保できていた。その後のコーナーでの混戦でポジションを下げてしまい、他のスプリンターに前を行かれてしまった。彼らがそのまま今日のトップ3だったことを考えると、あとは自分たちがどれだけ展開を呼び込めるかだけだと感じている。

(今大会注目のスプリンターとして名が挙がっているが)今日勝った選手も含め、他の選手たちからマークされていることを実感している。シーズン初戦とは思えないくらいチームの連携ができていて、自信をもって走れているので、あとは良い結果を報告するだけ。明日こそ最高の結果を収めたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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