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KINAN RACING

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ツアー・オブ・ジャパン第7ステージ レポート

TOJ第7ステージは総合成績をかけた事実上の最終決戦
終始ハイスピードで進んで一団のままフィニッシュ、総合変わらず
●ツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.1)
第7ステージ 相模原
107.5km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
ライアン・カバナ
トマ・ルバ
津田悠義
激しいレースが続くツアー・オブ・ジャパン。
5月27日に行われた第7ステージは、神奈川県相模原市を舞台とする107.5km。
コース特性から総合成績をかけた事実上の最終決戦の場とみられたレースは、スタートからフィニッシュまでハイペースで進行し、レース展開を動かすアタックや逃げグループ形成には至らず。
一団のままスプリントフィニッシュとなり、孫崎大樹がチーム最上位の9位。
個人総合は前日と変わらず、ドリュー・モレが5位、トマ・ルバが8位としている。

レース前夜のパンづくり。ステージレースでは必須

ここまで6ステージを走って、ほぼ毎ステージで上位入りを果たしてきたKINANメンバー。
前日の富士山では、ドリューが3位に入って個人総合でも5番手へ。
トマも個人総合トップ10圏内に入って、2選手に総合での上位進出の期待が高まってきている。
大会は終盤戦を迎えて、関東エリアへ。
相模原を走るこのステージでは、同市内の橋本公園をスタートし、東京五輪ロードレースコースの一部を走ったのちに1周13.8kmの周回コースへ。
ワインディングが続くレイアウトで、ハイスピードサーキットとの見方も強い。
周回後半は上り基調で、総合成績をかけた最後の攻防が繰り広げられることは必至。

KINAN Racing Teamはドリューとトマの総合ジャンプアップを狙いつつ、各選手がチャンスを見ながら攻撃的な走りをしていく構え。
ステージ優勝のねらい目も十分にあるステージである。
レース前の予想通り、リアルスタートからアタックの応酬。
KINANメンバーも積極的に応戦し、孫崎、山本元喜、ライアン・カバナらが代わる代わる前を狙う。
さらにトマの効果的なアタックもあり、しばしば数人単位の先頭パックに加わるものの、どれもメイン集団の容認が得られず。
各チームの思惑が交錯するばかりか、中間スプリントポイントや山岳賞が設定される周回では各賞を狙う選手・チームによる主導権争いまで展開され、片時もスピードが落ちない。
そんな流れに変化があったのは6周目。
一瞬の隙を見て飛び出した4人の中に山本が入る。
もう1人加わって5選手による逃げになって先を急ぐ。
しばし先行を続けたものの、決定的なリード確保まではならず、この周回の後半には集団に引き戻される。
その後1人がアタックしたものの、これも集団が捕まえて一団のまま最終周回へ。
ステージ優勝争いはスプリントに持ち込まれた。
最後のスピード勝負に向けては、孫崎を前方へ送り出して上位進出を狙う。
ライアンが巡航力を生かして孫崎を引き上げると、それを津田が引き継いで好位置を確保。
先頭ライダーが見える位置で最後の数百メートルを進み、最終コーナーを抜けると残り100m。
前から7~8番手でコーナーを抜けた孫崎は他選手と競り合いながらフィニッシュラインへ。
結果は9位で、今大会4回目のステージトップ10入り。
35位までが同タイムで走り終えて、ドリューとトマもこの中に含まれている。
このステージでの個人総合上位陣の変化はなく、ドリューとトマはそれぞれ5位と8位を維持している。

21日に始まったTOJは、いよいよ最終日。
最後を飾るのは、東京での平坦ステージ。
112kmで争われ、ここで主役を張るのはスプリンターたち。
8日間の戦いに幕が下ろされる時が近づいている。
ツアー・オブ・ジャパン第7ステージ・富士山(107.5km)結果
1 ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)2時間23分26秒
2 ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO)+0秒
3 岡篤志(JCL TEAM UKYO)
4 イエルン・メイヤス(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)
5 ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ)
6 ジョセフ・ピドコック(トリニティ・レーシング)
9 孫崎大樹(KINAN Racing Team)
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
18 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
64 津田悠義(KINAN Racing Team)+1分22秒
74 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+2分36秒
82 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分45秒


個人総合時間賞
1 ネイサン・アール(JCL TEAM UKYO)15時間22分31秒
2 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)+45秒
3 岡篤志(JCL TEAM UKYO)+55秒
4 ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO)+1分9秒
5 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+1分34秒
6 レオネル・キンテロ・アルテアガ(ヴィクトワール広島)+1分46秒
8 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分50秒
27 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+9分16秒
35 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+14分3秒
51 山本元喜(KINAN Racing Team)+26分22秒
57 津田悠義(KINAN Racing Team)+27分47秒


ポイント賞
7 孫崎大樹(KINAN Racing Team)36pts
13 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)20pts
14 山本元喜(KINAN Racing Team)18pts
23 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)11pts
34 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)5pts


山岳賞
6 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)10pts
14 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)4pts
15 山本元喜(KINAN Racing Team)4pts


チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 46時間9分52秒
3 KINAN Racing Team +3分8秒
●選手コメント
孫崎大樹
「最終コーナー手前が上りの頂上で、そこで少し減速してしまってスプリントを踏み切れなかった。道幅が狭くなる最後の1kmに備えてライアンに引っ張ってもらって、津田もフォローしてくれた。リードアウト(引き上げ役)の人数が多いチームに前方を奪われてしまった点は悔やまれるが、そこまでの流れは良かったと思う。

逃げ狙いの動きは決まらなかったものの、メンバー間の連携は問題なかった。どのチームも逃げたい意思を持っていたので、レーススピードが上がるばかりだったが、自分たちは良いタイミングでアタックできていたし、総合成績がかかっているトマも動いてくれて展開次第ではチャンスがあった。レース全体を通せばKINANらしい走りができたと感じている。

この大会で上位フィニッシュできていることは自信につながっている。ただ、もう一段階上の走りができないと優勝争いには加われない。明日はピュアスプリンター向けのステージではあるけど、集団内での位置取りや仕掛けるタイミングさえ決まれば混戦を制するチャンスがあるはず。自分個人だけじゃなく、チーム一丸となって走り切りたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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