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KINAN RACING

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ツアー・オブ・アンタルヤ 第3ステージ レポート

本格山岳でのクライミングバトルはドリュー・モレの23位が最高
ツアー・オブ・アンタルヤは残すところ1ステージに
●ツアー・オブ・アンタルヤ(UCIヨーロッパツアー2.1)
第3ステージ 2月10日(土)
ケメル-タハタリ 133.4km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
白川幸希
レイモンド・クレダー
トマ・ルバ
畑中勇介
トルコで開催中のステージレース、ツアー・オブ・アンタルヤ(UCIヨーロッパツアー2.1)は後半戦へ。
第3ステージは複数の上りをこなす本格山岳ステージで、1級山岳の頂上にフィニッシュする今大会最難関の1日。
KINAN Racing Teamは終盤まで勝負に絡んでいたドリュー・モレがチーム最高位の23位。
個人総合では18位として、残り1ステージへと向かう。
ヨーロッパを中心に力のあるチームがそろうハイレベルの戦い。
ここまでのKINAN Racing Teamは、第1ステージでトマ・ルバが、第2ステージでドリューがそれぞれ逃げを試みてレースを先導。
どちらもメイン集団の合流を許したものの、両選手ともに上位選手たちが見える位置をキープし大会前半戦を終えている。
133.4kmに設定される第3ステージは、スタートして早々からアップダウンが本格化し、前半部で2級山岳を1回、後半でも2級山岳を1回越えると、最後は1級山岳の頂上めがけての最終登坂。
それ以外にも山岳区間にカテゴライズされていないタフな上りもあり、今大会のクイーンステージにふさわしい高難度のコースレイアウト。
個人総合成績に直結する重要な1日である。
前日に好走したドリューを軸にレースを組み立てるKINANメンバー。
リアルスタート直後に11人がリードする局面があったものの、前線がシャッフルするとやがて5人の逃げに。
早い段階でメイン集団がこれを容認したことで、レース展開は落ち着きを見る。
KINAN勢は集団に待機し、勝負どころを見定める。
先頭と集団が2分前後のタイム差で進行する中、連続する厳しい上りで集団の人数は絞られていく。
後半になりメイン集団の追撃ムードが高まると、さらに人数は減少。
最後に控える1級山岳までに30人ほどまでに減り、長く先頭を走ってきた逃げメンバーもすべて吸収された。
いよいよ迎える最終登坂は、フィニッシュまで7.5km続き、平均勾配は8.7%。
最後にかけて急勾配は顕著となり、最大で20%近くを数えるほどに。
路面もアスファルトからブロックタイルへと変わり、登坂力とパワーが試される勝負どころ。

しばし緊迫した状況が続くが、残り3kmを切って15人程度にまでふるいにかけられると、1人がアタック。
そのままリードを広げて他の追随を許さない。
ここまでチームメートのサポートを受けながら最終局面に集中してきたドリューは、懸命に前線に食らいつくも、力勝負となってトップが見える位置が徐々に遠のいてしまう。
それでも大崩れすることなくトップから1分19秒差にとどめて、23位でクイーンステージを走り終えた。
思い描いていた展開とはならず、レース後には悔しさをあらわにしたドリューだったが、現状でのベストを尽くして個人総合成績でのUCIポイント獲得圏内(25位以内)は維持。
気持ちを切り替えて、個人総合18位からのジャンプアップ狙って残りの1ステージへ挑む意志を強めている。

チームはドリューの後、トマ、山本元喜、孫崎大樹、レイモンド・クレダー、白川幸希、畑中勇介の順でフィニッシュラインへ。最終ステージへと駒を進めた。
その大会最終日は、基点であるアンタルヤを発着する183.9km。
このステージも他と同様に高低の変化が多いレイアウトで、中盤には長い上りが待ち受け、標高1000mほどまで駆け上がる。
一方で後半は下りと平坦が主となり、アンタルヤへの帰還はハイスピードが予想される。
ドリューを含め、総合タイム差1分30秒以内に18人がひしめいており、リーダーの座をかけた激しい争いが見られそうだ。
ツアー・オブ・アンタルヤ 第3ステージ(133.4km)結果
1 ダヴィデ・ピガンゾーリ(イタリア、チーム ポルティ・コメタ)3時間33分3秒
2 アレッサンドロ・ピナレロ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSFファイザネ)+14秒
3 エドアルド・ザンバニーニ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)+18秒
4 アナトリー・ブディアク(ウクライナ、トレンガヌサイクリングチーム)+22秒
5 シモン・ダルビー(デンマーク、ウノエックスモビリティ)+23秒
6 マッテオ・バディラッティ(スイス、Q36.5プロサイクリングチーム)+24秒
23 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+1分19秒
45 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+4分18秒
94 山本元喜(KINAN Racing Team)+18分12秒
123 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+24分58秒
133 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+28分35秒
134 白川幸希(KINAN Racing Team)
147 畑中勇介(KINAN Racing Team)+32分23秒


・個人総合時間
1 ダヴィデ・ピガンゾーリ(イタリア、チーム ポルティ・コメタ)9時間53分9秒
2 アレッサンドロ・ピナレロ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSFファイザネ)+18秒
3 エドアルド・ザンバニーニ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)+24秒
4 アナトリー・ブディアク(ウクライナ、トレンガヌサイクリングチーム)+32秒
5 シモン・ダルビー(デンマーク、ウノエックスモビリティ)+33秒
6 セバスティアン・レイシェンバック(スイス、チューダープロサイクリングチーム)+34秒
18 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+1分29秒
41 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+4分28秒
103 山本元喜(KINAN Racing Team)+38分6秒
125 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+48分29秒
126 白川幸希(KINAN Racing Team)
130 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+54分32秒
136 畑中勇介(KINAN Racing Team)+58分9秒


・山岳賞
21 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)1pts

・チーム総合
1 VFグループ・バルディアーニCSFファイザネ 29時間42分1秒
17 KINAN Racing Team +41分29秒
●選手コメント
ドリュー・モレ
「調子は良かったので、トライするつもりで上りに挑んだ。最後の上りまでチームメートがサポートしてくれたことにとても感謝している。今日はの結果はベストを尽くしたものだ。

初めて出場する大会だが、レベルの高さには本当に驚いている。それでも、力のある選手と一緒に走れるのは良い機会だ。もちろん明日もベストの走りをして、もう一度チャレンジしたいと思う」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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