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KINAN RACING

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ツアー・オブ・ジャパン第2ステージ レポート

ライアン・カバナが逃げでレースを活性化
個人総合で3位につけて翌日のホームステージ・いなべへ
●ツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.2)
第2ステージ 5月20日(月)
京都 103.6km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
レイモンド・クレダー
ライアン・カバナ
宮崎泰史
トマ・ルバ
国内最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」の第2ステージが5月20日、京都府内を舞台に行われた。
103.6kmのレースは、ライアン・カバナが序盤から飛ばしてレースを長くリード。
レース終盤に集団に戻ったものの、上位選手と同タイムでフィニッシュ。
このステージを終えて個人総合順位を3位にアップさせている。
また、孫崎大樹、ドリュー・モレ、宮崎泰史も同グループでレースを完了している。
前日に大阪・堺で雨の中幕を開けた通称“TOJ”。
長く降り続いた雨は第2ステージのスタート前には完全に上がり、コースコンディションもおおむね良好に。
最終目的地・東京へ向けてロードレースステージが始まった。
堺での2.6km個人タイムトライアルでは、KINAN Racing Teamから出場の6選手がいずれも問題なく走り切り、上々の出足。チーム最上位はライアンの8位となっている。

第2ステージは、玉露や一休さんで知られる京都府京田辺市をスタート。
「普賢寺ふれあいの駅」を出発し、精華町までパレード。
関西文化学術研究都市の「けいはんなプラザ」を基点とする16.8kmのコースをおおよそ6周回。レース距離103.6kmで争われる。
周回コースは前半の5kmで高度にして100mを一気に上り、その後はテクニカルなダウンヒルと細かいアップダウン。
平坦区間がほぼない変化の多いレイアウトで、パワーとスピードが試されるレースとなる。
スタートの午前9時45分には多くのファンが沿道に集まり、選手たちの出発を見送り。
少しのパレードの後リアルスタートが切られると、直後に形成された6人のパックにトマ・ルバが加わる。
この動きは周回コースに入ったところで集団にキャッチされたものの、代わって孫崎、ライアンと立て続けにアタック。
特にライアンの動きは効果的で、頂上通過後の下りでさらに加速。そのまま逃げの態勢へと移った。
1周目を終えるタイミングで、ライアンを追ってきた3人が合流。
4選手による先頭グループが固まり、メイン集団に対してリードを少しずつ拡大。
3周目を終える頃にはタイム差を2分とする。この間、2周目終わりに設定された1回目の中間スプリントポイントをライアンが1位通過。
3周目に置かれた同じく1回目の山岳ポイントは2位とした。
快調に進むライアンら4人の先頭メンバーだったが、4周目にこの日最大の2分30秒差となったのを機にリードは徐々に縮小。
この周終わりの第2中間スプリントもライアンが1位通過。5周目でタイム差1分となって、その差のまま最終周回を迎えた。
懸命に逃げ続けたライアンたちだったが、最終盤に向けてスピードを上げたメイン集団に登坂区間でキャッチされる。そこからはリーダーチームのアスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチームとJCLチーム右京が主導権を握ってフィニッシュを目指した。
KINAN勢は見せ場を作ったライアンが集団に残って走り終えたほか、孫崎、ドリュー、宮崎もトップと同タイムでフィニッシュラインを通過。
今後のスプリントステージでの真価発揮を目指すレイモンド・クレダー、レース後半に落車に見舞われたトマも走り終えて、次のステージへ向かう。
このステージを終えて、ライアンが個人総合3位に浮上。
2度の中間スプリントをともに1位通過し合計6秒のボーナスタイムを獲得。
総合タイム差10秒として、ここからのステージでさらに攻撃を仕掛けていく。また、山岳賞争いでも2番手につけている。
いよいよ次はKINAN Racing Teamのホームステージ、いなべでの大事な一戦。
三重県いなべ市、三岐鉄道北勢線・阿下喜駅前からのパレード走行に始まり、いなべ市梅林公園を基点とする周回コースへ。
今大会有数の難所である通称“イナベルグ”は、20%に達しようかという急勾配が大きな特徴。
テクニカルなダウンヒルやヘアピンコーナーも待ち受け、フィニッシュラインへ向かう上りもステージのハイライトとなる。レース距離は127km。

いなべステージでは、KINAN Racing Teamに加えて直属アカデミー「KINAN Racing Team MIE Junior」のメンバーもパレードに参加を予定。レースをより一層華やかに彩る。
ツアー・オブ・ジャパン 第2ステージ(103.6km)結果
1 マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京)2時間41分13秒
2 マックス・ウォーカー(イギリス、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)+0秒
3 今村駿介(日本ナショナルチーム)
4 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
5 寺田吉騎(シマノレーシング)
6 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)
25 孫崎大樹(KINAN Racing Team)
26 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)
27 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
28 宮崎泰史(KINAN Racing Team)
55 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+4分7秒
78 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+9分42秒


・個人総合時間
1 マックス・ウォーカー(イギリス、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)2時間44分15秒
2 マッテオ・マルチェッリ(イタリア、JCLチーム右京)+4秒
3 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+10秒
4 寺田吉騎(シマノレーシング)+14秒
5 入部正太朗(シマノレーシング)+15秒
6 ジョバンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京)+16秒
20 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+21秒
31 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+17秒
36 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+25秒
52 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+4分25秒
81 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+10分10秒


・ポイント賞
6 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)13pts

・山岳賞
2 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)6pts

・チーム総合
1 アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム 8時間13分28秒
4 KINAN Racing Team +12秒
●選手コメント
ライアン・カバナ
「スタート前とは違うプランだったが、1周目の下り区間で良いポジションを確保できていたのでそのまま逃げてみることにした。序盤からチームとしてチャレンジできていたので、その流れに乗れたことが非常に良かった。

4人で逃げる形になってからは中間スプリントにプライオリティを置きつつ、チャンスがあれば山岳賞も狙おうと考えた。できることなら最後まで逃げ切りたかったが、最終周回の上りで追いつかれてしまったのは残念だった。(明日はホームステージのいなべ)もちろん勝利を目指してトライするよ」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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