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KINAN RACING

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ツアー・オブ・ルート・サルヴェイション第2ステージ レポート

変化に富んだサルヴェイション第2ステージは孫崎大樹が5位
中盤には新城雄大が連日の逃げで見せ場をつくる
●ツアー・オブ・ルート・サルヴェイション(Tour of Route Salvation、UCIヨーロッパツアー2.2)
第2ステージ ハブザ-アマスヤ 133.7km

・出場選手
孫崎大樹
山本元喜
宮崎泰史
トマ・ルバ
新城雄大
畑中勇介
KINAN Racing Teamが参戦中のトルコのステージレース、ツアー・オブ・ルート・サルヴェイション(Tour of Route Salvation)の第2ステージが現地8月31日に行われ、メイン集団でのスプリントに挑んだ孫崎大樹がステージ5位でフィニッシュ。
また、レース中盤に新城雄大が逃げを試みるなど、連日見せ場を作っている。
前日30日に開幕した大会は、この日から黒海から離れて内陸部を進んでいく。
第2ステージはハブザの街から、古代から続く要塞都市としての趣きを残すアマスヤまでの133.7km。
前半は丘陵地帯を進んで、後半以降は平坦基調。
ルート全体的に道幅の狭い区間や荒れた路面が目立っており、バイクトラブルは避けたいところ。

第1ステージでは、終盤のアタックから新城、宮崎泰史、山本元喜の3人が14選手で形成された先頭グループでフィニッシュ。いずれも個人総合で首位に近い位置を走る。
そんな中で迎えたレースは、やはり前日同様に序盤からアタックの応酬。
出入りが激しい中でもKINAN勢は冷静に対処し、確実に前線にメンバーを送り込める状況を整えていく。
山本やトマ・ルバらが一時的に先頭に立つ場面が見られたものの、逃げグループを固めるところまではいかず、そのまま最初の1時間を終えた。
緊迫する流れが続いたが、新城が均衡を破る。
スタートから40kmを過ぎようかというタイミングで他チームの2選手を引き連れて抜け出しを図る。
メイン集団のペースが緩んだこともあって、新城たちのリードは1分台に。54km地点に設けられた中間スプリントポイントは2位通過し、2秒のボーナスタイムを獲得。
その後20kmほどは形勢が変わらぬまま進んだ。
レースが中間地点を過ぎたあたりで、集団からチーム フランダース・リージョンの2選手が立て続けに飛び出すと、両者が合流して追走を開始。
新城らに徐々に近づくと、短い急坂を利用してさらに加速。
先頭3人に追いつくと、新城はみずからのペースを守ってフランダース勢を追う姿勢をとる。
メイン集団も近づいており、ここは戻って態勢を整える選択をした。
追撃ムードを上げたいメイン集団だが、連続するアップダウンと路面の粗さによって断続的に分断が発生。
フィニッシュまで30kmを切る頃には半数以上の選手が集団から遅れ、複数メンバーを残すチームが少ない情勢に。
他チームとともにKINAN勢も畑中と山本が集団牽引に加わってペースアップに努めるも、先を行く2人とのタイム差が大きくは変わらないまま終盤に入った。
結果的に、フランダース勢は2人逃げをキープしたままフィニッシュへと到達。
メイン集団は1分58秒後にやってきて、上位争いのスプリント。
ここは孫崎が挑んでステージ5位を確保。トマ、宮崎、新城と同集団で走り終え、牽引役を担った畑中と山本もすぐに続いた。
このステージを終えての個人総合成績は、大逃げ成功の2人がリードし、3位以下が混戦。
新城が6位、宮崎が12位につけるが、同3位の選手とは僅差となっている。
チーム総合でも2番手につけて、引き続き個人・チーム両面で好位置をキープする。
翌9月1日に行われる第3ステージは、今大会最難関と目される重要な1日。
アマスヤをスタート以降上り基調が長く続き、中盤から後半にかけて2級・1級の本格山岳が待ち受ける。
1級山岳を上り切ると、フィニッシュまでは26.3km。
この上りを前線で越えた選手たちによるステージ優勝争いとなりそう。同時に、総合成績の変動も予想される。
ツアー・オブ・ルート・サルヴェイション 第2ステージ(133.7km)結果
1 ラトガー・ワウテルス(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)2時間58分37秒
2 エリアス・ファンブルッセヘム(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)+0秒
3 ジル・ディヘラ(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)+1分58秒
4 レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)
5 孫崎大樹(KINAN Racing Team)
6 イルマス・ユヌス・エムレ(トルコ、VELO BURSA TEAM SPOR KULUBU)
22 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
32 宮崎泰史(KINAN Racing Team)
35 新城雄大(KINAN Racing Team)
47 畑中勇介(KINAN Racing Team)+2分6秒
53 山本元喜(KINAN Racing Team)+2分25秒


・個人総合時間
1 ラトガー・ワウテルス(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)5時間29分46秒
2 エリアス・ファンブルッセヘム(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)+23秒
3 ヴィンツェント・ドルン(ドイツ、バイクエイド)+1分58秒
4 ステフ・ロジエ(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)+2分2秒
5 タヒル・イギット(トルコ、スポルトトサイクリングチーム)+2分4秒
6 新城雄大(KINAN Racing Team)+2分6秒
12 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+2分8秒
16 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+2分25秒
31 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分27秒
43 山本元喜(KINAN Racing Team)+2分35秒
46 畑中勇介(KINAN Racing Team)


・ポイント賞
5 新城雄大(KINAN Racing Team)4pts
10 孫崎大樹(KINAN Racing Team)3pts


・チーム総合
1 チーム フランダース・リージョン 16時間31分46秒
2 KINAN Racing Team +3分56秒
●選手コメント
新城雄大
「チームとして常に誰かを前に送り出せるような状態を作ってはいたけど、チーム間の思惑が一致ないところもあって、集団が分断してもなかなかローテーションが回らないなどもどかしい状況が続いた。そうした中で何とか逃げることができたけど、人数が少なかったことと脚がそろわなかったところで、どうにもうまくいかなかった。

結果的に逃げ切った2選手に追いつかれたときは、勢いの違いがあって正直ついていくのは難しかった。集団に戻ってからは数チームに声をかけて追走ムードを高めたかったけど、どのチームも消耗していて僕たちだけでは手に負えなかった。

明日からは本格的な山岳が出てきて、総合争いも含めて大きな変化があると思う。宮崎を上へと押し上げる…というところは変わっていないので、個人としては確実に彼をサポートできるような走りがしたいと考えている」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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