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KINAN RACING

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ツアー・オブ・ルート・サルヴェイション第3ステージ レポート

サルヴェイション最難関の第3ステージはトマが7位
残り1日でさらなる上位進出を図る
●ツアー・オブ・ルート・サルヴェイション(Tour of Route Salvation、UCIヨーロッパツアー2.2)
第3ステージ アマスヤ-チョルム 143.1km

・出場選手
孫崎大樹
山本元喜
宮崎泰史
トマ・ルバ
新城雄大
畑中勇介
KINAN Racing Teamが臨んでいるツアー・オブ・ルート・サルヴェイション(Tour of Route Salvation)は、大会後半戦へ。
現地9月1日に行われた第3ステージは、2つの山越えを含む143.1km。
レース後半の1級山岳で激化した争いは、9人が先頭グループでフィニッシュへ到達。
最後はスプリントになって、トマ・ルバが7位でまとめた。
個人総合成績でも10位にジャンプアップし、最後の1日にさらなる上位進出を図る。
ここまでの2日間では、常に前をうかがう姿勢を崩すことなくレースを活性化させてきたKINAN勢。
新城雄大、宮崎泰史、山本元喜が逃げ切った第1ステージに続き、前日8月31日の第2ステージでも見せ場を多く作った。
中盤には新城が一時先頭に立ち、フィニッシュでは孫崎大樹がスプリントに挑んで5位。
着実に上位を押さえ、後半戦での順位アップへの機運を高めている。
第3ステージは、前日のフィニッシュ地となったアマスヤを出発し、内陸の丘陵地帯を進行。
序盤から緩やかな上り基調を進んで、80km過ぎから2級山岳へ。
いったん下ったのち、100km地点を過ぎたところから1級山岳を登坂。
この頂上を過ぎると、残りは26.3km。フィニッシュ地チョルムの市街地を進むと、その先にフィニッシュラインが敷かれる。

本格的な山岳ステージを前に、チームはトマと宮崎を軸としたレース組み立てを確認。
1級山岳までに、両選手が勝負できる状況を作ることも重要になる。
この日はまず、孫崎がスタートアタックで逃げグループを形成。
個人・チームともに総合で首位に立つチーム フランダース・リージョンが集団のコントロールを担ったことから、全体のペースが落ち着いて孫崎たちのリードが少しずつ拡大。
30km地点までにはその差は2分まで広がった。
ただ、この状況は長くは続かず、48km地点に設置された中間スプリントポイントに向けてメイン集団がスピードアップ。
結果的に先頭グループのメンバーが競って孫崎が1位通過するが、数十秒差でメイン集団もやってきた。
50km地点を前に孫崎は集団へと戻って、次の動きに備えた。
針路が変わったのを機にメイン集団のペースがさらに上がると、ところどころで分断が発生。
この流れのまま2級山岳を前にすると、集団から飛び出した1選手が1~2分の差でレースを先導した。
1級山岳でに備えて態勢を整えるKINANメンバーは、徐々に集団内のポジションを上げて勝負できる構えに。
予定通り、トマと宮崎を前線に押し上げる状況を構築する。
いよいよ最難関の上りに入ると、ベンジャミン・ダイボール選手(ヴィクトワール広島)らの繰り返しのアタックによって動きが活発に。
中腹で逃げ選手をパスすると、先頭に残っているのは15人程度。
トマと宮崎は確実に位置し、前線復帰を目指すグループに孫崎が食らいついた。
頂上を目前にダイボール選手ら数人が繰り返し仕掛けると、そこにトマが対応して先頭付近をキープ。
トマを含む精鋭メンバーがひとつのパックでレース終盤を迎えた。
短い区間を経てチョルムへ向かう平坦路では決定打が生まれず、最後は9人によるフィニッシュ勝負。
ステージ優勝争いはスプリントで決して、トマは7位。
少しおいて宮崎、孫崎も続いて、今大会のクイーンステージを終えた。
これらの結果から、トマは個人総合で10位に浮上。
総合成績によるUCIポイント獲得圏内までジャンプアップして、最後の1ステージでもうひと勝負かける。
山岳区間までのレース構築を担った新城、山本、畑中勇介もこのステージを走り切って、6選手全員で最後のステージへ駒を進める。
大会最終日・第4ステージも山岳ルートが待ち受ける。
今回最長168.4kmのコースは、中盤から1級山岳に向けた本格的な上りが始まる。
頂上通過後に下りと平坦区間を経て、2級山岳へ。
これを越えてからも細かな高低の変化があって、最後は約20kmのダウンヒルをこなしてトルコの首都・アンカラへ。
4日間・総距離約600kmの戦いがフィナーレを迎える。
ツアー・オブ・ルート・サルヴェイション 第3ステージ(143.1km)結果
1 オリヴァー・マティス(ドイツ、バイクエイド)3時間29分3秒
2 ヤルモ・ベレンス(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)+0秒
3 ヴィンツェント・ドルン(ドイツ、バイクエイド)
4 レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)
5 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)
6 マリオット・セスラー(ブラジル、ヴィクトリアスポーツプロサイクリング)
7 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
17 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+49秒
20 宮崎泰史(KINAN Racing Team)
33 新城雄大(KINAN Racing Team)+5分52秒
47 山本元喜(KINAN Racing Team)+8分18秒
70 畑中勇介(KINAN Racing Team)+16分26秒


・個人総合時間
1 ラトガー・ワウテルス(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)8時間59分38秒
2 エリアス・ファンブルッセヘム(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)+26秒
3 ヴィンツェント・ドルン(ドイツ、バイクエイド)+1分5秒
4 ヤルモ・ベレンス(ベルギー、チーム フランダース・リージョン)+1分13秒
5 マリオット・セスラー(ブラジル、ヴィクトリアスポーツプロサイクリング)+1分19秒
6 アントワーヌ・ベルリン(モナコ、バイクエイド)
10 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分38秒
14 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+2分8秒
16 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+2分22秒
25 新城雄大(KINAN Racing Team)+7分9秒
46 山本元喜(KINAN Racing Team)+10分4秒
56 畑中勇介(KINAN Racing Team)+18分12秒


・ポイント賞
3 孫崎大樹(KINAN Racing Team)6pts
8 新城雄大(KINAN Racing Team)4pts


・チーム総合
1 チーム フランダース・リージョン 27時間0分36秒
3 KINAN Racing Team +3分53秒
●選手コメント
トマ・ルバ
「ファーストプランは宮崎を前に送り出すことだったけど、上りで苦しんでいたので、できる限り私も前のポジションをキープするように努めていた。最後の20kmは複数メンバーを先頭グループに残していたチームが次々とアタックする状況だったが、うまくチェックして最終局面まで進めた。スプリントでは負けてしまったけど、レース内容としては悪くなかったと思う。

目の前のターゲットだけでなく、その先を見据えたチャレンジには手ごたえを感じている。みんなアグレッシブに走っているので、チャンスはめぐってくると思う。それが明日のステージだったらとてもうれしい。個人的にも総合成績で順位を上げられるようトライする」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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