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KINAN RACING

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山本元喜3位 東日本ロードクラシック レポート

山本元喜が東日本ロードクラシック3位
スマートなレース運びで上位進出を手繰り寄せる
●東日本ロードクラシック(Jプロツアー)
4月27日 群馬県みなかみ町・群馬サイクルスポーツセンター
6km×25周 = 150km

・出場選手
橋本英也
山本元喜
宇賀隆貴
柚木伸元
新宮颯太
宮崎泰史
新城雄大
国内プロシリーズ・Jプロツアー伝統の一戦、東日本ロードクラシックが4月27日に開催され、KINAN Racing Teamは中盤以降先頭グループでレースを展開した山本元喜がそのまま優勝争いへ。
フィニッシュ前のスピード勝負で敗れたものの、3位として表彰台の一角を押さえた。
今年で59回目を迎える同大会は、その歴史が示すようにシリーズ内でも高いレイティングに設定。
KINAN Racing Teamとしては2シーズンぶりの参戦となるが、過去にはチームとして3度の優勝を誇り、舞台である群馬サイクルスポーツセンターの6kmコースとの相性も抜群。
ほとんど平坦区間がないほどに連続する大小のアップダウンやコーナーが選手たちの脚力とテクニックを試す。
周回終盤には最大勾配10%超の「心臓破りの坂」が待ち、レース後半には勝負どころとなる。
チームはこのレースに山本のほか、橋本英也、宇賀隆貴、柚木伸元、新宮颯太、宮崎泰史、新城雄大の7選手が出走。
前週の西日本ロードクラシックでは上位進出を逃したが、この1週間で再調整を行って群馬入りしている。
今季のJプロツアーはここまで3戦を終了。順位に応じて付与されるポイント合計では、個人・チームともに上位に位置しており、シリーズリーダーの座も意識しながらレースに臨む。
25周回・150kmで争われたレースは、序盤からアタックとキャッチを繰り返す出入りの激しい流れ。
KINAN勢は柚木や新宮が他チームの攻撃的な動きをチェック。効果的なアクションを許さず、着実に流れを引き寄せる。
周回を経るごとに集団内で脚の差がみられるようになり、自然と人数が絞り込まれていく。
後方へと下がる選手たちを切り離しながら進むが、活性化する集団内では数回のクラッシュが発生。
KINANメンバーも橋本や宇賀が足止めを余儀なくされたほか、序盤から好位置でレースを進めていた宮崎にもアクシデントが発生。
下りでバランスを崩し地面に叩きつけられ、再スタートを切ることができなかった。
序盤から繰り返し動いていた柚木や新宮が役目を終え、レースが半分を過ぎた段階でメイン集団に残ったのは山本と新城の2人。
散発的に前をうかがう選手が現れ、15周目には山本が一時的にジョインしたが逃げの態勢を整えるまでにはいかない。いったん集団へと戻って仕切り直しとした。
均衡が破られたのはこの直後。16周目後半に集団から5人ほどが飛び出したのを機に、数人が追走。
再び山本が反応して先頭合流に成功すると、最大13人の先頭グループが形成される。
有力チームのほとんどがメンバーを送り込んだこともあり、メイン集団はこれを見送る構え。
先頭グループが優勢となり、次の周回では後続との差を1分以上に広げた。
先頭でレースを進める山本は、複数人を乗せたチームのペーシングに合わせながら着実に周回数を減らしていく。
残り5周回を切る頃にはメイン集団との差は3分近くまで広がり、先頭を行くメンバーから優勝者が出るのは濃厚な情勢。
次なる展開に備えて力を温存していた山本は22周目の後半、先に仕掛けたエリオット・シュルツ選手(ヴィクトワール広島)、ルーベン・アコスタ選手(宇都宮ブリッツェン)を追ってアタックを試みると、次の周回に入ると同時に2人に合流。
これまで一緒に逃げてきた他の選手たちが追随できず、やがて山本を含む3選手による優勝争いへと移った。
逃げ切りにかけて協調態勢を築く先頭3人。
山本もたびたび先頭グループを牽き、後続の追い上げをかわす。残り2周では上り区間でわずかに遅れたものの、下りで再合流。3人逃げのまま最終周回の鐘を聞いた。
優勝がかかった最後の1周。再び周回後半の心臓破りの坂で離されかけた山本だったが、ペースを守って上りきると、下りで勢いを取り戻して残り1kmで追いつく。
さらにカウンターアタックで2人を引き離しにかかるが、これは決まらず。最後はスプリント勝負となって、山本は3位でのフィニッシュとなった。
再三の見せ場を作って上位入りを決めた山本には、表彰式で大きな拍手と祝福の声が飛んだ。
昨冬の怪我からの復調をアピールする好走で、近く控えるビッグレースへも弾みに。確かな自信を得て、今節を終えることができている。
また、メイン集団でレースを進めた新城は18位。両選手の獲得ポイントにより、シリーズのチームランキングでは3番手に浮上している。

4月の活動を終え、次に控えるは最大目標のツール・ド・熊野。
5月6日の和歌山城クリテリウムを皮切りに、同8~11日の本戦まで、大事な時期がやってくる。
同3日にはホストを務める「iRC TIRE presents KINAN AACA CUP」にも臨み、チームを挙げて幅の広い活動に努めていく。
東日本ロードクラシック(150km)結果
1 エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)3時間35分15秒
2 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)+0秒
3 山本元喜(KINAN Racing Team)+3秒
4 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)+32秒
5 ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)+33秒
6 谷順成(宇都宮ブリッツェン)+36秒
18 新城雄大(KINAN Racing Team)+3分58秒
DNF 橋本英也(KINAN Racing Team)
DNF 新宮颯太(KINAN Racing Team)
DNF 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)
DNF 宮崎泰史(KINAN Racing Team)
DNF 柚木伸元(KINAN Racing Team)
●選手コメント
山本元喜
「第3子が生まれたこともあって、いつも以上に気合が入っていた。表彰台に上がることができて良かった。

リザルトを確実に残すというのが今日のチーム姿勢だったので、レースの流れを見つつ、自分にとってどの局面で苦しくなるのかを計りながら走っていた。逃げに入れたのは勘ではなく、展開や他選手の動きを見て予測ができていたから。先頭グループに入ってからは脚を残しつつ、(複数人を先頭に送り込んでいた)ヴィクトワール広島や宇都宮ブリッツェンの動きに合わせようと考えていて、3位ではあったけど狙い通りのレース運びはできた。

昨年11月に怪我をしたこともあって、ここまではコンディションを戻すことに最善を尽くしてきた。ツール・ド・熊野を前にして、やりたいレースができるようになって結果もついてきた。これまでの取り組みが間違っていなかったと実感している」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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