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ツアー・オブ・ジャパン第7ステージ レポート
孫崎大樹が逃げで勝機を探ったTOJ相模原
クラッシュを間一髪かわしたドリューが上位戦線に踏みとどまる
クラッシュを間一髪かわしたドリューが上位戦線に踏みとどまる
●ツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.2)
第7ステージ 5月25日(土)
相模原 107.5km
・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
レイモンド・クレダー
ライアン・カバナ
宮崎泰史
トマ・ルバ(第3ステージDNS)
第7ステージ 5月25日(土)
相模原 107.5km
・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
レイモンド・クレダー
ライアン・カバナ
宮崎泰史
トマ・ルバ(第3ステージDNS)
大会終盤戦を迎えているツアー・オブ・ジャパン。
第7ステージは東京五輪レガシーの街である神奈川県相模原市を舞台とする107.5km。
序盤から激しいアタックの応酬となったなか、中盤に孫崎大樹がレースを先導。攻めの走りを展開した。
個人総合でチーム最上位のドリュー・モレは、フィニッシュ直前で発生したクラッシュを間一髪で回避。
メイン集団からの遅れを最小限にとどめて、上位戦線に踏みとどまっている。
第7ステージは東京五輪レガシーの街である神奈川県相模原市を舞台とする107.5km。
序盤から激しいアタックの応酬となったなか、中盤に孫崎大樹がレースを先導。攻めの走りを展開した。
個人総合でチーム最上位のドリュー・モレは、フィニッシュ直前で発生したクラッシュを間一髪で回避。
メイン集団からの遅れを最小限にとどめて、上位戦線に踏みとどまっている。
前日に富士山ヒルクライムで趨勢が見えてきた今大会の個人総合争い。
ドリューはステージ優勝争いから遅れたものの、何とか粘って個人総合で7番手に。
トップ10圏内に残って、終盤戦の2ステージへと駒を進めている。
ここからのKINAN Racing Teamは、ドリューの順位アップを図りながら、逃げやスプリントでステージ優勝を狙っていく。
丘陵部を走る第7ステージはチームとして総力戦に持ち込む構え。
ドリューはステージ優勝争いから遅れたものの、何とか粘って個人総合で7番手に。
トップ10圏内に残って、終盤戦の2ステージへと駒を進めている。
ここからのKINAN Racing Teamは、ドリューの順位アップを図りながら、逃げやスプリントでステージ優勝を狙っていく。
丘陵部を走る第7ステージはチームとして総力戦に持ち込む構え。
そのコースは、東京2020五輪のロードレースで使われたコースを一部活用し、都市部から丘陵地帯へと景色が変化する中を進む。
ワンウェイ区間を経て、鳥居原ふれあいの館を基点とする周回コースに入ると、13.8kmを7周回。レース距離としては107.5kmとなる。
ワインディングロードを縫うように走るハイスピードサーキットで、周回後半の上り基調も選手たちの脚を試すポイントになる。
また今回は、相模原市の市制施行70周年記念のレースに設定されている。
ワンウェイ区間を経て、鳥居原ふれあいの館を基点とする周回コースに入ると、13.8kmを7周回。レース距離としては107.5kmとなる。
ワインディングロードを縫うように走るハイスピードサーキットで、周回後半の上り基調も選手たちの脚を試すポイントになる。
また今回は、相模原市の市制施行70周年記念のレースに設定されている。
パレード走行後、景勝地の旧・小倉橋を通過したところでリアルスタートが切られると、攻撃に出るチームが続発。
ワンウェイ区間を走って本格的に周回に入るタイミングでは、集団が3つに分断する状況が生まれている。
ワンウェイ区間を走って本格的に周回に入るタイミングでは、集団が3つに分断する状況が生まれている。
この分断はやがて落ち着くこととなり、プロトンは改めてひとつに。
1周目半ばに置かれた1回目の中間スプリントポイントでは、ポイント賞で4位につけるライアンが得点を伸ばすべく仕掛けるも他選手のマークに遭って上位通過はならず。
再び集団に戻って次のチャンスにかける。
1周目半ばに置かれた1回目の中間スプリントポイントでは、ポイント賞で4位につけるライアンが得点を伸ばすべく仕掛けるも他選手のマークに遭って上位通過はならず。
再び集団に戻って次のチャンスにかける。
2周目に入ったところでは宮崎泰史がアタック。
数人の合流で逃げの機運を高めるも、集団の容認は得られず。
この周の後半にはドリューが3人のパックで先行を図るが、ここも集団に引き戻されている。
数人の合流で逃げの機運を高めるも、集団の容認は得られず。
この周の後半にはドリューが3人のパックで先行を図るが、ここも集団に引き戻されている。
局面が変化したのは3周目後半。2回目の中間スプリントポイント通過を機に、6人がカウンターアタック。
KINAN勢では孫崎が加わり、集団に対して最大で1分45秒までリードを広げる。
5周目には3回目の中間スプリントポイントを孫崎が1位通過。
個人総合で上位につける選手が先頭グループに入っていたこともあって、メイン集団はリーダーチームのJCLチーム右京がコントロールを本格化するなか、1分前後のタイム差でレース終盤に入った。
KINAN勢では孫崎が加わり、集団に対して最大で1分45秒までリードを広げる。
5周目には3回目の中間スプリントポイントを孫崎が1位通過。
個人総合で上位につける選手が先頭グループに入っていたこともあって、メイン集団はリーダーチームのJCLチーム右京がコントロールを本格化するなか、1分前後のタイム差でレース終盤に入った。
6周目に入ろうかというタイミングで日本ナショナルチームが集団牽引に加わると、先頭グループとの差はあっという間に縮小。
この周の半ばでメイン集団から先頭めがけてブリッジを仕掛ける選手が現れ、前線のメンバーが一気にシャッフル。
しばし食らいついた孫崎はドリューらのフォローのために集団へと戻って、3人となった逃げを追撃する態勢を整えた。
この周の半ばでメイン集団から先頭めがけてブリッジを仕掛ける選手が現れ、前線のメンバーが一気にシャッフル。
しばし食らいついた孫崎はドリューらのフォローのために集団へと戻って、3人となった逃げを追撃する態勢を整えた。
勢いが増す一方の先頭3人は、集団に対し1分近くまで差を広げて最終周回へ。
追いたいメイン集団からは散発的にアタックがかかるものの、いずれも決まらず。
フィニッシュまで5kmを切っても30秒ほどの差で、前を行く選手たちの逃げ切りが濃厚となった。
追いたいメイン集団からは散発的にアタックがかかるものの、いずれも決まらず。
フィニッシュまで5kmを切っても30秒ほどの差で、前を行く選手たちの逃げ切りが濃厚となった。
ステージ優勝争いの後ろでは、メイン集団にトラブルが発生。
残り1kmでクラッシュが発生し、いくつにも分裂。トップから5~10秒の間でフィニッシュできたのが約15人。
ギリギリで落車を免れた宮崎は残ったものの、足止めを余儀なくされたドリューは宮崎らから20秒遅れてのフィニッシュに。
このステージでは、フィニッシュ前3km以内での落車やパンクなどトラブルによる救済ルールが適用されず(上りフィニッシュ扱いでは適用の対象外)、フィニッシュ時のタイム差が総合時間にそのまま反映。
残り1kmでクラッシュが発生し、いくつにも分裂。トップから5~10秒の間でフィニッシュできたのが約15人。
ギリギリで落車を免れた宮崎は残ったものの、足止めを余儀なくされたドリューは宮崎らから20秒遅れてのフィニッシュに。
このステージでは、フィニッシュ前3km以内での落車やパンクなどトラブルによる救済ルールが適用されず(上りフィニッシュ扱いでは適用の対象外)、フィニッシュ時のタイム差が総合時間にそのまま反映。
これにより、ドリューはスタート時の個人総合7位から2つランクを落として9位に。
トップ10圏内には踏みとどまり、UCIポイント獲得をかけて最終ステージに臨むことが決まった。
一方で宮崎は順位を1つ挙げて12位に。ポイントが付与される10位以内を目指してトライを続ける。
トップ10圏内には踏みとどまり、UCIポイント獲得をかけて最終ステージに臨むことが決まった。
一方で宮崎は順位を1つ挙げて12位に。ポイントが付与される10位以内を目指してトライを続ける。
この日も出走5選手はすべてレースを完了。最終目的地の東京が見えるところまでやってきた。
最終の第8ステージは、大井埠頭内の6.5km周回を16周回・104.0kmで競う。
ツアー・オブ・ジャパンの最後を飾るのにふさわしい、ハイスピードバトルが見られる。
最終の第8ステージは、大井埠頭内の6.5km周回を16周回・104.0kmで競う。
ツアー・オブ・ジャパンの最後を飾るのにふさわしい、ハイスピードバトルが見られる。
ツアー・オブ・ジャパン 第7ステージ(107.5km)結果
1 マックス・ウォーカー(イギリス、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)2時間24分45秒
2 アドネ・ファンエングレン(オランダ、ルージャイ・インシュアランス)+0秒
3 兒島直樹(日本ナショナルチーム)+2秒
4 ダヴィデ・トネッティ(イタリア、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)+5秒
5 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)
6 ジョバンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京)
16 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+10秒
25 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+31秒
55 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+1分54秒
70 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+2分44秒
74 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+4分9秒
・個人総合時間
1 ジョバンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京)16時間41分34秒
2 クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(エリトリア、トレンガヌサイクリングチーム)+2分7秒
3 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、ヴィクトワール広島)+2分12秒
4 ニコラス・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)+2分28秒
5 アドネ・ファンエングレン(オランダ、ルージャイ・インシュアランス)+2分36秒
6 ザッカリー・マリッジ(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)+2分53秒
9 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+3分15秒
12 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+5分6秒
26 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+13分11秒
31 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+18分52秒
60 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+50分38秒
・ポイント賞
7 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)42pts
21 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)17pts
30 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)9pts
・山岳賞
9 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)9pts
12 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)6pts
・チーム総合
1 チームブリッジレーン 50時間18分20秒
3 KINAN Racing Team +4分59秒
1 マックス・ウォーカー(イギリス、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)2時間24分45秒
2 アドネ・ファンエングレン(オランダ、ルージャイ・インシュアランス)+0秒
3 兒島直樹(日本ナショナルチーム)+2秒
4 ダヴィデ・トネッティ(イタリア、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)+5秒
5 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)
6 ジョバンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京)
16 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+10秒
25 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+31秒
55 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+1分54秒
70 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+2分44秒
74 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+4分9秒
・個人総合時間
1 ジョバンニ・カルボーニ(イタリア、JCLチーム右京)16時間41分34秒
2 クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(エリトリア、トレンガヌサイクリングチーム)+2分7秒
3 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、ヴィクトワール広島)+2分12秒
4 ニコラス・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)+2分28秒
5 アドネ・ファンエングレン(オランダ、ルージャイ・インシュアランス)+2分36秒
6 ザッカリー・マリッジ(オーストラリア、チーム ブリッジレーン)+2分53秒
9 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+3分15秒
12 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+5分6秒
26 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+13分11秒
31 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+18分52秒
60 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)+50分38秒
・ポイント賞
7 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)42pts
21 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)17pts
30 レイモンド・クレダー(KINAN Racing Team)9pts
・山岳賞
9 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)9pts
12 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)6pts
・チーム総合
1 チームブリッジレーン 50時間18分20秒
3 KINAN Racing Team +4分59秒
●選手コメント
孫崎大樹
「逃げを試みるチームが多くなるであろうことや、ポイント賞を狙っての動きが激しくなるあたりはスタート前から分かっていたので、周りの様子を見ながらここぞというタイミングでアタックしようと思っていた。狙い通りの動きから逃げに乗れたあたりは良かった。
6周目で逃げメンバーがシャッフルした際は、総合でドリューと同タイムの選手が入っていたので、集団に引き戻した方が得策だと思った。彼と一緒に逃げ続けてドリューの総合成績を下げる結果だけは避けたかったが、結果的に彼らの逃げ切りを許してしまった。
4月にはツアー・オブ・ターキーを走り、ハイレベルのレースを経験したことで走りのベースは上がっている。この大会でもそれが生かされていると思うので、あとは結果につなげるだけ。明日は逃げからチャンスを得られるかもしれないし、スプリントになればレイモンドを上位へ押し上げる仕事が待っている。あらゆる展開を想定して臨みたい」
孫崎大樹
「逃げを試みるチームが多くなるであろうことや、ポイント賞を狙っての動きが激しくなるあたりはスタート前から分かっていたので、周りの様子を見ながらここぞというタイミングでアタックしようと思っていた。狙い通りの動きから逃げに乗れたあたりは良かった。
6周目で逃げメンバーがシャッフルした際は、総合でドリューと同タイムの選手が入っていたので、集団に引き戻した方が得策だと思った。彼と一緒に逃げ続けてドリューの総合成績を下げる結果だけは避けたかったが、結果的に彼らの逃げ切りを許してしまった。
4月にはツアー・オブ・ターキーを走り、ハイレベルのレースを経験したことで走りのベースは上がっている。この大会でもそれが生かされていると思うので、あとは結果につなげるだけ。明日は逃げからチャンスを得られるかもしれないし、スプリントになればレイモンドを上位へ押し上げる仕事が待っている。あらゆる展開を想定して臨みたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU