ネイサン・アール2位! おおいたアーバンクラシックロードレース レポート
おおいたアーバンクラシックロードレースでネイサン・アールが2位
長距離逃げでライバルの追い上げをかわす殊勲の走り
長距離逃げでライバルの追い上げをかわす殊勲の走り
●おおいたアーバンクラシックロードレース
10月5日(日)
11.6km×13Laps=150.8km
・出場選手
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
宇賀隆貴
トマ・ルバ
新城雄大
10月5日(日)
11.6km×13Laps=150.8km
・出場選手
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
宇賀隆貴
トマ・ルバ
新城雄大
大分市内の数カ所で開催されるレースイベント「おおいたアーバンクラシック」は、2日目の10月5日にロードレースを実施。
150.8kmに設定されたレースの前半にKINAN Racing Teamはネイサン・アールが先頭グループに加わり、そのまま長時間にわたりリード。
やがて優勝争いへと移り、最後は他選手の先着を許したものの2位は堅守。
気温が上がり消耗度の高いレースとなったなかで、持ち前のタフさを披露した。
150.8kmに設定されたレースの前半にKINAN Racing Teamはネイサン・アールが先頭グループに加わり、そのまま長時間にわたりリード。
やがて優勝争いへと移り、最後は他選手の先着を許したものの2位は堅守。
気温が上がり消耗度の高いレースとなったなかで、持ち前のタフさを披露した。

秋恒例の自転車の祭典は、前日4日に大分市中心部でクリテリウムが行われた。
KINAN Racing Teamはレイン・タラマエが先頭グループに加わって、一時は決定打となり得るアタックも繰り出した。
結果的に8位で終えることとなったが、シーズン後半を迎えてからの好調をキープしていることを確認。
他のメンバーも上々の走りで次なる戦いへとつなげた。
KINAN Racing Teamはレイン・タラマエが先頭グループに加わって、一時は決定打となり得るアタックも繰り出した。
結果的に8位で終えることとなったが、シーズン後半を迎えてからの好調をキープしていることを確認。
他のメンバーも上々の走りで次なる戦いへとつなげた。

この大会のメインイベントとなるロードレースは、大分市内の丘陵地帯へと移して、変化の多い難コースに選手たちは挑む。
同市有数の住宅街を縫って走ると、連続する細かなアップダウンをこなし、基点となる大分スポーツ公園へ。
周回最後の500mでは急勾配の上りが待ち受け、これまで数多くの名勝負が生まれている。
同市有数の住宅街を縫って走ると、連続する細かなアップダウンをこなし、基点となる大分スポーツ公園へ。
周回最後の500mでは急勾配の上りが待ち受け、これまで数多くの名勝負が生まれている。

これまでたびたび上位進出を果たしているKINAN Racing Teamは、クリテリウムに続きネイサン、レイン、山本元喜、宇賀隆貴、トマ・ルバ、新城雄大の6選手で必勝態勢。
ライバルチームの厳しいマークも想定される中で、いかにハードな展開に持ち込めるかがポイントになった。
ライバルチームの厳しいマークも想定される中で、いかにハードな展開に持ち込めるかがポイントになった。

サッカーやラグビーのビッグゲームも行われるクラサスドーム大分前をスタートしたプロトンは、序盤こそ目立ったアタックが見られないものの、速いペースを保って集団の人数を周回を経るごとに絞っていく。
数人単位のパックが前線をうかがう局面では確実にKINAN勢も加わり、確実なリスク回避で他チームに有利な状況は作らせない。アタックとキャッチを繰り返しながら、最初の5周を終えた。
数人単位のパックが前線をうかがう局面では確実にKINAN勢も加わり、確実なリスク回避で他チームに有利な状況は作らせない。アタックとキャッチを繰り返しながら、最初の5周を終えた。

大きな動きが起こったのは6周目。宇賀ら数人の動きをきっかけに、メイン集団が2つに分断。
複数のKINANメンバーが前方のグループにポジショニングをする中から、周回後半にネイサンがカウンターアタック。
他の2選手を引き連れて先頭に立つと、一気に逃げの機運へ。雨上がりの湿度の高い中でのレースとあり、多くの選手が消耗していく状況でネイサンたち3人がレースを先導した。
複数のKINANメンバーが前方のグループにポジショニングをする中から、周回後半にネイサンがカウンターアタック。
他の2選手を引き連れて先頭に立つと、一気に逃げの機運へ。雨上がりの湿度の高い中でのレースとあり、多くの選手が消耗していく状況でネイサンたち3人がレースを先導した。

メイン集団では宇都宮ブリッツェンとヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリングが牽引し、その後ろで集団待機のKINANメンバーが続く。
ネイサンたちのリードは45秒から広がることはなく、レースが半分を過ぎた頃からは少しずつその差が縮小していく。
ネイサンたちのリードは45秒から広がることはなく、レースが半分を過ぎた頃からは少しずつその差が縮小していく。

タイム差が10秒ほどとなった残り4周で、ネイサンが上りを利用してアタック。
これを見てメイン集団から追走を試みる選手が現れて、先頭グループは5人に。
これまで逃げていた3選手に加えて、新たな2選手が合流。
その後ろでは宇賀やトマがブリッジをかけて前線合流を試みる様子も見られたが、そのまま5人が先行を続けた。
これを見てメイン集団から追走を試みる選手が現れて、先頭グループは5人に。
これまで逃げていた3選手に加えて、新たな2選手が合流。
その後ろでは宇賀やトマがブリッジをかけて前線合流を試みる様子も見られたが、そのまま5人が先行を続けた。

これでレースの流れが大きく変わり、先頭5選手は集団に対してタイム差を拡大。
集団に残るKINAN勢は追走狙いの攻撃を抑える役に回り、ネイサンで上位進出を図る。
やがて1分近いタイム差となり、ネイサンたちの逃げ切りは決定的なムードとなった。
集団に残るKINAN勢は追走狙いの攻撃を抑える役に回り、ネイサンで上位進出を図る。
やがて1分近いタイム差となり、ネイサンたちの逃げ切りは決定的なムードとなった。

優勝争いへと転化していく先頭グループは、残り2周でエリオット・シュルツ選手(ヴィクトワール広島)が勝負を決めるアタック。
そのまま最終周回の鐘を聞き、ネイサンが3選手による残り2枠の表彰台をかけた勝負にシフトした。
そのまま最終周回の鐘を聞き、ネイサンが3選手による残り2枠の表彰台をかけた勝負にシフトした。

独走に持ち込んだエリオット選手は逃げ切りに成功。
その約30秒後、3人のままで最後の上りに達すると、ネイサンがスプリントに勝ち先着。
70km近くレースを先行した末に、2位を押さえて表彰台登壇を決めた。
その約30秒後、3人のままで最後の上りに達すると、ネイサンがスプリントに勝ち先着。
70km近くレースを先行した末に、2位を押さえて表彰台登壇を決めた。

今大会に向けた来日を前に自国でトレーニングを行い、さらに調子を上げていたというネイサンだが、コンディションの良さを積極策でもって証明。
今季のチーム加入後最高のリザルトをマークし、自信を取り戻す走りとした。
今季のチーム加入後最高のリザルトをマークし、自信を取り戻す走りとした。

最終盤はメイン集団でもアタックが繰り広げられ、追撃の芽を摘んでいた新城が粘って7位でのフィニッシュ。
KINAN Racing Teamはこのレース、2選手をトップ10に送り込むことに成功。上位10人に付与されるUCIポイントは、2人合計で35点を獲った。
KINAN Racing Teamはこのレース、2選手をトップ10に送り込むことに成功。上位10人に付与されるUCIポイントは、2人合計で35点を獲った。

個人・チームそれぞれに、大分での2日間で存在感を示した。
上々の感触を得つつ、集中を切らすことなく次へと向かっていく。
KINAN Racing Teamの次戦は、10月10日開幕のツール・ド・九州(UCIアジアツアー2.1)。
本場ヨーロッパから強力チームも並ぶ中で、KINAN Racing Teamの強みをアピールしていく。同大会が始まるまでの数日間は九州に滞在し、直前調整を行う。
上々の感触を得つつ、集中を切らすことなく次へと向かっていく。
KINAN Racing Teamの次戦は、10月10日開幕のツール・ド・九州(UCIアジアツアー2.1)。
本場ヨーロッパから強力チームも並ぶ中で、KINAN Racing Teamの強みをアピールしていく。同大会が始まるまでの数日間は九州に滞在し、直前調整を行う。
おおいたアーバンクラシックロードレース(150.8km)結果
1 エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)3時間23分1秒
2 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)+29秒
3 入部正太朗(シマノレーシング)
4 ディラン・ホプキンス(ルージャイ・インシュアランス)+41秒
5 ユン・ジェビン(ソウル・サイクリングチーム)
6 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)+43秒
7 新城雄大(KINAN Racing Team)
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+54秒
18 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)+58秒
19 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
33 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分45秒
1 エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)3時間23分1秒
2 ネイサン・アール(KINAN Racing Team)+29秒
3 入部正太朗(シマノレーシング)
4 ディラン・ホプキンス(ルージャイ・インシュアランス)+41秒
5 ユン・ジェビン(ソウル・サイクリングチーム)
6 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)+43秒
7 新城雄大(KINAN Racing Team)
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+54秒
18 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)+58秒
19 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)
33 山本元喜(KINAN Racing Team)+4分45秒

●選手コメント
ネイサン・アール
「ようやくチームに貢献ができた。2位という結果でもとてもうれしい。チームが今日のようなレース機会を用意してくれたことにも心から感謝している。
正直に言うと、レース序盤はとても苦しかった。私自身はあまり感触がよくなかったのだけれど、その間にチームメートが逃げにトライしたり、他選手のチェックに動いてくれたりしていた。ようやく身体が動き始めたのが6周目で、自分にとって最初のトライで逃げが決まった。ただ、どこかで集団に追いつかれて、遅れていってしまうだけなのではないか…と不安に思いながら走っていたんだ(笑)
でも今日はうまくいった。エリオット選手は一番の強さだったから、私としては2位でも上出来。みんなでもっとポディウムに上がりたいから、この先のレースでもチャレンジは続けていくよ」
ネイサン・アール
「ようやくチームに貢献ができた。2位という結果でもとてもうれしい。チームが今日のようなレース機会を用意してくれたことにも心から感謝している。
正直に言うと、レース序盤はとても苦しかった。私自身はあまり感触がよくなかったのだけれど、その間にチームメートが逃げにトライしたり、他選手のチェックに動いてくれたりしていた。ようやく身体が動き始めたのが6周目で、自分にとって最初のトライで逃げが決まった。ただ、どこかで集団に追いつかれて、遅れていってしまうだけなのではないか…と不安に思いながら走っていたんだ(笑)
でも今日はうまくいった。エリオット選手は一番の強さだったから、私としては2位でも上出来。みんなでもっとポディウムに上がりたいから、この先のレースでもチャレンジは続けていくよ」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU












