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KINAN RACING

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ツール・ド・おきなわ レポート

2025年最終戦ツール・ド・おきなわは新城、トマがトップ10入り
良いイメージでレースを終えて新たなシーズンにつなぐ
●ツール・ド・おきなわ(UCIアジアツアー1.2)
11月9日(日)
200km

・出場選手
山本元喜
宇賀隆貴
トマ・ルバ
新城雄大
2025年シーズンの最後を飾る国際レース、ツール・ド・おきなわが11月9日に行われ、大会メインのチャンピオンレースに臨んだKINAN Racing Teamは序盤から積極的にレースを展開。
前半は山本元喜が先頭グループを形成し、中盤以降はトマ・ルバが一時リード。
終盤にかけては新城雄大が優勝争いに加わり、最終的に新城が8位、トマが9位でフィニッシュ。
2選手のUCIポイント獲得で長かったレースシーズンを締めた。
プロライダーからホビーレーサーまで、多くのサイクリストが沖縄に集結する国内屈指の規模を誇る今大会。
KINAN Racing Teamが挑むチャンピオンレースはUCI公認の国際レースとして実施され、UCIアジアツアー1.2クラスにカテゴライズされる。
コースは名護市を基点とする200kmに設定され、“やんばる”と称される沖縄本島北部の自然豊かな地域を走行する。
同地を8の字を描くようなルートが設定され、その間には大小変化に富んだアップダウンをこなしていく。
全行程で格闘する標高差はおおよそ3000m。登坂力とスピードを兼ね備えた選手たちがトップ争いを繰り広げるのが例年の流れ。
今季の最終戦にあたっては、山本、トマ、新城、宇賀隆貴の4選手を招集。
1チーム最大5人出走で、他チームと比べて少ない人数でのレースを余儀なくされるが、シーズンを通し主力として走ってきた選手たちだけに数的な不安はなくスタートラインにつくことができた。
本部半島をめぐったレース序盤から、集団前方ではアタックとキャッチを繰り返し、ハイペースで進行していく。
KINANメンバーも代わる代わる先頭をうかがい、プロトンを活性化させる。
スタートから30kmを過ぎたところで山本がひとりで飛び出す状況も生まれたが、ここは集団へと戻って態勢を立て直している。
大きな動きは40km過ぎ。数人の飛び出しに山本が再び動いて労せず合流。
最大7人の先頭グループとすると、メイン集団ではスワットクラブがペーシングを開始。山本らとの差は3分前後とし、残るKINANメンバーは集団に待機して前半戦を進行させた。
レース半ばの山岳地帯も快調に飛ばす山本らは、1回目の山岳区間へ。
2回通過の合計得点で競う山岳賞を目指し仕掛けた山本だったが、1位通過とはならず。
この直後に2選手がリードをはじめ、数十秒差で山本らが続く流れへと変わる。
ただ、急いで追うことはせずに徐々にタイム差を縮めると、2回目の山岳区間までに再合流。
この間にメイン集団のスピードを上げて山本らに迫ると、フィニッシュまで65kmを残してふりだしに戻した。
その後もスワットクラブが主導権をにぎっていたが、残り60kmでトマがアタック。
一瞬のスキを突いた攻撃には山本大喜選手(TEAM UKYO)だけが続き、徐々に後続とのタイム差を広げる。
2選手が先行する間、メイン集団は30人ほどに絞り込まれ、KINAN勢では新城が待機。やがてトマらに合流すると、2人でチャンス拡大を図っていった。
フィニッシュまで15kmとなったところで、勝負に出たのは新城。
集団から抜け出してペースを上げると、これをきっかけに6人の新たな先頭グループに。
後続とは1分近いタイム差となり、残り距離から見ても優勝争うメンバーとなるのは決定的に。
残り10kmを切ったところから始まる最後の上りで新たな仕掛けが生まれ、新城はポジションを下げたものの、後方からトマが合流し上位入りをかけてフィニッシュへと急いだ。
最後は4選手による優勝争いとなり、約50秒後に新城とトマがフィニッシュへ。
それぞれ8位と9位で終えて、チームとしてトップ10に2選手を送り込んだ。
獲得したUCIポイントは両選手合わせて6点。年明けに先立ってレースカレンダーは2026年扱いとなっていることから、来シーズンへとつながる貴重なポイント獲得となった。
前半に魅せた山本、集団内で献身的に動いた宇賀もフィニッシュまで走り切った。
今大会には、メインスポンサー・株式会社キナンより角口賀敏会長・角口友紀副社長が応援に駆け付け、選手たちの走りを間近で観戦。上々のリザルトにも喜んでいただいた。
また、チームサプライヤーではYONEXさま、リガーマリンさまがブース出展をされ、選手たちはレースを終えた足でシーズン終了を報告している。

2025年シーズンは1月のUAE遠征に始まり、今大会までチームとして全力を尽くしてきた。
特に後半にかけて好成績を挙げることができ、大きな成果を挙げた1年となった。
来季に向けての準備も進みつつあり、さらなる勝利量産を目指し態勢を整えていく。

レースシーズンを終えたチームは、イベントゲストなど引き続き精力的に活動。関係各所やファン向けにも充実したシーズンの報告を行う場を設けていく。
ツール・ド・おきなわ(200km)結果
1 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン)4時間42分28秒
2 ジャコモ・ガラヴァリア(スワットクラブ)+0秒
3 チョン・ウホ(ソウルサイクリング)
4 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)+0秒
5 増田成幸(TEAM UKYO)+26秒
6 リチャーズ・ケイン(ルージャイインシュアランス)+52秒
8 新城雄大(KINAN Racing Team)
9 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+55秒
49 山本元喜(KINAN Racing Team)+21分4秒
FAD 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)+25分58秒

※FAD=Finished After the Deadline(制限時間切れ)
●選手コメント
新城雄大
「チームとしてとても良いレースができたと思う。最後は力負け。一度2人で集団から抜け出したときに、最後の上りで後続が合流する形をとれればフィニッシュ勝負ができるかなとイメージしていた。ただ、思っていたより早く上りに強い選手たちに追いつかれてしまったので、あとは粘るしかなかった。上りで遅れてしまってからも上位を走っていることは理解できていたので、どうにか最後まで集中して走った。

今年はチームとして出場した公式戦すべてでメンバー入りできて、選手としてレベルアップできた。その都度調整はうまくいっていて、しっかりレースに合わせられたことは大きな経験にできた。30歳という年齢に対して、経験と実績とが追いついてきたのかなという実感がある。

今から来年が本当に楽しみ。強いメンバーが加わって、一層良いレースができるはず。たくさん勝てるようなチームにしていきたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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