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KINAN RACING

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トマ・ルバ2位&山本大喜3位! ツアー・オブ・ジャパン 第1ステージ レポート

国内最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」開幕
富士山を上った第1ステージでトマ、山本大で2位と3位占める
●ツアー・オブ・ジャパン2021(UCIアジアツアー2.2)
第1ステージ 富士山 78.8km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
山本大喜
トマ・ルバ
新城雄大
畑中勇介
日本国内では最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」の2021年大会が5月28日に開幕した。
5選手で挑んでいるKINAN Cycling Teamは大会初日、富士山を上った山岳ステージでトマ・ルバが優勝争いを展開。
最終盤でリードを許したが、2位をキープしてフィニッシュ。
山本大喜も追い上げて3位と続き、2選手が上位進出を果たす幸先の良い出足としている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年は中止。
2年ぶり開催にこぎつけた今回も、当初の8ステージから3ステージに規模を縮小してレースを実施する。
3日間で選手たちは富士山、相模原、東京の各コースを走り、総所要時間を競うことになる。

KINAN Cycling Teamは今大会、山本元喜、山本大喜、トマ・ルバ、新城雄大、畑中勇介の5選手をセレクト。
この日の富士山ステージだけでなく、スピード勝負が予想される相模原、東京の両ステージにも対応できるメンバーをそろえる。
本番に向けては今年から採用になった相模原のコース試走を行うなど、万全の準備を施して臨む。
この大会のシンボルでもある富士山ステージは、富士スピードウェイ西ゲートを出発し、東京五輪個人タイムトライアルで使用される周回コースを4周半。
その後、富士山五合目に敷かれるフィニッシュラインを目指して、「ふじあざみライン」を走る。
登坂距離11.4km、標高差1160m、平均勾配10%、最大勾配にして22%とワールドクラスの難易度。
中腹以降はいくつものヘアピンカーブと急坂区間が待ち受け、登坂力と精神力が試される。
レース距離こそ78.8kmと短めだが、大会初日にして最難関ステージが用意された。

まず早い段階で決まった逃げを容認したメイン集団。
KINAN勢は全員この中で待機してレースを進行させる。
集団の前方を押さえながら4周半を走って、ふじあざみラインへと移っていく。

ふじあざみラインの上りが始まる前までに逃げていた選手たちは全員吸収。
宇都宮ブリッツェンが主にコントロールする後ろにKINAN勢も続き本格的な上りを迎える。
徐々に人数が絞られていき、フィニッシュまで8kmを切る頃には集団は10人ほどに絞り込まれる。
数人がアタックを試みたが決定打には至らない。
そんな中、残り6kmでトマが均衡を破る。

トマが先頭に立ってペースアップを図ると、これについていけたのは増田成幸選手(宇都宮ブリッツェン)ただ1人。
そこからは、両選手による激しい優勝争いへ。
その後ろでは山本大が第2パックで前を追う。

増田選手と先頭交代を繰り返しながら、後続との差を広げていったトマ。
20%超の急勾配区間でも形勢は変わらず、5kmを超えるデッドヒートが続いた。
緊迫の流れは、残り1.5kmを切っての増田選手のアタックが決定的な動きに。
トマは5秒ほどの差で懸命に追ったが、その差は縮まらず。
結果的に増田選手の先着を許したトマだったが、遅れを11秒にとどめて2位は確保。
さらに、残り4kmでアタックを成功させて単独3番手を走った山本大も順位をキープ。
KINAN勢でステージ2位と3位を押さえた。
大会初日とあり、ステージ順位がおおむね個人総合順位にも反映。
トマが2位、山本大が3位につける。そのほかの3選手も問題なくレースを終え、次のステージへと向かっている。

翌29日は相模原での第2ステージ。
大小あらゆる変化がコースに潜む周回コースで108.5kmのレースが行われる。
総合で2人を上位に送り込んだKINAN Cycling Teamは、この日同様攻撃的な走りで順位のアップを狙っていく。
ツアー・オブ・ジャパン第1ステージ 富士山(78.8km)結果
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 2時間35分52秒
2 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +11秒
3 山本大喜(KINAN Cycling Team) +44秒

4 フランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ) +1分24秒
5 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム) +2分2秒
6 小林海(マトリックスパワータグ) +2分38秒
21 新城雄大(KINAN Cycling Team) +7分42秒
37 畑中勇介(KINAN Cycling Team) +16分57秒
42 山本元喜(KINAN Cycling Team) +17分34秒


個人総合時間賞
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 2時間35分52秒
2 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +11秒
3 山本大喜(KINAN Cycling Team) +44秒

4 フランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ) +1分24秒
5 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム) +2分2秒
6 小林海(マトリックスパワータグ) +2分38秒
21 新城雄大(KINAN Cycling Team) +7分42秒
37 畑中勇介(KINAN Cycling Team) +16分57秒
42 山本元喜(KINAN Cycling Team) +17分34秒


山岳賞
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 15pts
2 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 12pts
3 山本大喜(KINAN Cycling Team) 10pts


チーム総合
1 マトリックスパワータグ 7時間55分37秒
2 KINAN Cycling Team +36秒
●選手コメント
・トマ・ルバ
「スタートから調子は良かった。残り6kmでアタックして集団の人数を減らそうと試みた。増田選手と一緒に後ろとの差を広げられ良いシチュエーションにできて、後ろには(山本)大喜も追っていたのでチームとしても好都合だった。終盤は増田選手と協調して上れて、最後は強さが足りなかったけど、うれしさと悔しさが入り混じったレースになった。大喜もよく走ったし、残り2ステージも前向きに臨みたい。

レース数が少ない状況下で、トレーニングだけで100%のコンディションを作り上げるのはなかなか難しい。増田選手は今季、私より数レース多く走っているので、そのあたりの差は今日の結果に表れたかもしれない。

明日以降も攻めの走りを続けたい。東京のフィニッシュラインへ到達するまで全力を尽くすつもりだ」
・山本大喜
「正直、前の2人には追いつきたかった。ただ、2人ともとても強かったので、無理に追いかけて失速することだけないよう心掛けて、自分のペースを守ることに集中した。3位という順位は大満足ではないけど、いまの実力やこれまで苦戦してきたことを思うと全力を尽くせたとは思う。

レースがあることが当たり前だった日々が一変して、いまの状況になったときに純粋に自転車に向き合おうと決めて日頃のトレーニングを行ってきた。限界に挑戦したいという強い思いをもって取り組んできたし、この大会に向けてもうまく調整できたことが今日の結果につながった。

個人的には総合でのチャンスがめぐってきたが、まずはチームとして個人総合のタイトルを獲ることが最優先。最後までアグレッシブに戦いたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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