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KINAN RACING

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山本元喜3位! ツアー・オブ・ジャパン第2ステージ・相模原 レポート

ツアー・オブ・ジャパン第2ステージ
初採用の相模原は山本元喜が逃げ切って3位で終える
●ツアー・オブ・ジャパン2021(UCIアジアツアー2.2)
第2ステージ 相模原 108.5km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
山本大喜
トマ・ルバ
新城雄大
畑中勇介
大会2日目を迎えたステージレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」。
今年から始めて組み込まれた相模原での第2ステージで、KINAN Cycling Teamは序盤に形成された先頭グループに山本元喜と畑中勇介が加わりレースを展開。
最終周回の駆け引きから山本元がステージ優勝争いを繰り広げ、勝利ならずも3位フィニッシュ。
チームは連日の上位入り。
個人総合でもトマ・ルバが2位、山本大喜が3位につけている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、本来の8日間から3日間に規模を縮小して開催されている今大会。
前日は「ふじあざみライン」を舞台にした第1ステージで、トマが2位、山本大が3位と好走。
総合でも同順位として、チームとしても幸先の良い出足とした。

続く第2ステージは、東京五輪のロードレース競技コースの一部になっている神奈川県相模原市で実施。
橋本公園をスタート後、市街地を抜けて東京五輪で使われるコースへと入り、宮ケ瀬湖のほとりを基点とする13.8kmの周回コースへ。
ここをおおむね8周回する108.5kmで争われた。
リアルスタート直後から逃げを狙ってのアタックがいくつもかかる中、周回コースへ入った時点で16人の飛び出しが決まる。
この中に山本元と畑中が合流に成功。
大多数のチームがこのグループにメンバーを送り込み、序盤から優位な状況を作り出す。
メイン集団はリーダーチームの宇都宮ブリッツェンがコントロール。
KINAN勢はトマ、山本大、新城雄大が待機し、レースを進める。
この集団に異変が起きたのが3周目。
周回後半のトンネル内でクラッシュが発生し、ここにトマや山本大が巻き込まれてしまう。
集団全体のペースがいったん落ちたことも関係し、先頭16人との差が5分以上の広がりとなる。
タイム差が広がったことを受けて、集団では新城が前へ出て牽引を本格化。
無事に集団復帰したトマと山本大を温存させながら、前との差をコントロールしていく。
先頭グループでも5周目に入ってからアタックがかかり始め、自然とペースを上がる。
なかには総合上位進出がかかる選手も含まれ、先を急ぐムードが徐々に高まっていく。
先頭グループが快調に飛ばし続けたことも関係し、最終周回を迎える時点でのメイン集団とのタイム差は約3分。
逃げ切りが濃厚となり、前線でレースを進めてきた山本元と畑中もステージ優勝争いに加わる。
飛び出した選手を追う動きからグループは2つに割れ、前に入った山本元が残り5kmでアタック。
すぐに先頭をとらえると、これに追随した3選手との勝負へ。
決定打がないまま、ステージ優勝をかけた争いは4人によるスプリントにゆだねられた。
そして残り150m。真っ先に加速した山本元が先頭に立ったが、ホセビセンテ・トリビオ選手(マトリックスパワータグ)が迫る。
最後はわずかに前へ出たホセ選手に先着されたが、山本元は2着でフィニッシュ。
しかし、レース後の審議で山本元がホセ選手の進路をふさいだとして降着扱いに。
同グループ内の最下位となり、正式順位は3位となった。
終盤まで先頭グループで進めた畑中は、第2グループ内での順位争いを制してステージ6位。
新城による長時間の牽引が光ったメイン集団は、最終周回で一気にペースが上がってホセ選手との差を1分35秒にとどめてフィニッシュラインを通過。
トマと山本大を含む個人総合上位陣の大多数がこの中で終えている。
途中でアクシデントこそあったものの、冷静に対処しトマと山本大は個人総合2位と3位をキープ。
トップが見える位置で最終日を迎えることになった。
また、チーム総合でも首位との差を縮めて5秒差の2位につけている。

大会は残すところあと1日。
最後を飾るのは東京・大井埠頭でのスピード決戦。
112.0kmのレースを走って、3日間の戦いに終止符が打たれる。
個人、チーム双方の総合成績がかかるKINAN Cycling Teamにとっては、底力が試される戦いとなる。
ツアー・オブ・ジャパン第2ステージ 相模原(108.5km)結果
1 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) 2時間38分44秒
2 仮屋和駿(日本大学) +0秒
3 山本元喜(KINAN Cycling Team)
4 小出樹(京都産業大学) +2秒
5 小石祐馬(チーム右京相模原) +9秒
6 畑中勇介(KINAN Cycling Team) +1分4秒
18 山本大喜(KINAN Cycling Team) +1分35秒
21 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +1分35秒
57 新城雄大(KINAN Cycling Team) +6分38秒


個人総合時間賞
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 5時間16分11秒
2 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +11秒
3 山本大喜(KINAN Cycling Team) +44秒

4 フランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ) +1分24秒
5 小石祐馬(チーム右京相模原) +1分31秒
6 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム) +2分2秒
28 新城雄大(KINAN Cycling Team) +12分45秒
31 山本元喜(KINAN Cycling Team) +15分55秒
32 畑中勇介(KINAN Cycling Team) +16分26秒


山岳賞
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 15pts
2 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 12pts
3 山本大喜(KINAN Cycling Team) 10pts


チーム総合
1 マトリックスパワータグ 15時間54分59秒
2 KINAN Cycling Team +5秒
●選手コメント
・山本元喜
「総合ジャンプアップを狙っていたチームが何人も先頭グループに送り込んだことで、全体的にペースが上がった。さすがに(メイン集団との差が)5分以上開く展開はチームとして難しくなると思ったので、畑中さんと一緒に上りでペースを上げて人数を絞り込もうと試みた。うまく人数を減らすことができ、その後は力のある選手同士でのアタック合戦になったので、危険な動きだけ注意しながら自分よりもチームメートの総合成績のキープを最優先した。個人の順位は残念な形になったが、トマと(山本)大喜が良い位置で終えられたことが一番。

チームとしての力は十二分にあると思うし、昨日と今日でレース展開も味方にできている。あとはスマートに走っていれば結果はついてくると思う。東京の平坦ステージでは畑中さんが頼りになるだろうし、トマと大喜の総合順位も上げられるよう取り組みたい」
・新城雄大
「チームとしては序盤から良い形を作れたが、逃げの人数がさすがに多かった。自分たちは集団コントロールすべきタイミングを待ちながら進めていたが、落車の影響でペースが落ちたこともあって、予定より早めに牽引役を務めることになった。結果として(山本)元喜さんが3位に入って、トマと大喜の総合順位も維持できたので最低限の成果にはなった。

久々の公式戦だがレース勘には全く問題がないし、チームのムードの良さや各選手のモチベーションの高さも実感できている。最終日も総合順位のキープが大前提になるが、チャンスがあればステージを狙うなど最後までトライをしていきたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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