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KINAN RACING

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ツール・ド・シアク第4ステージ レポート

ツール・ド・シアク第4ステージ
終盤のアタックに反応した山本元喜が4位フィニッシュ
●ツール・ド・シアク(Tour de Siak、UCIアジアツアー2.2)
第4ステージ シアクシティ(Siak City) 97.6km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
マルコス・ガルシア
サルバドール・グアルディオラ
トマ・ルバ
新城雄大
インドネシア・スマトラ島を舞台に行われてきたステージレース、ツール・ド・シアク(Tour de Siak、UCアジアツアー2.2)は9月21日の第4ステージをもって閉幕。
最終日は大会拠点都市・シアクの市街地サーキットでの97.6kmで争われた。
KINAN Cycling Teamは、レース終盤にプロトンで発生したアタックに山本元喜が反応。
そのまま集団の追い上げをかわし、4位でフィニッシュした。
また、中盤から終盤にかけてはサルバドール・グアルディオラが逃げグループでレースをリードするなど、チームとしてよい形で大会を終えている。

18日に開幕した大会は最終ステージ。
大会初日からライバルチームの猛攻と徹底マークに遭ったKINAN Cycling Teamだったが、前日の第3ステージで新城雄大が逃げグループでレースを展開。
ビッグリザルトにこそつながらなかったが、存在感を示す走りを見せ、最終ステージへとつなげた。

その最終、第4ステージ。
17kmに設定された市街地コースをおおよそ6周回するレースは、鋭角コーナーやラウンドアバウトがあり、スピードとともに集団内でのポジショニングも求められる。
ショートステージだが、逃げ切りが決まる可能性もあり、KINAN Cycling Teamとしても、あらゆる展開を想定。
個人総合でチーム最上位につける山本の順位アップも狙いながら臨んだ。

現地時間午後2時8分(日本時間午後4時8分)にスタートが切られると、予想通り激しいアタックの応酬。
2周回目に入る頃には、個人総合首位のマシュー・ゼノヴィッチ選手(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル)を含む8人が逃げグループを形成。
リーダージャージ自らレースを先行する状況となり、追う立場となったKINAN勢は果敢に追走を試みる。

2周回目、追走を試みる新城雄大

しばらくは先頭をゆく8人とメイン集団とが30秒前後のタイム差で進んでいたが、この形勢は中盤までには落ち着き、いったん集団は1つとなる。
ここで流れを変えたのはサルバドール。
4周回目に入ってアタックを成功させ、3人の逃げグループを率いる。

4周回目に逃げグループを形成したサルバドール・グアルディオラ

サルバドールら逃げメンバーが個人総合成績に大きく関係する選手たちではなかったことから、メイン集団のコントロールを担うセントジョージコンチネンタルは無理に追うことはせず、30秒前後のタイム差で進行。
サルバドールを前に送り込んだKINAN勢は、終盤に備えて集団内の好位置を確保していった。

メイン集団でレースを進めるトマ・ルバ

5周回目に4人となった逃げグループだったが、最終周回を目前にメイン集団がペースを上げ、タイム差が縮まっていく。
20秒差で残り1周の鐘を聞いたが、フィニッシュまで10kmとなったところで15秒差。
逃げ切りの可能性に賭けて粘ったサルバドールだったが、ほどなくして集団へと戻ることとなった。

このままスプリント態勢に入るかと見られたレースは、残り3kmで大きな局面を迎える。
有力チームを中心にアタックが発生し、これにKINAN勢も反応。
山本がセントジョージコンチネンタル勢をマークし、そのまま集団に対しリードを奪う。

最後の長い直線も先頭をキープした山本らは、集団の追い上げをかわしてステージ優勝争いへ。
4人による勝負となり、残り200mから加速した山本だったが、わずかに及ばず。
それでもステージ4位を確保。
他の4選手もトラブルなくフィニッシュラインを通過した。

終盤にアタックを決め、ステージ4位となった山本元喜

全4ステージを終えて、KINAN Cycling Teamは山本の個人総合17位が最高。
ライバルチームに大会前半でリードを奪われ、そのまま最終成績に反映した形となったが、第3ステージ以降は逃げやアタックから見せ場を作るなど、今後に向けてよい形で大会を終えることができている。
久々のレースだった選手もステージを追うごとにコンディションの高まりを実感している様子だ。

チームの次戦は、9月26~29日のインターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン(International Tour de Banyuwangi Ijen、UCIアジアツアー2.2)。
今回と同じインドネシアでのステージレースに臨む。
ツール・ド・シアクとは対照的に、ジャワ島東部の山岳地帯が舞台となる。
チームが得意とする山岳での戦いで、今回の雪辱を誓う。

レースを終えた選手たち。次戦も同じインドネシアでのステージレースに臨む

ツール・ド・シアク第4ステージ(97.6km)結果
1 アクマルハキーム・ザカリア(マレーシア、チーム サプラサイクリング) 2時間19分34秒
2 ライアン・カヴァナフ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +0秒
3 アフィク・オスマン(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
4 山本元喜(KINAN Cycling Team)
5 ディラン・ペイジ(スイス、チーム サプラサイクリング) +1秒
6 ラクマド・ウィビソノ(インドネシア、PGNロードサイクリング)
38 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
41 新城雄大(KINAN Cycling Team)
54 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +22秒
56 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +1分45秒


個人総合時間賞
1 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 11時間52分35秒
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +8秒
3 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +3分49秒
4 ライアン・カヴァナフ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +4分37秒
5 ディラン・ペイジ(スイス、チーム サプラサイクリング) +4分49秒
6 アクマルハキーム・ザカリア(マレーシア、チーム サプラサイクリング) +4分50秒
17 山本元喜(KINAN Cycling Team) +5分6秒
36 新城雄大(KINAN Cycling Team) +5分17秒
46 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +5分38秒
54 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +9分33秒
57 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +16分2秒


ポイント賞
1 モハマド・アブドゥルハリル(マレーシア、チーム サプラサイクリング) 27pts
15 山本元喜(KINAN Cycling Team) 8pts
25 新城雄大(KINAN Cycling Team) 3pts
28 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 2pts


チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 35時間42分19秒
8 KINAN Cycling Team +10分57秒
●選手コメント

・山本元喜
「アタックが決まった局面は残り3kmを切ったあたり。セントジョージコンチネンタルの選手が前をめがけて飛び出したので、この動きが決定的になると読んで自分も続いた。先頭交代のローテーションにも加わったが、できるだけ勝負に集中できるよう位置取りを優先した。スプリントは前日までの反省から、残り200mまで待って加速したが、自分にとってはそれでも早すぎたかもしれない。他の選手とのスピードの違いは感じなかっただけに、こうした形での勝負を経験しているかどうかの違いが勝敗に表れたように思う。アタックの直前にはトマや(新城)雄大も動いてくれて、それに助けられた。

今大会はリザルトには結びつかなかったが、みんな上手く仕上がっていると思うので、それを次戦で発揮したい」
・サルバドール・グアルディオラ
「4周回目に前方で動きがあったので、逃げが決まると思って一緒に反応した。レースリーダー(セントジョージコンチネンタル)のペースメイクによって最終周回に捕まってしまったが、トライできたことはよかった。

ツール・ド・シアクはとても良いレースだと感じている。平坦系のステージレースだったため本領発揮とはいかなかったが、山岳がメインの次戦は力を発揮できると思う」
※レポートはメディアリリースから

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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