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KINAN RACING

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ツアー・オブ・ジャパン第3ステージ レポート

ホームの大声援を受けて走ったTOJ第3ステージ・いなべ
大会中盤からの総合追い上げへ機運が高まる
●ツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.1)
第3ステージ いなべ
127km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
ライアン・カバナ
トマ・ルバ
津田悠義
KINAN Racing Teamにとって4年ぶりのツアー・オブ・ジャパン(TOJ)のホームステージ。
TOJ第3ステージは、チームにとって縁のあるいなべ市が舞台。
大声援をバックに走ったレースは、孫崎大樹の8位を最上位に、トマ・ルバ、ドリュー・モレも前方でフィニッシュ。
レースを終えた選手たちはホームの観衆を前に残るステージでの活躍を誓い、大会中盤戦からの猛攻に気持ちを高めている。
2日前に大阪をスタートし、東進を続けているTOJのプロトン。
大会3日目は、三重県いなべ市の阿下喜駅前をスタートし、いなべ市梅林公園を基点とする周回コースを走る127km。
周回は14.8kmあり、その間に“イナベルグ”と呼ばれる急坂区間あり、テクニカルなダウンヒルあり、「これぞロードレース」と言える魅力的なルートがとられる。
周回後半も上り基調で、とりわけ残り500mからは急斜面。
最後の1周はフィニッシュめがけての上りスプリントとなり、パワーのある選手だけが前線に残る格好となる。
前日の第2ステージでは山本元喜が先頭グループでレースを作ったほか、ドリュー・モレも最終盤に攻撃を試みるなど、積極性が光った。
孫崎大樹、トマ・ルバ、津田悠義も個人総合上位の選手たちが見える位置につけており、ホームであるいなべのコースから上昇機運を一層高めていく構え。
パレード走行ののちにリアルスタートが切られると、早い段階で2選手が集団から飛び出すことに成功。
集団前方に位置していたKINANメンバーも動きを見せ、一時はライアン・カバナが前の2人が見えるところまで迫る。
しかし合流はならず、それからも山本元喜らが追走を試みたがそのまま2選手が逃げる形でレースが進んでいった。
メイン集団では個人総合上位に選手を送り込んでいるチームを中心にペースがコントロールされたものの、快調に飛ばす2人とのタイム差は開く一方。
4周回を終えた段階での差は4分50秒となった。

レース後半になってもその差はほぼ変わらず、4分台で進行。
残り2周となってようやく追撃ムードが出てくると、KINANメンバーでは山本や津田が集団前方まで上がって先頭交代に加わった。
逃げの2人は個人総合成績で遅れていることから、上位チームは無理に追わず、安全圏まで戻すことを優先。
最終周回に入ってタイム差は1分を切ったが、独走に持ち込んだカーター・ベトルス選手(ヴィクトワール広島)の逃げ切りは許す形に。
KINANメンバーは最終盤まで集団に残った孫崎、トマ、ドリューが前方にポジションをとって、最後の上りスプリントでの上位フィニッシュを狙っていく。
ベトルス選手のフィニッシュから18秒後に、メイン集団も最終局面を迎えて、なだれ込むようにしてレースを終える。
最後は40人程度まで絞られたが、上り基調ゆえにところどころで中切れが発生。
ステージ2位の選手から2秒差で孫崎が8位となり、その1秒後にドリュー、トマが走り終えている。
序盤に逃げを試み、それからはチームメートのケアに回ったライアンや山本、津田もステージを完了し、次のステージへと向かう。
このステージを終えての個人総合では、孫崎がトップから16秒差の11位、トマが23秒差の17位、ドリューが27秒差の21位。
今後ハードなコースが控えており、タイム差としては十分に逆転可能だ。

レース終了後には、ホームの観客を前にしたセレモニーが行われ、6選手のほか石田哲也監督が登壇。
メイン会場に駆け付けたファンとともに4年ぶりのいなべステージ開催を祝った。
そして、恒例となった「アレ!KINAN!」の掛け声に乗せた記念撮影でボルテージは最高潮に。
会場脇に設けられたブースサイトには、日頃からチームを支えてくださるサプライヤー企業のうち、iRC Tireさま、WAKO'sさま、uvexさま、イナーメスポーツアロマさま、いなべエフエムさまが出展。
また、KINAN春日井サイクルターミナルによるチームブースも用意され、来場者でにぎわった。
翌24日は岐阜県美濃市での第4ステージ。137.3kmの平坦コースで争われる。
ツアー・オブ・ジャパン第3ステージ・いなべ(127km)結果
1 カーター・ベトルス(ヴィクトワール広島)3時間15分29秒
2 ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)+18秒
3 イエルン・メイヤス(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)
4 ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)
5 ネイサン・アール(JCL TEAM UKYO)
6 ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO)
8 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+20秒
10 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+21秒
11 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
44 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+1分48秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)+7分12秒
71 津田悠義(KINAN Racing Team)


個人総合時間賞
1 ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)6時間1分55秒
2 ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)+2秒
3 ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ)+4秒
4 ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO)
5 イエルン・メイヤス(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)+8秒
6 リアム・ジョンストン(トリニティ・レーシング)+10秒
11 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+16秒
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+23秒
21 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+27秒
39 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+4分36秒
47 津田悠義(KINAN Racing Team)+7分18秒
68 山本元喜(KINAN Racing Team)+15分13秒


ポイント賞
8 孫崎大樹(KINAN Racing Team)19pts
11 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)11pts
21 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)5pts
24 山本元喜(KINAN Racing Team)3pts


チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 18時間6分16秒
4 KINAN Racing Team +28秒
●選手コメント
孫崎大樹
「序盤は(山本)元喜さんを中心にトマさんや僕も加わって大人数のアタックにはチェックをしていたが、集団全体が少人数の逃げは行かせるような空気があって、結果的に2選手が長く先頭を走り続ける形になった。それからは上位チームに集団コントロールを任せていたが、力のある選手(ベトルス選手)が持っているものをしっかり発揮して逃げ切った格好だった。個人的には、追走のために集団を引っ張ってくれた元喜さんや津田、ライアンの働きに報いるために最低でも集団のトップを獲りたかったが、それができなかったことはとても悔しい。

(いなべステージの熱狂について)TOJ全体として年々現地観戦される方が増えていると感じているし、いなべについてもロードレースに詳しい方から初観戦の方まで、あらゆる層の人たちが観に来てくれているのだと思うととてもうれしい。

チームとしては総合、個人的にはスプリントにチャレンジしてポイント賞を視野に入れていきたい。残るステージでも取りこぼしなく走りたいと思っている」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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