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KINAN RACING

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ライアン2位! ツアー・オブ・ジャパン第5ステージ レポート

ツアー・オブ・ジャパン第5ステージ・信州飯田
逃げメンバーによる終盤でのアタック合戦に耐えたライアンが2位に
●ツアー・オブ・ジャパン(UCIアジアツアー2.1)
第5ステージ 信州飯田
120.9km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
ライアン・カバナ
トマ・ルバ
津田悠義
好レースが続いているツアー・オブ・ジャパンは、5月25日に行われた第5ステージから後半戦へ。
ここからは、総合成績をかけた争いが本格化する。
その第1関門ともいえる長野県飯田市でのステージでは、最大10人の先頭グループにライアン・カバナと山本元喜がジョイン。
メイン集団を大きくリードして迎えた終盤のアタックの応酬にライアンが残り、最終的にステージ2位とした。
大会は半分が過ぎて、残り4ステージ。
山岳や丘陵の比重が一層高まってくる。120.9kmで競う通称“信州飯田ステージ”は、1周12.2kmの周回コース序盤に標高561mまで一気に駆け上がる10%超の急坂が大きなポイント。
頂上通過後は連続コーナーが控えるダウンヒルがあり、コース全体のテクニカル度は今大会でも随一。
最終周回を終えて、フィニッシュへ向かう最後の300mも急勾配。
ここでついた秒差が個人総合争いに強い意味をもたらすことが多い。
走力と集中力が問われる1日である。
前半の4ステージを終えて、KINAN Racing Teamは連日上位入りをしている孫崎大樹が個人総合11位につける。
トマ・ルバ、ドリュー・モレもトップから40秒以内に位置して、さらなるジャンプアップを目指していく。
要所でのアタックや好アシストが光る山本、ライアン、津田悠義も引き続き重要な役割を担う。
パレード走行を終えてリアルスタートが切られると、多くのチームが逃げに選手を送り込もうとアタックが頻発。
KINAN勢も山本やトマらが集団前方で構えてチャンスをうかがう。
2周目に入り山本が数人のアタックに同調すると、そのまま先頭グループの形に。
次の周回の上り区間で逃げメンバーがシャッフルし、ライアンも加わると、8人の先頭メンバーが固まった。
その後2人を加えた山本、ライアンらのグループは、ペースを緩め始めたメイン集団に対してタイム差を拡大。やがてその差は4分30秒となる。
そのままレース中盤を過ぎ、後半戦へ。
個人総合上位に選手を送り出しているチームも逃げの体制に入っていることが関係して、メイン集団の追走ムードはなかなか火が点かず。4分台のリードを保って残り2周を迎えた。
逃げ切りのチャンスが広がるのを受けて、先頭メンバーでは駆け引きが本格化。
周回前半の長い上りでアタックがかかると、山本とライアンはともに後方へ。
前を行く選手から一時は数十秒差がついてしまうが、両選手とも下りで再合流。
この頃には逃げ切りのチャンスが8選手に絞られており、その態勢のまま最終周回の鐘を聞いた。
最後の1周でもやはり上りで選手間に差が付き、ライアン、山本の順で後方へ下がっていく。
頂上通過時は先頭が3人となり、直後のダウンヒルでさらに加速。
ただ、脚を残していたライアンが他の2選手と一緒に追走を始めると、周回後半の平坦区間を前に追いつき、ステージ優勝争いに再び加わる。
勝負は6人に絞られて、フィニッシュまで1kmとなった。
前々日のステージを勝ったカーター・ベトルス選手(ヴィクトワール広島)のアタックは決まらず。
フィニッシュへ向かう最後の上りで岡篤志選手(JCL TEAM UKYO)が仕掛けると、これが決定打となってそのままフィニッシュへ。
岡選手を追ったライアンが2番手でレースを完了。
終盤の激しい攻防をしのいで、UCIポイント獲得につながるステージ上位入りを決めた。
長く逃げ続けた山本が7位で終えて、トップから2分32秒後にメイン集団がフィニッシュ到達。
トマとドリューがこの一団でレースを終えている。

このステージを終えて、KINAN勢の個人総合成績はトマの16位が最上位で総合タイム差は2分55秒。
その4秒後ろでドリューが19位としている。
また、ライアンと山本の好走が生きて、チーム総合で首位にジャンプアップ。
残るステージは個人とチーム両総合順位を見据えて走っていく。

いよいよ26日はTOJ最難関の富士山ヒルクライム。
今年はふじあざみラインの11.4km一発勝負で、標高差1160m、平均勾配10%、最大勾配22%の世界でも指折りの山岳コースに選手たちは挑む。
総合成績を決定づけるクイーンステージで、KINAN Racing Teamはリーダージャージ奪取を狙っていく。
ツアー・オブ・ジャパン第5ステージ・信州飯田(120.9km)結果
1 岡篤志(JCL TEAM UKYO)3時間6分11秒
2 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+5秒
3 ジェス・イワート(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)+7秒
4 カーター・ベトルス(ヴィクトワール広島)+10秒
5 ディーン・ハーヴィー(トリニティレーシング)+13秒
6 フェリックス・スティリ(EFエデュケーション・NIPPO ディヴェロップメントチーム)+21秒
7 山本元喜(KINAN Racing Team)+1分23秒
17 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分32秒
24 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
40 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+4分4秒
65 津田悠義(KINAN Racing Team)+10分55秒


個人総合時間賞
1 岡篤志(JCL TEAM UKYO)12時間16分7秒
2 フェリックス・スティリ(EFエデュケーション・NIPPO ディヴェロップメントチーム)+34秒
3 カーター・ベトルス(ヴィクトワール広島)+1分48秒
4 レオネル・キンテロ・アルテアガ(ヴィクトワール広島)+2分13秒
5 ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)+2分22秒
6 ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)+2分34秒
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分55秒
19 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+2分59秒
25 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+4分20秒
27 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+4分48秒
50 津田悠義(KINAN Racing Team)+17分40秒
56 山本元喜(KINAN Racing Team)+19分39秒


ポイント賞
8 孫崎大樹(KINAN Racing Team)29pts
12 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)20pts
14 山本元喜(KINAN Racing Team)18pts
21 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)11pts
31 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)5pts


山岳賞
9 山本元喜(KINAN Racing Team)4pts

チーム総合時間賞
1 KINAN Racing Team 36時間53分20秒
●選手コメント
ライアン・カバナ
「2位という結果自体は悪くない。ハードなレースで、逃げれば勝つ可能性があると思っていた。逃げている間は(山本)元喜と協力していたが、最後の2周の下りで追いついたあたりはラッキーな面もあった。今日の元喜はとても強くて、上りでみんなを消耗させてくれた。フィニッシュに向けてはプッシュの一択で、ベストを尽くした末のリザルトだと感じている。

逃げメンバーの中で、自分より上りに強い選手がいたのは分かっていたので、最後の2周の登坂はできるだけ無理をせず、下りで追いつけるようペースを保つことを心掛けた。

明日は富士山の上りなので、トマとドリューの日。彼らのために全力でサポートするつもりだ。個人的には2日後の相模原ステージでチャンスがめぐってくるかもしれないが、すべては明日の結果次第。トマとドリューの走りによって、私が相模原をどう走るかが決まってくる」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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