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山本元喜、トマ・ルバが起死回生の逃げ切りワン・ツー
ツール・ド・熊野第2ステージは劇的勝利でホストの威厳保つ
ツール・ド・熊野第2ステージは劇的勝利でホストの威厳保つ
●ツール・ド・熊野(UCIアジアツアー2.2)
第2ステージ 太地半島
104.3km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
ライアン・カバナ
トマ・ルバ
新城雄大
津田悠義
第2ステージ 太地半島
104.3km
・出場選手
ドリュー・モレ
山本元喜
ライアン・カバナ
トマ・ルバ
新城雄大
津田悠義
ツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野と続いたKINAN Racing Teamにとっての最大目標ウィークの終幕は、これ以上ない劇的なものに。
和歌山県南部の太地半島をめぐったツール・ド・熊野第2ステージで、レース半ばに集団から飛び出した山本元喜とトマ・ルバが奇襲に成功。
2人逃げを完遂させ、ワン・ツーフィニッシュを達成した。
ステージ優勝は山本、2位がトマとなり、先着した山本は今大会のポイント賞にも輝いている。
和歌山県南部の太地半島をめぐったツール・ド・熊野第2ステージで、レース半ばに集団から飛び出した山本元喜とトマ・ルバが奇襲に成功。
2人逃げを完遂させ、ワン・ツーフィニッシュを達成した。
ステージ優勝は山本、2位がトマとなり、先着した山本は今大会のポイント賞にも輝いている。
6月1日のオープニングセレモニーから始まったロードレースイベント熊野INTERNATIONAL ROAD RACE フェスタ」は、4日に最終日を迎えた。
ツール・ド・熊野の第2ステージは太地町を舞台に、10.5kmの周回コースをおおよそ10周回・104.3kmで競う。
先ごろの大雨によって、古座川国際ロードレースの中止、ツール・ド・熊野第1ステージのコース短縮と続いたが、この日は無事に予定通りのレース実施がかなった。
KINAN Racing Teamは前日のステージで遅れを喫しており、第2ステージは雪辱の場となる。
これまで数多くの好レースが繰り広げられた太地の丘陵コースを攻めていくことが絶対的な使命となった。
ツール・ド・熊野の第2ステージは太地町を舞台に、10.5kmの周回コースをおおよそ10周回・104.3kmで競う。
先ごろの大雨によって、古座川国際ロードレースの中止、ツール・ド・熊野第1ステージのコース短縮と続いたが、この日は無事に予定通りのレース実施がかなった。
KINAN Racing Teamは前日のステージで遅れを喫しており、第2ステージは雪辱の場となる。
これまで数多くの好レースが繰り広げられた太地の丘陵コースを攻めていくことが絶対的な使命となった。
その通り、リアルスタートから攻め続けた。
同様の思惑で走り出した選手・チームが多いこともあり、簡単にアタックは決まらないが、ジェットコースターとも称される変化の多いコースは自然と消耗戦の様相に。
上りを1つこなすたびに脱落者が次々と発生し、メイン集団の人数はみるみるうちに減っていく。
そんな中、ドリューのバイクにトラブルが発生。
集団からの後退を余儀なくされ、それを待った津田とともに前線復帰を目指す。
津田のアシストもあり、時間こそかかったもののドリューはメイン集団へ戻ることに成功。
KINANメンバーは再び人数を整えて次なる展開に備えた。
同様の思惑で走り出した選手・チームが多いこともあり、簡単にアタックは決まらないが、ジェットコースターとも称される変化の多いコースは自然と消耗戦の様相に。
上りを1つこなすたびに脱落者が次々と発生し、メイン集団の人数はみるみるうちに減っていく。
そんな中、ドリューのバイクにトラブルが発生。
集団からの後退を余儀なくされ、それを待った津田とともに前線復帰を目指す。
津田のアシストもあり、時間こそかかったもののドリューはメイン集団へ戻ることに成功。
KINANメンバーは再び人数を整えて次なる展開に備えた。
5周目の後半にはトマが単独で集団からアタックを仕掛けて、レース全体の活性化を図る。
一度集団へと戻り、中間スプリントポイントの競り合いをやり過ごすと、6周目に山本がアタック。
追随した選手を上り区間で引き離すと、数秒のリードを得る。
一度集団へと戻り、中間スプリントポイントの競り合いをやり過ごすと、6周目に山本がアタック。
追随した選手を上り区間で引き離すと、数秒のリードを得る。
さらに、次の周回ではトマが再び集団から飛び出して、すぐに山本に合流。
ここから2人逃げが始まった。この周回を終える頃にはタイム差を30秒ほどまで広げ、そのままリード拡大を図る。
メイン集団ではリーダーチームのJCL TEAM UKYOがコントロールを本格化させ、散発する追走の動きを摘み取っていく。
また、集団待機のドリュー・モレ、ライアン・カバナ、新城雄大も集団前方を固めて他チームに追撃ムード構築を許さない。
ここから2人逃げが始まった。この周回を終える頃にはタイム差を30秒ほどまで広げ、そのままリード拡大を図る。
メイン集団ではリーダーチームのJCL TEAM UKYOがコントロールを本格化させ、散発する追走の動きを摘み取っていく。
また、集団待機のドリュー・モレ、ライアン・カバナ、新城雄大も集団前方を固めて他チームに追撃ムード構築を許さない。
山本とトマは30~40秒のリードを保ったまま終盤へ。
そのペースが衰えることはなく、いよいよ最終周回へ。
個人総合争いに関係しない2人の逃げとあって、JCL TEAM UKYOも集団をまとめる方向に。
逃げ切りが現実的になってきた両選手は最後まで脚を緩めることなく、ハイペースで突き進んだ。
そのペースが衰えることはなく、いよいよ最終周回へ。
個人総合争いに関係しない2人の逃げとあって、JCL TEAM UKYOも集団をまとめる方向に。
逃げ切りが現実的になってきた両選手は最後まで脚を緩めることなく、ハイペースで突き進んだ。
リードを守った2人は、そろって最後の直線へ。
勝利を確信すると、トマが山本に前へ出るよう促してそのままフィニッシュへ。
正式リザルトは、山本がステージ優勝、トマが2位。
結果的にメイン集団は26秒差でレースを終えることとなり、ライアンがスプリントに挑んでステージ5位とした。
勝利を確信すると、トマが山本に前へ出るよう促してそのままフィニッシュへ。
正式リザルトは、山本がステージ優勝、トマが2位。
結果的にメイン集団は26秒差でレースを終えることとなり、ライアンがスプリントに挑んでステージ5位とした。
悔しさだけが残った前日のレースを払拭する劇的逃げ切りに、コース脇を固めたファンや地元の人たちも大興奮。
大会の実行委員長を務めたメインスポンサー・株式会社キナンの角口賀敏会長も山本と抱き合って勝利を喜んだ。
大会の実行委員長を務めたメインスポンサー・株式会社キナンの角口賀敏会長も山本と抱き合って勝利を喜んだ。
この日はトップスポンサーのラフィネグループより、リバース東京・川村信久社長が応援に駆け付けたほか、サプライヤー企業ではチャンピオンシステムジャパンさま、ウベックススポーツジャパンさま、イナーメスポーツアロマさま、クロップスさまもブースを出展。
ツール・ド・熊野オフィシャル観戦ツアーにも多数のファンが参加しており、チームを支えてくださる多くの方の前で、最高の瞬間を披露することになった。
ツール・ド・熊野オフィシャル観戦ツアーにも多数のファンが参加しており、チームを支えてくださる多くの方の前で、最高の瞬間を披露することになった。
勝った山本は、同時にポイント賞も獲得。大会を彩る4賞の一角を押さえた。
大きな目標としてきたレースを終え、チームはこれから次のフェーズへ。
6月下旬に控える全日本選手権に照準を定めて準備を進めていく。
ここでつかんだ勢いをもって、日本チャンピオンジャージの奪還を目指していく。
大きな目標としてきたレースを終え、チームはこれから次のフェーズへ。
6月下旬に控える全日本選手権に照準を定めて準備を進めていく。
ここでつかんだ勢いをもって、日本チャンピオンジャージの奪還を目指していく。
ツール・ド・熊野第2ステージ・太地半島(104.3km)結果
1 山本元喜(KINAN Racing Team)2時間31分27秒
2 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+0秒
3 ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ)+26秒
4 フェリックス・スティリ(EFエデュケーション・NIPPOディベロップメントチーム)
5 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)
6 ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)
22 新城雄大(KINAN Racing Team)
28 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
DNF 津田悠義(KINAN Racing Team)
個人総合時間賞
1 岡篤志(JCL TEAM UKYO)4時間0分51秒
2 山本大喜(JCL TEAM UKYO)+0秒
3 ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)+33秒
4 中井唯晶(シマノレーシング)
5 ホセ・ビセンテ・トリビオ・アルコレア(マトリックスパワータグ)
6 ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO)
13 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+41秒
21 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分32秒
23 新城雄大(KINAN Racing Team)+4分41秒
24 山本元喜(KINAN Racing Team)+5分24秒
27 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+5分45秒
ポイント賞
山本元喜(KINAN Racing Team)25pts
チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 12時間3分9秒
7 KINAN Racing Team +6分58秒
1 山本元喜(KINAN Racing Team)2時間31分27秒
2 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+0秒
3 ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ)+26秒
4 フェリックス・スティリ(EFエデュケーション・NIPPOディベロップメントチーム)
5 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)
6 ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)
22 新城雄大(KINAN Racing Team)
28 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
DNF 津田悠義(KINAN Racing Team)
個人総合時間賞
1 岡篤志(JCL TEAM UKYO)4時間0分51秒
2 山本大喜(JCL TEAM UKYO)+0秒
3 ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)+33秒
4 中井唯晶(シマノレーシング)
5 ホセ・ビセンテ・トリビオ・アルコレア(マトリックスパワータグ)
6 ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO)
13 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+41秒
21 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分32秒
23 新城雄大(KINAN Racing Team)+4分41秒
24 山本元喜(KINAN Racing Team)+5分24秒
27 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+5分45秒
ポイント賞
山本元喜(KINAN Racing Team)25pts
チーム総合時間賞
1 JCL TEAM UKYO 12時間3分9秒
7 KINAN Racing Team +6分58秒
●選手コメント
山本元喜
「中間スプリント通過後に上りを利用して集団からアタックした。次の周回にはトマも合流してくれて逃げの態勢が整った。集団とは30~40秒差だったので、射程圏に捉えられていると思って気が気ではなかったが、トマがずっと引っ張ってくれて、ひたすら食らいついた。
勝ちを確信したのは残り2km。後ろを振り返ったら誰も見えなかったので、これは勝ったと思った。応援してくださる方々の前でワン・ツーフィニッシュは最高の結果。
レースの中止やコース短縮は、自分たちはもちろんだが、それ以上に長い間準備をしてくださっていた方々が一番悔しいはず。そうした人たちの思いを背負って走っていたつもりだし、結果で感謝の気持ちを示せたことが何よりもうれしい」
山本元喜
「中間スプリント通過後に上りを利用して集団からアタックした。次の周回にはトマも合流してくれて逃げの態勢が整った。集団とは30~40秒差だったので、射程圏に捉えられていると思って気が気ではなかったが、トマがずっと引っ張ってくれて、ひたすら食らいついた。
勝ちを確信したのは残り2km。後ろを振り返ったら誰も見えなかったので、これは勝ったと思った。応援してくださる方々の前でワン・ツーフィニッシュは最高の結果。
レースの中止やコース短縮は、自分たちはもちろんだが、それ以上に長い間準備をしてくださっていた方々が一番悔しいはず。そうした人たちの思いを背負って走っていたつもりだし、結果で感謝の気持ちを示せたことが何よりもうれしい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU