●プレジデンシャル・サイクリング・ツアー・オブ・ターキー（UCIプロシリーズ）
第8ステージ　4月28日（日）
イスタンブール－イスタンブール　105.4km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
レイモンド・クレダー
ライアン・カバナ
トマ・ルバ（第7ステージDNS）
新城雄大

UCIプロシリーズに位置付けられる格式高いステージレース、ツアー・オブ・ターキーは8日間のレース日程を終了。
トルコの首都・イスタンブールが舞台となった最終・第8ステージは悪天候によりレースキャンセル。
前日までのランキングが反映され、KINAN Racing Teamは6選手が完走。
ドリュー・モレの個人総合32位が最高成績となった。

4月21日に同国南部アンタルヤをスタートしたレースは、地中海沿いを西進し、やがてエーゲ海へ。
世界遺産や由緒ある街を見ながら7ステージをこなしてきた。そして最終目的地・イスタンブールへ。
世界都市として名を馳せる同地で華やかに大会を締めくくる。

この大会に初出場を果たしたKINAN Racing Teamは、連日アグレッシブな姿勢を崩さず、第5ステージでは山本元喜が逃げで好走。
前日の第7ステージではレイモンド・クレダーがスプリントで上位を狙うなど、チャンスあらばと次々とトライしてきた。
そして、6選手でイスタンブールへ。前日のレース後にチャーター機で同地入りし、最後の一戦に備えた。

その第8ステージは105.4kmに設定され、アジアとヨーロッパを隔てるボスポラス海峡を二度渡るルートが設けられる。
ヨーロッパ側をスタートし、しばし海峡を見ながら進んだのちに「7月15日殉教者の橋」を渡ってアジア側へ。
市街地サーキットを5周すると、再び同じ橋からヨーロッパ側へと戻って旧市街の歴史地区・スルタンアーメットのフィニッシュへ。
ちなみに、「7月15日殉教者の橋」は1973年のトルコ建国50周年記念日翌日に開通。
2016年7月15日にはクーデター未遂事件で犠牲者を出すなど、同国の歴史において象徴的な場所でもある。

ただ、この日のイスタンブールは強い雨。
夜半からの雨が降ったり止んだりを繰り返し、レース数時間前からは再び強い降雨に。
路面がウェットになっている状況も勘案し、レース実施を取りやめる決定が下された。

それでも選手たちは予定通りにスタート地を経ち、ゆっくりとコースへ。
主催者や大会スポンサー、さらには沿道を埋め尽くしたファンに向けて感謝を込めながらパレードさながらのニュートラル走行。
途中の周回コースは1周に短縮され、その後はスローペースを維持しながらフィニッシュラインへと向かった。

成績は第7ステージまでのものが反映され、個人総合ではフランク・ファンデンブルーク選手（dsmフィルメニッヒ・ポストNL）が初の王座に。
KINAN Racing Teamはドリューの32位がチーム最上位となり、UCIチームランキングにつながる貴重な同ポイントを3点獲得している。
このほか、孫崎大樹、山本元喜、レイモンド・クレダー、ライアン・カバナ、新城雄大が完走した。

今季3レース目となったトルコでのレースは、ワールドクラスのチームと対峙し、世界における選手個人、そしてチームの立ち位置を図る最高の機会に。
この8日間で得た自信を胸に、直近に控えるツール・ド・熊野、ツアー・オブ・ジャパンへとチームは加速していく。

なお、チームは翌29日までに解団し、次なる目標に向けてそれぞれに調整を行っていく。

ツアー・オブ・ターキー　個人総合時間（最終）
1 フランク・ファンデンブルーク（オランダ、dsmフィルメニッヒ・ポストNL）25時間53分9秒
2 メルハウィ・クドゥス（エリトリア、トレンガヌサイクリングチーム）+4秒
3 ポール・ダブル（イギリス、ポルティ・コメタ）+9秒
4 メトケル・エヨブ（エリトリア、トレンガヌサイクリングチーム）+24秒
5 ハロルド・ロペス（エクアドル、アスタナ・カザクスタンチーム）
6 ランデル・ロークス（ベルギー、TDTユニベット）+26秒
32 ドリュー・モレ（KINAN Racing Team）+3分21秒
79 ライアン・カバナ（KINAN Racing Team）+31分31秒
93 山本元喜（KINAN Racing Team）+38分9秒
97 孫崎大樹（KINAN Racing Team）+39分0秒
107 新城雄大（KINAN Racing Team）+45分51秒
111 レイモンド・クレダー（KINAN Racing Team）+46分49秒

・山岳賞
26 山本元喜（KINAN Racing Team）1pts

・チーム総合
1 Q36.5プロサイクリングチーム　77時間41分49秒
16 KINAN Racing Team　+28分37秒