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KINAN RACING

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ツール・ド・熊野第1ステージ レポート

ホームレース「ツール・ド・熊野」開幕
古座川での第1ステージを終えてドリュー、ライアンが好位置につける
●ツール・ド・熊野(UCIアジアツアー2.2)
第1ステージ 5月10日(金)
古座川清流 126.7km

・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
ライアン・カバナ
トマ・ルバ
新城雄大
KINAN Racing Teamの本拠・熊野地域を舞台とするステージレース、ツール・ド・熊野の2024年大会が5月10日に開幕。
初めての実施となった和歌山県古座川町での第1ステージは集団スプリントで決し、ドリュー・モレがチーム最上位の6位。
中間スプリントポイントで獲得したボーナスタイムを生かし、個人総合では5位の出足。
ライアン・カバナも同7位とし、上位ライダーが見える位置で初日を終えている。
チームにとってホームレースにして、シーズン最大目標。
「ツール・ド・熊野での個人総合優勝」をテーマに掲げ、今回こそとの思いを持って本番に挑む。
第24回大会は2年ぶりに3ステージ制での開催となり、古座川清流コースが新たに仲間入り。
KINAN Racing Teamにとって古座川町は、「自転車を活用した古座川の魅力発信に関する協定」を結ぶ間柄で、レースやイベント、そして日常のライドにおいても手を組んでPRに努めている。
そんな縁ある地で熊野の戦いをスタートさせる。
今大会に向けてはドリューとライアンに加えて、孫崎大樹、山本元喜、トマ・ルバ、新城雄大のオーダー編成。
シーズンインから順調にレースプログラムを消化してきた現況のベストメンバーである。
そして、このレースからライアンは大陸王者の証であるオセアニアチャンピオンジャージで走る。
第1ステージは、同町をおおむね南北に行き来する42.6kmの周回コースを採用。
長短折々のアップダウンが連続するタフなレイアウト。周回前半の平井峠は3級山岳に設定され、10%級の急坂区間も待ち受ける。
観光地でもある一枚岩がそびえる南側に向かってはおおよそ下り基調で、プロトンがハイペースで進んでいくものとみられた。
このルートを実質3周回、レース距離は126.7kmとなる。
セレモニーを経てスタートが切られたレースは、散発的にアタックがかかりながらもプロトンは全体的にまとまって進んでいく。
平井峠の上りで集団がいくつかに割れたものの、その後の下り区間で再びひとつとなり、やがて1周目終了と同時に迎える1回目の中間スプリントポイントへ。
ここでライアンが仕掛けて3位通過。ボーナスタイム1秒を獲得する。
ときおりアタックする選手が出るものの、流れを変えるまでには至らず。
KINAN勢は他チームとの主導権争いに加わって、平井峠に向かってペースアップを図る。
途中ドリューが前輪のパンクに見舞われるが、すぐにリカバリーし集団に復帰。
コース南側へ進んだところで数人のアタックに反応したドリューは、メイン集団に対して数秒のリードを得たまま2回目の中間スプリントポイントに到達。
ここを2位通過し2秒のボーナスタイムを獲得。総合成績を意識していくうえで貴重なボーナスとしている。
最終周回に入ったところでドリューは集団へと戻るが、代わって山本が繰り返しのアタックで揺さぶりをかける。
集団前方では攻撃的な動きが頻発するも決定打は生まれず、30人ほどの集団で最終盤へ。
この頃には集団ではスプリント狙いのチームが統率を図り、KINAN勢もドリューとライアンを前線を送り出してフィニッシュ前に備える。
上り基調のスプリントは、好位置から加速したドリューが競って6位。
上位フィニッシュは逃したものの、中間スプリントでのアクションと合わせて状態の良さをアピールしている。
第1ステージを終えて、ドリューはボーナスタイムを生かしてトップとのタイム差8秒の個人総合5位につける。
ライアンも9秒差の7位につけて、2選手がトップ10圏内で翌日のステージへ。
また、チーム内上位3選手のフィニッシュタイム合算で競うチーム総合では1位に。
第2ステージからは、個人・チーム両面でのタイトル争いを本格化させる。
大会は2日目にしてハイライトを迎える。
第2ステージ・熊野山岳コースは今年から2級山岳・丸山千枚田を4回上る周回ルートに刷新。
棚田が広がる美観とプロトンのコントラストとは裏腹に、長く続く急坂と変化にとんだコースが選手たちの脚を試す。
そして、今回から新たに採用されるフィニッシュ地点、熊野スカイパーク球場への上りも勝負どころとして重要区間となる。
このステージの結果が総合成績に反映される可能性が高く、KINAN Racing Teamとしても大きな1日となる。
ツール・ド・熊野 第1ステージ(126.7km)結果
1 ジョン・カーター(オーストラリア、キャッシュ・バークップ)2時間55分05秒
2 岡篤志(JCLチーム右京)+0秒
3 山本大喜(JCLチーム右京)
4 クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(エリトリア、トレンガヌ・サイクリングチーム)
5 ダニエル・グルド(デンマーク、レバンテフジ静岡)
6 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)
11 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)
13 新城雄大(KINAN Racing Team)
22 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
68 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+1分25秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)


・個人総合時間
1 ジョン・カーター(オーストラリア、キャッシュ・バークップ)2時間54分55秒
2 岡篤志(JCLチーム右京)+1秒
3 山本大喜(JCLチーム右京)+6秒
4 小石祐馬(JCLチーム右京)+7秒
5 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+8秒
6 ベンジャミ・プラデス(スペイン、VC福岡)
7 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)+9秒
15 新城雄大(KINAN Racing Team)+10秒
24 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
68 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+1分35秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)


・ポイント賞
5 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)13pts
11 ライアン・カバナ(KINAN Racing Team)6pts
14 新城雄大(KINAN Racing Team)3pts


・チーム総合
1 KINAN Racing Team 8時間45分15秒
●選手コメント
ドリュー・モレ
「フィニッシュに向けては集団前方をキープしてスプリントにチャレンジした。今日はポディウムに上がれなかったけど、トップ10フィニッシュは悪くない。とてもハードなコースで、アップダウンとコーナーがいくつもあって集中力が必要だった。何より無事に走り終えられて良かった。

(前回のレース)ツアー・オブ・ターキーは走りに波があり、調子が良いとは言えなかった。その後帰国して休みを取り入れながらコンディション調整を行った。その甲斐あって良い状態で今大会に入れている。ターゲットはもちろん明日(第2ステージ・熊野山岳)。ビッグな、ビッグな1日になる。

熊野山岳のコースに対しては良いイメージを持っている。2019年に出場したときにステージ2位。上りが厳しく、道幅が狭い箇所もある。トライする価値のあるコースだ」
Text: Syunsuke FUKUMITSU
Photos:Ryo KODAMA, Syunsuke FUKUMITSU
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