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山本元喜 山岳賞獲得! マイナビ ツール・ド・九州2024 第3ステージ・福岡 レポート
山本元喜がツール・ド・九州山岳賞を獲得
逃げを演じて山岳ポイントを量産、逆転でタイトルつかむ
逃げを演じて山岳ポイントを量産、逆転でタイトルつかむ
●マイナビ ツール・ド・九州2024(UCIアジアツアー2.1)
第3ステージ・福岡 岡垣~宗像 141km
・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
宮崎泰史
トマ・ルバ
新城雄大
第3ステージ・福岡 岡垣~宗像 141km
・出場選手
孫崎大樹
ドリュー・モレ
山本元喜
宮崎泰史
トマ・ルバ
新城雄大
福岡・大分・熊本の3県をめぐったステージレース「マイナビ ツール・ド・九州2024」は、10月14日が最終日。
福岡県岡垣町から宗像市をつないだ第3ステージで、KINAN Racing Teamは山本元喜が先頭グループでレースを展開。
長時間逃げている間、山岳ポイントを量産。山岳賞争いで一気に逆転し、同賞を獲得。
最終の表彰台に登壇し、大きな祝福を受けた。
福岡県岡垣町から宗像市をつないだ第3ステージで、KINAN Racing Teamは山本元喜が先頭グループでレースを展開。
長時間逃げている間、山岳ポイントを量産。山岳賞争いで一気に逆転し、同賞を獲得。
最終の表彰台に登壇し、大きな祝福を受けた。
11日の小倉城クリテリウムに始まり、翌12日からはステージレースへ。
大分、熊本と走って、福岡へと戻ってきた。
最終・第3ステージは、岡垣サンリーアイを出発し、玄海灘沿いと垂水峠をゆく14kmの周回コースへ。
これを9周する間、波津海岸のスプリントポイントを2回、垂水峠に設定される2級山岳を9回通過する。
そしてフィナーレは、世界遺産・宗像大社に向かって2kmのストレート。
フィニッシュ地点を通過した時点で、全3ステージの戦いの結果が決まる。
大分、熊本と走って、福岡へと戻ってきた。
最終・第3ステージは、岡垣サンリーアイを出発し、玄海灘沿いと垂水峠をゆく14kmの周回コースへ。
これを9周する間、波津海岸のスプリントポイントを2回、垂水峠に設定される2級山岳を9回通過する。
そしてフィナーレは、世界遺産・宗像大社に向かって2kmのストレート。
フィニッシュ地点を通過した時点で、全3ステージの戦いの結果が決まる。
KINAN Racing Teamは第2ステージで山本とトマ・ルバが逃げにトライ。
中盤から先頭に立ったトマは、中間スプリントポイントで1秒のボーナスタイムを獲得。
フィニッシュを目前に集団に捕まったものの、ボーナスが生きて個人総合で10位に浮上している。
最後のステージで総合順位のさらなるジャンプアップに加え、各選手がステージ優勝を狙って、引き続き攻めの姿勢を貫く。
また、大会前には宗像市の表敬訪問を行っており、活躍を誓っている。
自転車を通じて同市の活性化に参画する立場として、走りでチームの魅力アピールにも努める。
中盤から先頭に立ったトマは、中間スプリントポイントで1秒のボーナスタイムを獲得。
フィニッシュを目前に集団に捕まったものの、ボーナスが生きて個人総合で10位に浮上している。
最後のステージで総合順位のさらなるジャンプアップに加え、各選手がステージ優勝を狙って、引き続き攻めの姿勢を貫く。
また、大会前には宗像市の表敬訪問を行っており、活躍を誓っている。
自転車を通じて同市の活性化に参画する立場として、走りでチームの魅力アピールにも努める。
それを実行するべく、KINANメンバーが動いた。パレード走行を経てリアルスタートが切られると、ファーストアタックから山本が反応。
ここでの逃げは決まらなかったものの、前をうかがう活発な流れにKINAN勢が確実に対応していく。
2周目には宮崎が一時4人でリード。続いてトマも前線をうかがって、2回目の山岳ポイントを4位通過している。
ここでの逃げは決まらなかったものの、前をうかがう活発な流れにKINAN勢が確実に対応していく。
2周目には宮崎が一時4人でリード。続いてトマも前線をうかがって、2回目の山岳ポイントを4位通過している。
均衡が破られたのは3周目に入った直後。集団から抜け出した6人に山本が入り、そのまま後ろとのタイム差を広げていく。
メイン集団はリーダーチームのトタルエナジーを中心に、山本らを容認したことで逃げグループとしてまとまった。
メイン集団はリーダーチームのトタルエナジーを中心に、山本らを容認したことで逃げグループとしてまとまった。
この周回から山本の山岳ポイント量産が始まる。
垂水峠の上りでは確実に前に出て、他の追随を許さない。
3回目の山頂通過を1番に決めると、その後も4~7回目まですべて1位通過。
前日までの5点に、25点を加算。合計30点として、残り周回での同賞確定を目指した。
垂水峠の上りでは確実に前に出て、他の追随を許さない。
3回目の山頂通過を1番に決めると、その後も4~7回目まですべて1位通過。
前日までの5点に、25点を加算。合計30点として、残り周回での同賞確定を目指した。
その間レースは山本ら6人と集団が1分30秒前後のタイム差で推移。
トタルエナジーがコントロールする集団は大きな変動なく進行し、この中に待機したKINANメンバーも安全なポジションを押さえながら残り距離を減らしていった。
トタルエナジーがコントロールする集団は大きな変動なく進行し、この中に待機したKINANメンバーも安全なポジションを押さえながら残り距離を減らしていった。
局面が変わったのは6周目。先頭では山岳ポイントを狙った山本の動きをきっかけに逃げメンバーが3人に減り、さらにメイン集団でも総合ジャンプアップを図った数人がアタック。
これが追走グループとなって、山本らに迫る。2つのパックは7周目に合流して、新たな先頭グループに転化。この周回まで、山本が山岳賞ポイントをトップ通過した。
これが追走グループとなって、山本らに迫る。2つのパックは7周目に合流して、新たな先頭グループに転化。この周回まで、山本が山岳賞ポイントをトップ通過した。
山本は8周目で集団へと下がることとなったが、山岳賞争いのライバルがポイントを獲得できなかったこともあり、今大会の山岳タイトルが濃厚に。
あとはフィニッシュまで走り切れば、山岳賞が確定するところまでこぎつけた。
メイン集団は逃げていた選手たちを最終盤でキャッチして、最後はスプリントでのステージ優勝争い。
KINANメンバーも6選手全員がフィニッシュラインを通過して、全3ステージを完走した。
あとはフィニッシュまで走り切れば、山岳賞が確定するところまでこぎつけた。
メイン集団は逃げていた選手たちを最終盤でキャッチして、最後はスプリントでのステージ優勝争い。
KINANメンバーも6選手全員がフィニッシュラインを通過して、全3ステージを完走した。
山本も無事に走り切り、山岳賞を確定。大逆転でのタイトル獲得に、選手たちの走りを見守った株式会社キナン・角口賀敏会長ら関係者も大喜び。
宗像市は太陽光発電所を宗像市に設けるなど同社にとって縁深い街。「キナン」の名を改めて宗像の街にアピールする機会にもなった。
表彰台では伊豆美沙子・宗像市長が山岳賞のプレゼンターを務め、山本を祝福した。
宗像市は太陽光発電所を宗像市に設けるなど同社にとって縁深い街。「キナン」の名を改めて宗像の街にアピールする機会にもなった。
表彰台では伊豆美沙子・宗像市長が山岳賞のプレゼンターを務め、山本を祝福した。
なお、個人総合成績はトマの13位が最高。トップ10フィニッシュこそならなかったものの、UCIポイント5点を獲得している。
九州での4日間の戦いを終えたチームは、すぐに次のレースに向けて気持ちを切り替えていく。
次戦は「宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース」(10月18~20日)。
ワンデーレースとしてはアジア最高ランクのUCIプロシリーズにカテゴライズされ、世界的にも注目度の高い一戦。
KINAN Racing Teamは今年も出場権を得て、シーズン終盤の重要レースを迎える。
九州での4日間の戦いを終えたチームは、すぐに次のレースに向けて気持ちを切り替えていく。
次戦は「宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース」(10月18~20日)。
ワンデーレースとしてはアジア最高ランクのUCIプロシリーズにカテゴライズされ、世界的にも注目度の高い一戦。
KINAN Racing Teamは今年も出場権を得て、シーズン終盤の重要レースを迎える。
マイナビ ツール・ド・九州2024 第3ステージ・熊本阿蘇(141km)結果
1 イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタンチーム)3時間7分44秒
2 エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)+0秒
3 ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)
4 クリスティアン・ズバラーリ(コラテック・ヴィーニファンティーニ)
5 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
6 岡篤志(JCL TEAM UKYO)
22 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
44 孫崎大樹(KINAN Racing Team)
48 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+7秒
60 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+2分17秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)+3分21秒
76 新城雄大(KINAN Racing Team)+5分22秒
・個人総合時間
1 エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)8時間52分34秒
2 ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)+14秒
3 イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタンチーム)+23秒
4 アントン・チャーム(アスタナ・カザクスタンチーム)+25秒
5 ジョルダン・ジュガット(トタルエナジー)+31秒
6 入部正太郎(シマノレーシング)+33秒
13 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+38秒
39 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+1分28秒
40 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+1分47秒
43 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+4分4秒
61 山本元喜(KINAN Racing Team)+17分35秒
71 新城雄大(KINAN Racing Team)+23分56秒
・ポイント賞
23 孫崎大樹(KINAN Racing Team)4pts
31 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)1pts
・山岳賞
1 山本元喜(KINAN Racing Team)30pts
8 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)8pts
・チーム総合時間
1 トタルエナジー 26時間39分21秒
7 KINAN Racing Team +2分15秒
1 イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタンチーム)3時間7分44秒
2 エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)+0秒
3 ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)
4 クリスティアン・ズバラーリ(コラテック・ヴィーニファンティーニ)
5 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
6 岡篤志(JCL TEAM UKYO)
22 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)
44 孫崎大樹(KINAN Racing Team)
48 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+7秒
60 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+2分17秒
69 山本元喜(KINAN Racing Team)+3分21秒
76 新城雄大(KINAN Racing Team)+5分22秒
・個人総合時間
1 エミリアン・ジャニエール(トタルエナジー)8時間52分34秒
2 ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト)+14秒
3 イヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタンチーム)+23秒
4 アントン・チャーム(アスタナ・カザクスタンチーム)+25秒
5 ジョルダン・ジュガット(トタルエナジー)+31秒
6 入部正太郎(シマノレーシング)+33秒
13 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+38秒
39 ドリュー・モレ(KINAN Racing Team)+1分28秒
40 孫崎大樹(KINAN Racing Team)+1分47秒
43 宮崎泰史(KINAN Racing Team)+4分4秒
61 山本元喜(KINAN Racing Team)+17分35秒
71 新城雄大(KINAN Racing Team)+23分56秒
・ポイント賞
23 孫崎大樹(KINAN Racing Team)4pts
31 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)1pts
・山岳賞
1 山本元喜(KINAN Racing Team)30pts
8 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)8pts
・チーム総合時間
1 トタルエナジー 26時間39分21秒
7 KINAN Racing Team +2分15秒
●選手コメント
山本元喜
「リアルスタートからアタックの打ち合いで正直きつかったけど、行けそうなタイミングで仕掛けていくほかないと思って走っていた。トマの総合(スタート時10位)もあったけど、チームとして何らかの形で表彰台に上がることが最優先だと考えていた。そのためには逃げに乗らないといけないと思っていた。たまたま逃げに乗った感じだったけど、メンバー的に協調できる選手ばかりだったし、集団の動きが止まったので理想的な流れになった。
逃げている間、山岳賞を狙っている選手が少なかったので、周りの動きに注意を払いながらしっかりポイントを加算することに努めていた。おおいたアーバンクラシック、国民スポーツ大会、そしてツール・ド・九州と連戦だったけど、長期のステージレースのような感覚で日々を過ごしていた。3日前の小倉城クリテリウムはとてもハードだったけど、うまく刺激が入ったことで、疲労を感じながらもしっかり走れるようになった。特に昨日と今日は逃げることができて、良い走りにつながっていたと思う。
ツール・ド・九州は年によって開催県やコースが変わるので、いつでも新鮮な気持ちで走れるのはとてもうれしい。それこそがこの大会の魅力だと感じている」
山本元喜
「リアルスタートからアタックの打ち合いで正直きつかったけど、行けそうなタイミングで仕掛けていくほかないと思って走っていた。トマの総合(スタート時10位)もあったけど、チームとして何らかの形で表彰台に上がることが最優先だと考えていた。そのためには逃げに乗らないといけないと思っていた。たまたま逃げに乗った感じだったけど、メンバー的に協調できる選手ばかりだったし、集団の動きが止まったので理想的な流れになった。
逃げている間、山岳賞を狙っている選手が少なかったので、周りの動きに注意を払いながらしっかりポイントを加算することに努めていた。おおいたアーバンクラシック、国民スポーツ大会、そしてツール・ド・九州と連戦だったけど、長期のステージレースのような感覚で日々を過ごしていた。3日前の小倉城クリテリウムはとてもハードだったけど、うまく刺激が入ったことで、疲労を感じながらもしっかり走れるようになった。特に昨日と今日は逃げることができて、良い走りにつながっていたと思う。
ツール・ド・九州は年によって開催県やコースが変わるので、いつでも新鮮な気持ちで走れるのはとてもうれしい。それこそがこの大会の魅力だと感じている」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU