レイン・タラマエ2位 マイナビ ツール・ド・九州2025 福岡ステージ レポート
マイナビ ツール・ド・九州2025福岡ステージでレインが2位
総合で絶好の位置につけ残る2日間で猛攻誓う
総合で絶好の位置につけ残る2日間で猛攻誓う
●マイナビ ツール・ド・九州2025
福岡ステージ(第1ステージ)
10月11日(土)
筑後市~八女市 120.43km
・出場選手
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
宇賀隆貴
トマ・ルバ
新城雄大
福岡ステージ(第1ステージ)
10月11日(土)
筑後市~八女市 120.43km
・出場選手
山本元喜
ネイサン・アール
レイン・タラマエ
宇賀隆貴
トマ・ルバ
新城雄大
九州各地を行くステージレース「マイナビ ツール・ド・九州2025」は、10月11日から本戦がスタート。
福岡県を舞台にした第1ステージでは、終盤の山岳区間で人数が絞り込まれるとレイン・タラマエが前線で展開。
最後は2人によるステージ優勝争いとなり、先着を許したもののステージ2位は確保。個人総合でも2位として、次のステージに向かう。
福岡県を舞台にした第1ステージでは、終盤の山岳区間で人数が絞り込まれるとレイン・タラマエが前線で展開。
最後は2人によるステージ優勝争いとなり、先着を許したもののステージ2位は確保。個人総合でも2位として、次のステージに向かう。

3回目の開催となる大会は、前日10日に長崎県佐世保市でのクリテリウムで開幕。
KINAN Racing Teamを含む出場全チーム・選手が顔見せをして、4日間にわたる九州での戦いを本格化させた。
KINAN Racing Teamを含む出場全チーム・選手が顔見せをして、4日間にわたる九州での戦いを本格化させた。

11日からは、本戦となるステージレースへ。UCI(国際自転車競技連合)公認の国際レースで、日本開催のレースでは唯一の1クラスにカテゴライズ。
各ステージそれぞれにワンウェイ区間が多いコース設定がなされ、より世界基準に近いレースが繰り広げられる。
アジアのほか、ヨーロッパから有力チームが参戦しており、過去2回よりも注目度は高まっている。
各ステージそれぞれにワンウェイ区間が多いコース設定がなされ、より世界基準に近いレースが繰り広げられる。
アジアのほか、ヨーロッパから有力チームが参戦しており、過去2回よりも注目度は高まっている。

福岡での第1ステージは、筑後市から八女市までの120.43km。
プロ野球・ソフトバンクホークスが拠点とする筑後広域公園を出発したのち東進。
八女市に入ってからは、旧国鉄矢部線・黒木駅跡を基点とする16.74kmの周回を6周。
2級山岳に設定されるオレンジロードがレースをサバイバル化させる。
プロ野球・ソフトバンクホークスが拠点とする筑後広域公園を出発したのち東進。
八女市に入ってからは、旧国鉄矢部線・黒木駅跡を基点とする16.74kmの周回を6周。
2級山岳に設定されるオレンジロードがレースをサバイバル化させる。

レース序盤のワンウェイルートは逃げを狙ってのアタックが散発し、ハイスピードで進行。
KINANメンバーも確実にアタックのチェックに入り、いつでもレース展開を動かせる体制を整える。
スタートから10kmほど進んだところで6人の抜け出しが決まりかかると、KINAN勢では新城雄大がジョイン。
直後に1人加わって、7選手による先頭グループが形成されて八女の周回コースへと入った。
KINANメンバーも確実にアタックのチェックに入り、いつでもレース展開を動かせる体制を整える。
スタートから10kmほど進んだところで6人の抜け出しが決まりかかると、KINAN勢では新城雄大がジョイン。
直後に1人加わって、7選手による先頭グループが形成されて八女の周回コースへと入った。

1周目を進む段階で、新城らはメイン集団に対して3分30秒のリード。
やがて集団ではトタルエネルジーやXDS・アスタナチーム、アンテルマルシェ・ワンティといったヨーロッパの強豪チームがコントロールを開始。
早い段階でタイム差を1分台まで縮め、その後は2分前後の差をキープしたまま進行した。
やがて集団ではトタルエネルジーやXDS・アスタナチーム、アンテルマルシェ・ワンティといったヨーロッパの強豪チームがコントロールを開始。
早い段階でタイム差を1分台まで縮め、その後は2分前後の差をキープしたまま進行した。

新城は先頭を行く間、山岳ポイントや中間スプリントポイントで精力的に上位通過。山岳賞・ポイント賞の可能性も見据えつつ、得点を重ねていく。
一方、メイン集団ではKINANメンバーにトラブルが発生。数人が絡む落車にネイサン・アールが巻き込まれ、レース続行が不可能に。2周目の途中でバイクを降りることを余儀なくされ、ここからは5選手での戦いとなった。
一方、メイン集団ではKINANメンバーにトラブルが発生。数人が絡む落車にネイサン・アールが巻き込まれ、レース続行が不可能に。2周目の途中でバイクを降りることを余儀なくされ、ここからは5選手での戦いとなった。

快調に飛ばし続けた新城は、4周目の山岳区間でポジションを下げて集団へと戻る。
タイミングを同じくして集団はペースアップしており、この周回を終える時点で先頭グループに位置した選手はすべて吸収。レースをふりだしに戻して、終盤勝負へと移った。
タイミングを同じくして集団はペースアップしており、この周回を終える時点で先頭グループに位置した選手はすべて吸収。レースをふりだしに戻して、終盤勝負へと移った。

続く5周目、上りでレースの流れが大きく変わる。トタルエネルジーやQ36.5プロサイクリングチームの牽引によって集団の人数を大幅に絞り込むと、2選手が先行して頂上を通過。
それを追うグループにレインが入り、ダウンヒル区間で労せず先頭合流。この段階で15人の精鋭グループとなって、最終周回の鐘を聞いた。
それを追うグループにレインが入り、ダウンヒル区間で労せず先頭合流。この段階で15人の精鋭グループとなって、最終周回の鐘を聞いた。

この直後、中間スプリントポイントで加速した選手たちがそのまま逃げの構え。
レインも動きを逃さずリード拡大を図ると、得意の上りでペースを上げて2選手の争いに持ち込む。
キリロ・ツァレンコ選手(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)とのマッチアップとしたレインは、先頭交代のローテーションを繰り返しながら、後続とのタイム差を確実に広げていった。
レインも動きを逃さずリード拡大を図ると、得意の上りでペースを上げて2選手の争いに持ち込む。
キリロ・ツァレンコ選手(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)とのマッチアップとしたレインは、先頭交代のローテーションを繰り返しながら、後続とのタイム差を確実に広げていった。

© ツール・ド・九州2025実行委員会
逃げ切りが決定的になった2人は、ステージ優勝をかけて駆け引きを激化。
最後はマッチスプリントによる勝負になって、ツァレンコ選手が先着。
力強い高速巡航でリードを確たるものとしたレインも2位を押さえて、ステージレース初日をまとめた。
最後はマッチスプリントによる勝負になって、ツァレンコ選手が先着。
力強い高速巡航でリードを確たるものとしたレインも2位を押さえて、ステージレース初日をまとめた。

レインは個人総合でも2位につけ、ツァレンコ選手を4秒差で追う。
また、ポイント賞争いでも2番手につけており、第2ステージは繰り上げで同賞ジャージでの出走となる。
また、ポイント賞争いでも2番手につけており、第2ステージは繰り上げで同賞ジャージでの出走となる。

その他KINANメンバーは、トマ・ルバ、新城、宇賀隆貴、山本元喜の順でフィニッシュラインを通過。
続く2ステージは総力戦の構えをとる。なお、リタイアしたネイサンはその後の診断で骨折などはなく、この先のレース活動については回復具合を見て判断する。
翌12日は、熊本阿蘇の山岳地帯が舞台。今大会最難関との呼び声も高く、過去2回は阿蘇の山岳で総合争いが大きく動いている。今年も総合成績にかかわる大きな局面が待っていると予想される。
続く2ステージは総力戦の構えをとる。なお、リタイアしたネイサンはその後の診断で骨折などはなく、この先のレース活動については回復具合を見て判断する。
翌12日は、熊本阿蘇の山岳地帯が舞台。今大会最難関との呼び声も高く、過去2回は阿蘇の山岳で総合争いが大きく動いている。今年も総合成績にかかわる大きな局面が待っていると予想される。
マイナビ ツール・ド・九州2025 福岡ステージ(第1ステージ・120.43km)結果
1 キリロ・ツァレンコ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)2時間49分32秒
2 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+0秒
3 ニコロ・ガリッボ(TEAM UKYO)+43秒
4 ジョセフ・ピドコック(Q36.5プロサイクリングチーム)+1分9秒
5 ルーカ・ファンボーヴェン(アンテルマルシェ・ワンティ)+1分37秒
6 マッテオ・ヴェルシェ(トタルエネルジー)+1分43秒
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分51秒
62 新城雄大(KINAN Racing Team)+7分54秒
63 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)
72 山本元喜(KINAN Racing Team)+11分12秒
DNF ネイサン・アール(KINAN Racing Team)
・個人総合時間
1 キリロ・ツァレンコ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)2時間49分22秒
2 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+4秒
3 ニコロ・ガリッボ(TEAM UKYO)+49秒
4 ジョセフ・ピドコック(Q36.5プロサイクリングチーム)+1分19秒
5 ルーカ・ファンボーヴェン(アンテルマルシェ・ワンティ)+1分44秒
6 マッテオ・ヴェルシェ(トタルエネルジー)+1分53秒
18 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分1秒
62 新城雄大(KINAN Racing Team)+8分1秒
63 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)+8分4秒
72 山本元喜(KINAN Racing Team)+11分12秒
・ポイント賞
2 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)20pts
16 新城雄大(KINAN Racing Team)3pts
・山岳賞
3 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)7pts
8 新城雄大(KINAN Racing Team)4pts
・チーム総合
1 ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ 8時間32分18秒
8 KINAN Racing Team +6分3秒
1 キリロ・ツァレンコ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)2時間49分32秒
2 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+0秒
3 ニコロ・ガリッボ(TEAM UKYO)+43秒
4 ジョセフ・ピドコック(Q36.5プロサイクリングチーム)+1分9秒
5 ルーカ・ファンボーヴェン(アンテルマルシェ・ワンティ)+1分37秒
6 マッテオ・ヴェルシェ(トタルエネルジー)+1分43秒
16 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+1分51秒
62 新城雄大(KINAN Racing Team)+7分54秒
63 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)
72 山本元喜(KINAN Racing Team)+11分12秒
DNF ネイサン・アール(KINAN Racing Team)
・個人総合時間
1 キリロ・ツァレンコ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)2時間49分22秒
2 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)+4秒
3 ニコロ・ガリッボ(TEAM UKYO)+49秒
4 ジョセフ・ピドコック(Q36.5プロサイクリングチーム)+1分19秒
5 ルーカ・ファンボーヴェン(アンテルマルシェ・ワンティ)+1分44秒
6 マッテオ・ヴェルシェ(トタルエネルジー)+1分53秒
18 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)+2分1秒
62 新城雄大(KINAN Racing Team)+8分1秒
63 宇賀隆貴(KINAN Racing Team)+8分4秒
72 山本元喜(KINAN Racing Team)+11分12秒
・ポイント賞
2 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)20pts
16 新城雄大(KINAN Racing Team)3pts
・山岳賞
3 レイン・タラマエ(KINAN Racing Team)7pts
8 新城雄大(KINAN Racing Team)4pts
・チーム総合
1 ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ 8時間32分18秒
8 KINAN Racing Team +6分3秒

●選手コメント
レイン・タラマエ
「とてもうれしい。2位でも今日のレースは大満足だ。日本のチームの一員として、日本のレースでリザルトを残せたことがハッピーだ。この機会を作ってくれたチームや仲間に感謝している。
レースそのものは運の要素も大きかった。コースはハードで、暑さも選手たちは苦しめられた。レースをコントロールしていたビッグチームが自滅してしまうほどで、そうした中でも私は冷静に立ち回ることができた。残り2周でトタルエネルジーのペースアップに合わせることができ、上りでさらに集団内でのポジショニングを上げられたことが良かった。自分の走りで集団の人数を絞り込んで、他選手のアタックにも冷静に対処できた。
個人総合でも2位につけたことは悪くない。3ステージを終えた時点でトップ3にいることが最低限の目標。もちろん、最後までトップを目指して走る。明日も楽しみなステージなので、チームみんなで、リタイアしたネイサンの分もベストを尽くしたい」
レイン・タラマエ
「とてもうれしい。2位でも今日のレースは大満足だ。日本のチームの一員として、日本のレースでリザルトを残せたことがハッピーだ。この機会を作ってくれたチームや仲間に感謝している。
レースそのものは運の要素も大きかった。コースはハードで、暑さも選手たちは苦しめられた。レースをコントロールしていたビッグチームが自滅してしまうほどで、そうした中でも私は冷静に立ち回ることができた。残り2周でトタルエネルジーのペースアップに合わせることができ、上りでさらに集団内でのポジショニングを上げられたことが良かった。自分の走りで集団の人数を絞り込んで、他選手のアタックにも冷静に対処できた。
個人総合でも2位につけたことは悪くない。3ステージを終えた時点でトップ3にいることが最低限の目標。もちろん、最後までトップを目指して走る。明日も楽しみなステージなので、チームみんなで、リタイアしたネイサンの分もベストを尽くしたい」
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU












