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KINAN RACING

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トマ・ルバ ステージ3位&山岳賞首位! ツール・ド・インドネシア 第2ステージレポート

ツール・ド・インドネシア第2ステージでトマ・ルバが3位
上りでの攻撃が冴え山岳賞争いでは首位に立つ
●ツール・ド・インドネシア(UCIアジアツアー2.1)
第2ステージ マディウン~コタ・バトゥ 157.8km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
マルコス・ガルシア
サルバドール・グアルディオラ
トマ・ルバ
新城雄大
KINAN Cycling Teamが出場中のツール・ド・インドネシア(UCIアジアツアー2.1)は8月20日に第2ステージを行い、終始前方でレースを展開したトマ・ルバがステージ3位でフィニッシュ。
上りでの攻撃が冴え、山岳賞争いでは首位に浮上。
翌日の第3ステージからは、同賞リーダーが着用するブルージャージで出走することが決まった。

インドネシアの中心地でもあるジャワ島を東進中のプロトン。
第2ステージは、マディウンからコタ・バトゥまでの157.8km。
スタート以降中盤までは平坦基調が続くが、後半に入って上りが続くコースレイアウト。
この間2つの山岳ポイントを通過し、山の斜面に街があるコタ・バトゥまでの最終局面は下り。
総合争いを左右する動きが起こるかがこのステージの焦点とされた。

レースに向けホテルを出発するサルバドール・グアルディオラ

前日の第1ステージでは、山本元喜がチーム最上位となるステージ8位。
スタートからハイペースで進行し、前方でレースを進めた選手たちがそのまま上位を占めた。
山本のほか、トマが16位、新城雄大が27位とし、第2ステージを迎えることになった。

このステージも前日同様、スタート直後から出入りの激しい展開。
20kmを通過したところでトマを含む10人の逃げグループが形成されるが、集団の容認は得られず。
その後もしばしアタックとキャッチが繰り返された。

レース前半の重要局面となったのは30km過ぎ。
15人が先行を開始し、この中にトマとマルコス・ガルシアが加わる。
強力メンバーがそろい、早い段階でメイン集団に対して1分以上のリードを奪うことに成功した。

フィニッシュ地点となったバトゥの庁舎

一方のメイン集団もハイペースを維持。
やがて力のある選手たちが追走ムードを本格化させ、10人が先頭グループを目指してスピードアップ。
ここにサルバドール・グアルディオラが加わると、70km過ぎにトマとマルコスらの先頭グループに合流。
KINAN勢は3人が前線でレースを展開することになり、数的優位な状況を作り出した。

総合上位陣も含まれ、実質のメイン集団となった先頭の25人だったが、山岳区間に入って絞り込みが激化。
力のある選手たちだけが生き残る流れとなっていく。
そして、ここからKINAN勢の見せ場が続いた。

最初のカテゴリー山岳となった2級の上りで、サルバドールとトマが攻めの姿勢を見せ、123.4km地点に設けられた山岳ポイントをそれぞれ1位と2位で通過。
こうした動きを通じて先頭グループは13人に減る。

このステージの決定的なシーンは140km地点の手前でやってきた。
2つ目のカテゴリー山岳となる1級の上りを前に、トマがアタック。
これが有効打となり、後続をみるみるうちに広げていく。
その後2人が合流したが、他の追随は許さない。
この間にトマは1級山岳ポイントを1位通過。
この段階で、第2ステージ完了時点での山岳賞首位を事実上決めた。

トマたちの先頭グループの後ろでは、3人が第2グループを形成。
ここにサルバドールが入るとライバルの抑え役に徹し、着実に追撃の芽を摘んでいく。
サルバドールの堅実な働きが実り、徐々にトマたちの逃げ切りの可能性を高めていった。

選手たちのフィニッシュが近づき沿道の観衆が押し寄せる

終盤の下りも攻めた先頭3選手。
後続とは十分なタイム差を得て、逃げ切りを確定的なものとする。
注目のステージ優勝争いは、そのまま3人によるスプリントへ。
仕掛けどころを探ったトマだったが、ここはスピードに勝る2選手の先着を許す結果に。
ステージ優勝こそ逃したものの、3位としてこの先のステージへの期待を高めるものとした。

トマ・ルバはステージ3位でフィニッシュ

最終的に第2グループは1分以上のタイム差でフィニッシュへ。
サルバドールは5位でレースを終えた。
また、後方グループでも山岳区間を前に活性化し、前を追い続けた山本が13位にまとめたほか、新城とマルコスもフィニッシュラインを通過している。

終盤はライバルの追走を阻む役割を担ったサルバドール・グアルディオラ。ステージ5位で終えた

これらの結果から、総合成績での大幅なシャッフルが発生。
トマが前日から9ランク上げて個人総合7位に浮上。
トップとのタイム差は1分42秒。
同8位でスタートした山本は、1つ順位を落としたものの3分34秒差の9位につけ、上位を狙えるポジションにつける。
サルバドールは同19位。
KINAN勢に限らず、多くの有力選手が上位をうかがう混戦模様。
この先のステージでは、好調さを見せるトマと山本を中心に、アグレッシブに戦っていくことになる。

山岳賞首位に立ったトマ・ルバ

そして、1級山岳での1位通過を含む、2度の上位通過を果たしたトマが山岳賞争いで首位に立った。
レース後のポディウムでは同賞のリーダージャージを授与され、第3ステージはブルージャージで走ることが決まった。
3ポイント差の2位にはサルバドールがつけており、こちらも複数メンバーでジャージのキープを目指していく構えだ。

続く第3ステージから大会は中盤戦へ。
コタ・バトゥからジェンベルまでの193.0kmに設定されるレースは、序盤の下り基調を経て、中盤にこのステージ唯一となる山岳ポイントへ。
それを越えるとフィニッシュまで平坦なレイアウト。
主役となるのはスプリンターなどのスピードマンか。
KINAN Cycling Teamはここまでの2ステージ同様、タフなレース展開を構築しながら、チャンスをうかがっていくことになる
ツール・ド・インドネシア第2ステージ(157.8km)結果
1 イェロエン・メイヤース(オランダ、タイユアンミオジェサイクリングチーム) 3時間51分12秒
2 クリスティアン・ライレアヌ(モルドバ、チーム サプラサイクリング) +0秒
3 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
4 ジェシー・イワート(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) +1分5秒
5 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +1分6秒
6 ライアン・ロス(カナダ、エックススピードユナイテッドコンチネンタル) +1分11秒
13 山本元喜(KINAN Cycling Team) +2分40秒
35 新城雄大(KINAN Cycling Team) +12分21秒
83 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +29分49秒


個人総合
1 ライアン・ロス(カナダ、エックススピードユナイテッドコンチネンタル) 7時間48分14秒
2 マリオ・フォイト(ドイツ、チーム サプラサイクリング) +50秒
3 ゴー・チュンファン(シンガポール、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム) +1分0秒
4 アンガス・ライオンズ(オーストラリア、オリバーズリアルフードレーシング) +1分26秒
5 イェロエン・メイヤース(オランダ、タイユアンミオジェサイクリングチーム) +1分36秒
6 クリスティアン・ライレアヌ(モルドバ、チーム サプラサイクリング) +1分40秒
7 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +1分42秒
9 山本元喜(KINAN Cycling Team) +3分34秒
19 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +9分25秒
27 新城雄大(KINAN Cycling Team) +14分44秒
82 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +38分8秒


ベストアジアンライダー
1 ゴー・チュンファン(シンガポール、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム) +7時間49分14秒
2 山本元喜(KINAN Cycling Team) +2分34秒
12 新城雄大(KINAN Cycling Team) +13分44秒


スプリント賞
1 マリオ・フォイト(ドイツ、チーム サプラサイクリング) 20pts
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 10pts
13 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 5pts
16 山本元喜(KINAN Cycling Team) 3pts


山岳賞
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 23pts
2 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 20pts


チーム総合
1 チーム サプラサイクリング 23時間27分31秒
2 KINAN Cycling Team +6分1秒
●選手コメント
・トマ・ルバ
「ステージ優勝を逃したことはとても悔しい。山岳区間以降、強い選手たちとの勝負となったが、最終局面を思うように運ぶことができなかった。個人的にはこれが久しぶりのレースで、100%のコンディションとは言い切れない。ただ、チームとしては個人総合で上位が見える位置につけているし、山岳賞でも1位と2位を占めているので、その点では喜んでよいと思う。

インドネシアでのレースはいつもハードな展開になる。暑い中での戦いになって、誰もが厳しいコンディションのもと走っている。個人的にはそうしたレースの方が得意だ。

昨シーズンは大成功をおさめたが、その一方でレースやトレーニングがハードになり、疲れを今年まで持ち込んでしまった面があったのかもしれない。それで今シーズン前半は厳しい結果が続いたが、リスタートの気持ちで後半戦に臨んでいるし、好リザルトも出てきているからきっと来シーズンにつながると思う」
※レポートはメディアリリースから

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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